俺は勇者になりたくて今日もガチャを回し続ける。

横尾楓

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第4章

美味しい朝食。

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んぅ...イテッ!
何かが何かで俺の鼻をパチンと打った。

「................(ニッコリ)」

(あぁ、昨日のフェアリーの仕業か...)
お腹の上で “知~らない” って顔で笑ってるけど
妖精がイタズラ好きなんて誰だって知ってる。

「おはよう。痛いよフェアリー」
「................(クスクス)」

可愛いけれど、ちょっと意地悪い。


着替えを済ませて下の階に降りると
カレンがフィオを手伝って朝食の準備を進めていた。

「おはようございます。レオ遅かったね」
「おはようカレン。フィオも朝からご苦労さま」
「もう少しでできますから、少々お待ちくださいね」


椅子に腰をかけるとテーブルの上には
フェアリーの為に用意したのかドールハウスで
使うような食器も置かれていた。

「おまたせしました。焼き立てを召し上がれ」
「................(感激している)」

小さなお皿の上に小さく焼かれたパンケーキ。
白砂糖もちゃんとかかっていて
ふちにはベリーのソースも添えられている。

俺がナイフとフォークの使い方を教えてあげると
フェアリーは上手にそれを切り分けて食べた。

「..............(モグ...)........(モグモグ)」
「こら、食べながら話すのはお行儀が良くないぞ」

何を言っているのかわからないけれど
がっつきながら一生懸命何か喋ってる。可愛い。

「気に入っていただけたようで光栄です」
フィオがおどけてスカートの裾を少し上げた。


バンッ...急に扉が勢いよく開く。

「みんな僕のおチビちゃんを見かけなかっ...ってあれ?」
「なんだぁ。レオナルドに引っ付いていたのかい...」

姿が見えず早朝から庭をくまなく探し回ったそうだ。
フェアリーがトコトコとテーブルの上を歩き
伯父の前で何か話している。

「うふっ...フェルナンド、良かったですね」
「フェルナンドパパごめんなさい、パパ大好きーだって」

カレンの通訳した内容に伯父はデレデレして大喜び。
チョロいなコイツ。

「フェルナンド、早く朝食を食べてください」
「この後昨日の鑑定結果を発表しますので」
「..........鑑定?」


朝食を食べ終えて一同フィオの部屋に集まる。
あれから彼女はガチャで引いた物の詳細を
徹夜で調べてくれていたのだ。

「遥か東にシャンドラという王国がありまして」

まずは例の外れなくなった指輪。
確かに呪いではなく守護魔法がかけられているが...

“皇子はとある村娘と恋に落ちたのだが“
“周囲は他国の皇女との婚礼を進めてしまう”
“皇子は知恵を働かせ決して外れぬ守護の指輪を作り”
“互いの左手の薬指に付けて阻止したー”

と、昔の文献に載っていた。
以前に誰かが村娘の指輪をガチャで当てているらしく
検索したら“外れない...”って悲痛なログを見つけた。

「結局外れないのかぃ...しかも薬指だよぉ...」
「また調べてみますので。落胆せずに」

自業自得だからしょうがない。以上。

“ペンのような剣”は伯父が言っていたように
どこかの言葉を面白がって作られた代物らしい。
ちゃんとペンとしても使える。

“フェアリー”は風の妖精“ウィンディ”であった。
夜中に窓がガタガタうるさかったのはそれでだな。

次は俺の当てた楽器の鑑定。
「このマンドリン、いい仕事してます」
フィオがまじまじとルーペで装飾を見ていく。

魅惑の魔法がかかっている為
無闇に人に対して使うのは危険なのだという。
伯父のような危険人物ロリコン野郎に当たらなくて良かった。

「これは高値で返却できそうですよ!」
「良かった。でもこれっていつ頃作られた物なの?」

よくよく考えれば魔道具って不思議だ。
誰がいつ、何の為に作ったのだろう...

「その辺りは鑑定②の後でお話ししますね」

という事で次の“非重力の盾”の鑑定と共に
魔道具の歴史について教えてもらうことにした。
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