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第57話「異世界ママ、春を連れて! 山菜おにぎりと“木の芽さがし隊”結成!」
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朝いちばん、台所のボウルから昆布を上げながら伸びをした。
だしの余韻が、まだ指先に残っている。
「ママー、今日は異世界? それとも地球で家事デー?」
「異世界ちょっと行ってくる。春を連れて帰るミッション」
「えっ、また? 異世界にいくの!?」
「お土産は?」
「“山菜チップス”と、香りの葉っぱ」
「チップス!? よろしくお願いします!」
笑い合って、私は戸棚の奥――例のゲートを開く。
保温箱じゃなく、今日は空の籠と手拭い、小さな鉈、虫よけ結界札、そして塩水のスプレーを鞄へ。春探し装備、よし。
「いってきまーす。春、採ってくる!」
*
王都の学園前。
エプロン姿の王女セレスティアが、草色のマントでくるり。
「“木の芽さがし隊”、結成です!」
「ネーミングが100点」
ビアンカはつば広帽子に白手袋。
ティオは背中に小さな籠を二つ。
マダム・コルネは“衛生鈴”を腰に下げ、チェックリスト片手に仁王立ち。
「採取の基本三条。食べられる確証のない物は採らない。根こそぎにしない。帰ったらすぐ下処理。以上!」
「先生、山にも衛生基準あるの、好き」
錬金菓子部のルチアも参加。
三角帽は置いてきたけれど、メモ帳は健在だ。
「本日の仮説、“春の香りは軽くて遠くに届く”。検証します!」
私たちは城下を抜け、緑の丘をのぼる。
春の風はやわらかく、土の匂いが甘い。
*
最初に見つけたのは、ふっくらした蕾。
天に向かって小さな拳をつくっている。
「“春苦(はるにが)”だ」
指先でそっと香りを確かめ、葉の切れ込みをチェック。
一株に手を合わせて、三分の一だけいただく。
「なんで三分の一?」
「来年も食べたいから」
「来年も!」
ティオの声が山肌で跳ねる。かわいい。
次は、くるんと丸まった若芽。
光に透けて、薄緑がきれい。
「これは“こごみ”。茹でて、胡麻とだしで合えると最高」
王女が目を輝かせる。
「春、たのしい!」
足もとでは、ハーブ似の危険そうな葉がちらほら。
ビアンカが手を伸ばしかけるのを、私はそっと止めた。
「それは似てるけど違う子。香りが“近すぎる”やつは保留」
「近すぎる?」
「鼻先だけで強い香りは、食卓だと喧嘩しやすいの。春は“ふわっと来て、ふわっと消える”くらいが上品」
ルチアがメモを走らせる。
「“春香は近づきすぎない”……名言!」
小川沿いの木陰で、目的の香りがふっと肩を撫でた。
柑橘でも胡椒でもない、若い木の息。
「いた。これが“木の芽”」
細い枝に新芽が並んでいる。
一枚つまんで、手のひらで軽く拍つ。
空気がひと跳ねして、翠の香りが立つ。
「わぁ……」
王女が目を丸くする。
ティオは拍つ手つきを真似して、拍ちすぎた。
「ちょ、ちょっと控えめに。香りは逃げ足はやい」
コルネ先生が衛生鈴を鳴らす。
「採取はここまで。帰ったら即、塩水で洗い、陰干し少々」
「了解!」
帰り道、カサリと音。
茂みから長身の影――
「……ふん」
出た、ツンの足音。ギルバート卿。
今日は山装備。杖の先に小さな鈴がついている。安全第一、好感度が高い。
「“木の芽”は若すぎるのも、遅すぎるのも良くない。今日のは、ちょうどだ」
「ありがとうございます。値札は――」
「山では値札はない」
「ですよね!」
でも言ってみたくなるのよ、そのくだり。
卿は若芽をひとつ、掌でそっと拍って香りをきき、ほんの少し頷いた。
「昼の献立は?」
「山菜おにぎりと、木の芽味噌、若芽のお吸い物。春の一汁二菜でいきます」
「期待している」
*
学園の中庭に戻るやいなや、下処理の連携が始まった。
籠をひろげる。土を払う。塩水スプレーで“さらっ”。
こごみはさっと茹でて、冷水で“きゅっ”。
春苦は短時間、アクをぬいてから刻む。
「味噌はどうします?」
「白味噌に、だしをほんの少し。砂糖は控えめ。そこへ、木の芽を包丁で“とんとん”。香りは叩いて起こす」
“とんとん”の音が気持ちいい。
香りが立ちのぼり、広場に春が降りてくる。
ごはんを“ぽふ、ぽふ”。
こごみの胡麻和えは水気を切って端に。
春苦はごく少量、香りの角でバランスをとる。
仕上げに、木の芽味噌をほんのひと刷け。
「おにぎり、完成。名付けて“春呼びむすび”」
王女が顔を近づける。
「近づきすぎない香り……わぁ、来て、すぐ遠くに行く」
「でしょ。追いかけたくなる距離」
ティオが“十秒試食”を掲げる。
「どうぞー! 春、どうぞー!」
人が集まる。
最初の一口で眉がゆるみ、二口目で目が細くなり、三口目で――
「これ、帰り道になるやつだ」
誰かがぽつりと言って、波のように頷きが広がる。
若芽の吸い物も注ぐ。
香りが湯気の線になって、椀の上をすべる。
「……朝の続きだ」
さっきの審査官が、笑っていた。
今日は審査じゃない。ただの春。最高だ。
*
その頃、魔水晶の向こう――地球のリビング。
映像の向こうから、子どもたちの声。
「ママー、こっちでも山菜チップス揚げてる!」
「温度は160、後半170。色より“音”で判断ね」
「木の芽は?」
「そっちは入れない。香りは飛ぶから。木の芽味噌だけ、あとで少し渡すね」
「わーい!」
画面越しに、笑い声が跳ねる。
世界が二つ、テーブルで繋がる。
*
片づけの途中、ギルバート卿がそっと言った。
「春は短い。だが“記憶”は長い。今日は、よい春だ」
「ありがとうございます」
「それと――」
来た、ツンの仕上げ。
「木の芽味噌、明日の朝に少し残しておけ。焼き魚に塗る」
「通ですね」
「当然だ」
卿は小さく咳払いし、ふいっと視線を逸らした。かわいい。
背中に乗った春風が、ちょっと甘い。
*
夕方。ゲートをくぐって地球。
台所でフライパンを温め、さっき送った“山菜チップス”の音を確かめる。
ポテっとした春苦、くるんとしたこごみ、どれも軽い。
「ただいま」
「おかえり! 春きた?」
「春、袋いっぱい」
テーブルに“春呼びむすび”を並べる。
木の芽味噌はほんの少し。香りの距離を保つため。
手を合わせる。
「いただきます!」
一口で、部屋の空気がやわらぐ。
どこの世界でも、春は少しだけ、追いかけたくなる距離で香る。
「ママ、明日は?」
「春の定食。焼き魚と、木の芽味噌のせ、若芽の吸い物、こごみの胡麻和え」
「おみやげは?」
「“春の空気ごと持って帰ってきた話”」
それ、たぶん一番贅沢。
私は明日の下ごしらえを始める。
若芽を少し水に放ち、味噌を落ち着かせ、米をとぐ。
台所の音が、今日の春をやさしく結んでくれた。
だしの余韻が、まだ指先に残っている。
「ママー、今日は異世界? それとも地球で家事デー?」
「異世界ちょっと行ってくる。春を連れて帰るミッション」
「えっ、また? 異世界にいくの!?」
「お土産は?」
「“山菜チップス”と、香りの葉っぱ」
「チップス!? よろしくお願いします!」
笑い合って、私は戸棚の奥――例のゲートを開く。
保温箱じゃなく、今日は空の籠と手拭い、小さな鉈、虫よけ結界札、そして塩水のスプレーを鞄へ。春探し装備、よし。
「いってきまーす。春、採ってくる!」
*
王都の学園前。
エプロン姿の王女セレスティアが、草色のマントでくるり。
「“木の芽さがし隊”、結成です!」
「ネーミングが100点」
ビアンカはつば広帽子に白手袋。
ティオは背中に小さな籠を二つ。
マダム・コルネは“衛生鈴”を腰に下げ、チェックリスト片手に仁王立ち。
「採取の基本三条。食べられる確証のない物は採らない。根こそぎにしない。帰ったらすぐ下処理。以上!」
「先生、山にも衛生基準あるの、好き」
錬金菓子部のルチアも参加。
三角帽は置いてきたけれど、メモ帳は健在だ。
「本日の仮説、“春の香りは軽くて遠くに届く”。検証します!」
私たちは城下を抜け、緑の丘をのぼる。
春の風はやわらかく、土の匂いが甘い。
*
最初に見つけたのは、ふっくらした蕾。
天に向かって小さな拳をつくっている。
「“春苦(はるにが)”だ」
指先でそっと香りを確かめ、葉の切れ込みをチェック。
一株に手を合わせて、三分の一だけいただく。
「なんで三分の一?」
「来年も食べたいから」
「来年も!」
ティオの声が山肌で跳ねる。かわいい。
次は、くるんと丸まった若芽。
光に透けて、薄緑がきれい。
「これは“こごみ”。茹でて、胡麻とだしで合えると最高」
王女が目を輝かせる。
「春、たのしい!」
足もとでは、ハーブ似の危険そうな葉がちらほら。
ビアンカが手を伸ばしかけるのを、私はそっと止めた。
「それは似てるけど違う子。香りが“近すぎる”やつは保留」
「近すぎる?」
「鼻先だけで強い香りは、食卓だと喧嘩しやすいの。春は“ふわっと来て、ふわっと消える”くらいが上品」
ルチアがメモを走らせる。
「“春香は近づきすぎない”……名言!」
小川沿いの木陰で、目的の香りがふっと肩を撫でた。
柑橘でも胡椒でもない、若い木の息。
「いた。これが“木の芽”」
細い枝に新芽が並んでいる。
一枚つまんで、手のひらで軽く拍つ。
空気がひと跳ねして、翠の香りが立つ。
「わぁ……」
王女が目を丸くする。
ティオは拍つ手つきを真似して、拍ちすぎた。
「ちょ、ちょっと控えめに。香りは逃げ足はやい」
コルネ先生が衛生鈴を鳴らす。
「採取はここまで。帰ったら即、塩水で洗い、陰干し少々」
「了解!」
帰り道、カサリと音。
茂みから長身の影――
「……ふん」
出た、ツンの足音。ギルバート卿。
今日は山装備。杖の先に小さな鈴がついている。安全第一、好感度が高い。
「“木の芽”は若すぎるのも、遅すぎるのも良くない。今日のは、ちょうどだ」
「ありがとうございます。値札は――」
「山では値札はない」
「ですよね!」
でも言ってみたくなるのよ、そのくだり。
卿は若芽をひとつ、掌でそっと拍って香りをきき、ほんの少し頷いた。
「昼の献立は?」
「山菜おにぎりと、木の芽味噌、若芽のお吸い物。春の一汁二菜でいきます」
「期待している」
*
学園の中庭に戻るやいなや、下処理の連携が始まった。
籠をひろげる。土を払う。塩水スプレーで“さらっ”。
こごみはさっと茹でて、冷水で“きゅっ”。
春苦は短時間、アクをぬいてから刻む。
「味噌はどうします?」
「白味噌に、だしをほんの少し。砂糖は控えめ。そこへ、木の芽を包丁で“とんとん”。香りは叩いて起こす」
“とんとん”の音が気持ちいい。
香りが立ちのぼり、広場に春が降りてくる。
ごはんを“ぽふ、ぽふ”。
こごみの胡麻和えは水気を切って端に。
春苦はごく少量、香りの角でバランスをとる。
仕上げに、木の芽味噌をほんのひと刷け。
「おにぎり、完成。名付けて“春呼びむすび”」
王女が顔を近づける。
「近づきすぎない香り……わぁ、来て、すぐ遠くに行く」
「でしょ。追いかけたくなる距離」
ティオが“十秒試食”を掲げる。
「どうぞー! 春、どうぞー!」
人が集まる。
最初の一口で眉がゆるみ、二口目で目が細くなり、三口目で――
「これ、帰り道になるやつだ」
誰かがぽつりと言って、波のように頷きが広がる。
若芽の吸い物も注ぐ。
香りが湯気の線になって、椀の上をすべる。
「……朝の続きだ」
さっきの審査官が、笑っていた。
今日は審査じゃない。ただの春。最高だ。
*
その頃、魔水晶の向こう――地球のリビング。
映像の向こうから、子どもたちの声。
「ママー、こっちでも山菜チップス揚げてる!」
「温度は160、後半170。色より“音”で判断ね」
「木の芽は?」
「そっちは入れない。香りは飛ぶから。木の芽味噌だけ、あとで少し渡すね」
「わーい!」
画面越しに、笑い声が跳ねる。
世界が二つ、テーブルで繋がる。
*
片づけの途中、ギルバート卿がそっと言った。
「春は短い。だが“記憶”は長い。今日は、よい春だ」
「ありがとうございます」
「それと――」
来た、ツンの仕上げ。
「木の芽味噌、明日の朝に少し残しておけ。焼き魚に塗る」
「通ですね」
「当然だ」
卿は小さく咳払いし、ふいっと視線を逸らした。かわいい。
背中に乗った春風が、ちょっと甘い。
*
夕方。ゲートをくぐって地球。
台所でフライパンを温め、さっき送った“山菜チップス”の音を確かめる。
ポテっとした春苦、くるんとしたこごみ、どれも軽い。
「ただいま」
「おかえり! 春きた?」
「春、袋いっぱい」
テーブルに“春呼びむすび”を並べる。
木の芽味噌はほんの少し。香りの距離を保つため。
手を合わせる。
「いただきます!」
一口で、部屋の空気がやわらぐ。
どこの世界でも、春は少しだけ、追いかけたくなる距離で香る。
「ママ、明日は?」
「春の定食。焼き魚と、木の芽味噌のせ、若芽の吸い物、こごみの胡麻和え」
「おみやげは?」
「“春の空気ごと持って帰ってきた話”」
それ、たぶん一番贅沢。
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