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しおりを挟む「なぁ、俺さ、前に飲み会行くなって言わなかった?」
無言の彼女。
帰宅してからは俺の不機嫌な態度に気がついたのか、道中ペラペラと酔っ払って喋っていたのに何も話さなくなった。俺が何に対しても反応が薄かったからだろう。
「おい、俺が聞いてんだけど?返事は?」
「は、ぃ……」
「ねぇ俺ちゃんと言ってたよね?みうちゃん、そのお耳はかざり?」
「ぁ、う……ご、ごめ、なさ……っ」
みうちゃんは涙目になって下を向く。重力でポロポロと涙が床に落ちていく。
泣いたって許されるなんて甘い考え持ってないよな?まだ躾けが足りなかったみたいだ。これからちゃんとシてやるから。
「俺以外の前で酒飲むなって言ったよな?隣に座ってたやつ、後輩だっけ?そいつはさ、みうちゃんに気があんだよ。俺、散々言ったよね?みうちゃんに。サークルにいる男どもはみんな絶対にみうちゃんに気があるんだから気をつけろって。気を持たせるようなことすんなって、俺、言ったよね?何で飲み会行った訳?隣座ってへらへら酔っ払ってさぁ、俺のこと嫉妬させようってそういうこと?」
「ち、違っ」
「違わねーんだよ。腰に腕回されて触られやがってさぁ、マジでムカつく。他の男に笑いかけんなよ。そんなにサークルのやつらといる方が面白いの?俺といてもつまんない?なぁ?」
「そんなことない……っ」
「じゃあ俺のこともっと見ろよ。俺だけに笑いかけろよ、俺だけを意識しろよ、俺だけを感じてろ」
「……ふっ……ぅ」
涙が溢れ出て、それを押しとどめようとしているのか詰まったような息をする。
「わかった?」
コクコクと頭を振って返事をしてくる。
「ちゃんと言えって」
「……っ、わか、た……」
「何をわかったの?」
しつこく聞き返す俺。ちゃんと自分の口から言わさないとみうちゃんはわからない。理解しない。
「飲み会に、い、行かない」
「うん、他には?」
「あやとせんぱいしか見ない」
「うんそれで?」
「……あやとせんぱいにしか笑いかけない」
「うん、で?」
「あ、あやとせんぱいと、……」
「俺と?」
「いっ、……いっぱいする……」
「……」
まだ酔ってるのかそんなことを言い出した。
みうちゃんの方から擦り寄ってきて、両肩に手が添えられる。首の後ろに腕が周り、柔らかい唇がやってきた。啄んで、こちらを伺うようなキス。
ふわりと香るみうちゃんの匂い。この匂いを嗅ぐと、たまらない気持ちになる。
あー、かわいい。すげえシたい。ぐちゃぐちゃにしたい。
だけど、こんなんですぐ許したりしたらまたつけ上がるだろ、みうちゃんは。
緩みそうになる口元を手で覆って引き締めた。はぁー、と深いため息を吐いてから意地悪な目線をやる。抱きしめてしまいそうな腕を組んで、みうちゃんから離れた。
「……いっぱいするってなに?なにシてくれんの?」
ベッドに座って煽るような目でみうちゃんを見やる。
もう俺のはすでにソノ気になって、下着の中で膨れ上がってきている。みうちゃんへのお仕置き(ご褒美か?)えっちを前に、俺の機嫌はもうすでに良くなってきていた。
みうちゃんがゆっくりと近づいてきて赤ら顔で俺の股間に手を伸ばす。期待感に周囲の空気がむわっと密集し始めた。
プルル、プルル……
無機質な電子音が静かな部屋に鳴り響く。さっきまでの雰囲気が離散して、しらけた空気に変わってしまった。
はぁ、いい感じだったのに……!
内心で悪態をつく。それでもなお電子音は鳴り響く。みうちゃんのスマホからだった。
「……早く出ろよ」
「でも……、」
動かないみうちゃんに痺れを切らした俺はみうちゃんからスマホを奪った。
画面には「部長」の文字。
チンカス野郎が……。
俺の前でへたりこんで座るみうちゃんの前にスマホを掲げた。それでも受け取らない。鳴り続けるスマホに俺は通話ボタンを押してやった。
『もしもし、みう?お前大丈夫かぁ?』
男の声が小さく聞こえてきた。
みうちゃんは戸惑いながらもスマホを耳に当てて話し始める。
「あ、部長、はい、……大丈夫です。無事に帰れました……。すみません、いきなり飲み会の席からいなくなって…………はい、はいそうですね……ぜひまた……、はい、はい……」
すぐに切れると思った電話は予想に反して長くなっていく。電話が長引くほど俺のイライラも溜まっていく。
せびまたってなんだよ。っざけんな。
先ほど俺と約束したことを、もう忘れたかのように振る舞うみうちゃんにムカムカとした。それに電話してくるチンカス野郎にもムカついた。
こんな時間に電話してくんなよな、クソが。むちゃくちゃいい雰囲気だったのに。
イライラとした俺は床に座って話し込むみうちゃんの腕を掴んで引っ張り上げた。
「きゃっ!」
びっくりして思わず声を出すみうちゃん。俺はそんなのお構いなしに俺の膝の上に彼女を座らせた。
「あ、……大丈夫です、ちょっとよろけちゃって……はい、はい……」
電話越しに男にそう話しかける。
またイライラとしてきてどうにも収まりがつかない。
みうちゃんの腰に手を回して肩に頭を置く。髪の毛からふわりと香る彼女の甘い香り。うなじに顔を埋めて思いっきり吸ってやった。ムラムラときて、イライラも合わさってもう歯止めが効かなくなった。
そっとたわわなおっぱいに手をかける。むにっとしたみうちゃんのマシュマロおっぱいを揉みこんで、服の上から指の間で乳首を挟む。
「ッ!……ゃっ」
思わず漏れ出た声を、咄嗟に手で口を塞ぐみうちゃん。
『おいどうしたー?』
電話越しにマヌケな声が聞こえてくるのにイラつきながらも、こんな夜中に他の男と電話するイケナイみうちゃんの耳元で囁いてやる。
「声、絶対我慢しろ」
「つ……っ!」
おっぱいを触る手をまた動かし始めた。いつもよりゆっくり触ってやると、ぷっくりとピンク色の乳首が立ち上がった。もっと触ってと、みうちゃんのおっぱいが突き出てきて主張する。
「だ、だめ……」
みうちゃんの体はぷるぷると小刻みに震えて、声を我慢している。声を出したいのに出せずに我慢するみうちゃんを見ていると、少しだけのつもりだったのが、だんだんと意地悪な気持ちが膨れ上がってきてしまった。
声が出ないように唇を噛み締めて我慢してる顔。最高にクるな。
そんな我慢されるともっと虐めたくなるんだけど。早くこのエロ可愛い俺の彼女の中にちんぽぶち込んで俺の精液でいっぱいにしてやりたい。
両方の乳首を潰したり、摘み上げでくりくりと二本の指で挟んでやる。みうちゃんは身を捩って俺の手を避けようとするけれど、俺はしつこく摘んだ指を乳首から離さない。
「ふ……っ♡、ッ~~!!」
ぷっくりと膨らんだ乳頭は美味しそうで、我慢できずに口に含んだ。舌先で丁寧に舐めて、口全体で吸い上げてやる。甘噛みしてやりたいけど、それをしたら多分みうちゃんは声を出しちゃうだろう。電話越しのカスにみうちゃんの可愛い声を聞かせてやるなんてことはしたくない。だから、みうちゃんの様子を見ながら、じっくりと優しく乳頭を指で、舌で、口で捏ねくり回す。
「おっぱいおいし」
「ッ~ーーーッ♡♡……っ」
もうすでとろけ始めて、眉根を寄せ震えて我慢する顔が、クソほど可愛くてエロくてちんぽにクる。
少しのつもりでも、みうちゃんを前にすると加減が効かない。みうちゃん全部が欲しくなる。その欲望に際限はないのだと毎回思い知る。
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