王家に嫁ぐ盗賊海賊

谷奈

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再会

こんにちは

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「話、ですか?」
「そうだ。実は、お父さんが見つかったんだ。」
「本当ですか‼️」
「もちろんだ。昨日、お母さんの名前を聞いたときに分かったんだけど、実際に会ってもらった方が良いかと思って。」
「ありがとうございます。」
ユリシロがこういうと、一人の男が前に出た。
「ウィスタム・アメリスターナ。アメリスターナ公爵だ。」
「公爵?」
「あぁ、リランカの唯一の公爵家であり、ユリシロさんは公爵家の令嬢だ。」
「こんにちは、ユリシロ。私はウィスタム・アメリスターナだ。」
「こんにちは、お父さん。」
「たくさんお話ししたいこともあると思うんだけど、一つお願いがあるんだ。」
「何でしょう?」
「実は、明日他国の王子を招いて夜会を開くのだが、そこに出席してもらいたい。」
「構いません。」
「ありがとう。後は二人でたくさん話をしてくれ。私たちは、席を外そう。」
サイファが立つと、ユリシロとウィスタムを残し、他の者は大広間を出た。二人きりになると、ウィスタムが話を切り出した。
「どうして私を探したんだい?」
「お母さんから渡して欲しいと頼まれたものがあるから。今までは願いを叶えられなかったけど、最後ぐらいは、なにがなんでも叶えてあげたいから。」
「そっか。それで、ラミーユに何を頼まれたんだ?」
ユリシロはポケットからネックレスを取り出した。
「これを渡してって。」
「これは・・・これは私がラミーユにプロポーズするときにあげたネックレス。・・・どうしてこれを‼️」
「後、手紙も預かった。」
ユリシロは手紙も渡した。それを見てウィスタムはユリシロに手紙を返した。
「読んでくれないか?」
「いいよ。」
ユリシロは深呼吸をした。
「ウィスタムへ。 あなたがこの手紙を読むとき、私はこの世界にいないでしょう。ユリシロは、きっと、大人になっているでしょう。何故なら、ユリシロに20歳になったらあなたを探すように頼んだから。だって20歳は、私たちが初めて出会った年だから。良い思い出になるでしょう? この手紙を受け取っているなら、ネックレスも渡ってるよね?ずっと私が持っていてごめんね。縛りつけてごめんね。ネックレスを返せば、あなたを自由に出来ると思ったの。今まで、本当にごめんなさい。これからは、私に縛られず、自由に、楽しく生きてね‼️今までありがとう。  ラミーユ・アメリスターナ」
「私は、ラミーユに縛られてなどいないのに・・・。」
「お母さんはお父さんの側にいれなかったことをずっと謝ってたよ。」
「ラミーユはいつ・・・、いつ」
「私が7歳の時に。」
「そうだったのか・・・。今まで辛かったな。今までわがままを聞けなくて悪かった。これからは今までの分も頼りなさい。」
ウィスタムはユリシロを抱きしめた。ユリシロもウィスタムを抱きしめて
「うん、ありがとう。」
と答えた。
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