【BL】できそこないΩは先祖返りαに愛されたい

ノルジャン

文字の大きさ
53 / 58

21-3

しおりを挟む
 俺が落ち着いた頃に、またラッセルは動き出す。

「もういっぱいイきすぎたら体が辛いだろ?これからはイくのは我慢しような。俺がイく時に一緒にイこう」
「……は?、ぁんッ……そ、そんな!……ぁ…はッ……ふ、…ぅふ…ッ」

 優しいけれど執拗に弱い所を攻めてくるような動きに、快感に弱くなっている身体はすぐに絶頂寸前まで連れていかれる。

 そしてまたピタッとイく直前で動きは止まり、俺は体の熱がどんどん溜まって奥で燻っていく。

 こんなの、こんなのむりぃ!
 あとどれくらい続くんだ?

 そう考え始めたら、途端に時間の経過が恐ろしいほど遅く感じる。
 さっきまではイきまくって確かに辛かったけど、今はイけなくて辛い。何度も絶頂の一歩手前まで登らされては、そこからゆっくりと下ろされる。そしてまた上まで登り詰める。その繰り返し。

「くぁッ!……ッ、やッ……やらぁ、……ふっん、……ぅくぅッ!……も、それ、やめれぇ……ッ、あぁ~ッ!」

 またいかせてくれなかった。俺の体はいきたくていきたくてたまらなくなっていた。また動きを止められてしまったところで、俺は思いついた。自分から腰を振ればいいじゃないか。
 動きを止めているラッセルの腰めがけて、俺は自ら腰を振ってお尻を前後に動かした。

「はぁ……んん、っあ゛ぁ……、あ、あんッ、……ッ、ん゛~ーッ!、はえ?……ッ」

 あぁ、やっと絶頂を迎えられる。びくびくと陰茎が震えて射精の準備にとりかかった。ようやく出る、と思ったらいきなりぐるっと根本にラッセルの尻尾が巻きついてきた。陰茎の付け根をぎゅっと絞められてしまっては出せるものも出せない。

「やっ!……なんでぇ、ああッ、ん……だしたい、だしたいよぉ……はぁんっ、ふ、くぅん」
 
 俺の熱は射精直前でまた体に溜まってしまった。

「勝手に俺のちんぽでヌこうとするなんて悪い子だ」

 そのままピストンが一旦止まると思っていたのに、ガシッと腰を引き込まれて激しく動かされた。奥に叩きつけるような動きに、体がついていけなくて、射精直前で溜まっていた熱が迫り上がってくる。
 だけど、根元でせき止められているので出ていけない。溜まった熱は俺の体の中でのたうち回る。だけど俺の体は大きな腕にホールドされていて、身を捩って熱を逃がそうとすることもできない。

「っ゛!、ひん……ッ、うッ……、ぁひッ、……あッ゛、っ゛~ーーっ♡!ぃぁ゛ッ…ぅ゛ぅ~~ッ」

「ちゃんとイかないようにイチロのちんぽ押さえておいてやるから、中をもっと可愛がってやろうな?」

 体はイきたくてイきたくて仕方がないのに、それはできない。奥に押し込まれた続ける熱い怒張も、俺を射精へと追い込んでくるのに、ヘビの尻尾が俺の陰茎に絡まり続けて、それを許しくれない。なんだか体がおかしなことになってきた。

「……はっ、ぁ……ぁ゛ッ…?あぇ?……へ?や、ぁっ、あ…ッ!、ぉ゛っ♡……」

 俺の内側を、ラッセルの巨根がしつこく執拗に可愛がってくる。内壁は震えながら甘えたように吸い付いていく。

 もうイけるのに、イきたいのに、それは叶わなくて、どんどんおかしくなっていく。

 ぐったりと体が重くなってきた。自分で自分を支えることもままならない。
 頭も体もぐちゃぐちゃのどろどろになってきた。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

ベータですが、運命の番だと迫られています

モト
BL
ベータの三栗七生は、ひょんなことから弁護士の八乙女梓に“運命の番”認定を受ける。 運命の番だと言われても三栗はベータで、八乙女はアルファ。 執着されまくる話。アルファの運命の番は果たしてベータなのか? ベータがオメガになることはありません。 “運命の番”は、別名“魂の番”と呼ばれています。独自設定あり ※ムーンライトノベルズでも投稿しております

【完結】可愛いあの子は番にされて、もうオレの手は届かない

天田れおぽん
BL
劣性アルファであるオズワルドは、劣性オメガの幼馴染リアンを伴侶に娶りたいと考えていた。 ある日、仕えている王太子から名前も知らないオメガのうなじを噛んだと告白される。 運命の番と王太子の言う相手が落としていったという髪飾りに、オズワルドは見覚えがあった―――― ※他サイトにも掲載中 ★⌒*+*⌒★ ☆宣伝☆ ★⌒*+*⌒★  「婚約破棄された不遇令嬢ですが、イケオジ辺境伯と幸せになります!」  が、レジーナブックスさまより発売中です。  どうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました

あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」 穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン 攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?   攻め:深海霧矢 受け:清水奏 前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。 ハピエンです。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。 自己判断で消しますので、悪しからず。

人生はままならない

野埜乃のの
BL
「おまえとは番にならない」 結婚して迎えた初夜。彼はそう僕にそう告げた。 異世界オメガバース ツイノベです

処理中です...