二十五席目の君 ― Cafe Twenty-Five

チャチャ

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第75話「透明の席に名前を書く日」

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 朝。
 まだシャッターは半分だけ上がっていて、外の空気は少し冷たい。雨は降ってないけど、夜の湿り気だけがまだ残ってる感じ。
 私は入口マットを二十五秒だけ払う。粉は外に出さない、ため息みたいに下に落とす。
 黒板右下の25ptの丸は、今日もふちだけ塗られないまま残ってる。ここが全部塗られたらこの店は“完成”になるんだろうけど、それはもう、うちら的にはアウトだって決まってる。完成=固まる=息できない。だから未完成のまま生かしておく。

《寄り道は二十五歩まで。》

 壁の「二十五文字」は24/25(+透明)のまま。
 この“+透明”は、ずっと残してきた。ずっと「まだ名前のない誰かの席」として扱ってきた。誰かの特別席じゃなくて、これから来る人の逃げ場。予約不可の避難所。
 足元灯25ルクス、青ドット六つ(25ミリ間隔)、矢印25枚はズレなし。今日もラインはまっすぐで、床は静かに温い。
 レジ横の25円のビンは残高:231から。■は一本だけ塗らない。例のやつ――満ちそうで止める。

 湊が、出勤してすぐ“25番席”のまわりをゆっくり見回した。今日の湊は、なんというか、声をかける前から声の温度が決まってる感じの表情をしてる。
 その目線だけで分かる。今日は、何か渡す日だ。

「今日来ると思います?」
 湊が、聞いてくる。
「来るよ。」
 私は即答した。
「昨日の呼吸の感じ、もう“ギリギリ越えた後”だったから。来ないで終わり、って呼吸じゃなかった。」

 湊は小さくうなずいて、カウンターの上に三つ並べる。並べ方が丁寧すぎて笑いそうになるくらい、ていねいに。

 一つ目。
 “二十五分だけ帰らないで”用のクロス。
 たたんで、角が丸み+0.25ミリになるようにそろえてある。

 二つ目。
 “長文許可ノート”。
 白い表紙。今日のぶんはまだ真っ白。表紙に何も書いてないから、あれを開くと「いまここからはわたしだけ」ってなるやつ。

 三つ目。
 “二十五年目の約束”カード。
 角は小さくて、でも活字は少しだけ懐かしい。そこにはいつもの文が印刷されてる。

《二十五年後も、まだあなたを気にしていていいですか》

 湊は、三つの上に手を置いて、息を整えるみたいに言った。

「今日は、“透明”を動かす日かもしれません。」

 その言い方で、私のほうの呼吸も変わる。
 “透明”はずっと誰のものでもなかった。名札にしないでずっと残してきた。
 でも、そのままずっと「透明の席」のままでいいのか、それともいつかは誰かが自分の名前を置いていくのか、そこはまだ決めてない。決めないまま来てしまった。

 で。正直、私はどっちでもいいと思ってた。
 透明は透明のままでも役に立つし、誰かの名前になっても役に立つ。
 けど湊は、ちょっと違う考えを持ってる顔をして、続けた。

「“ここにいた”って自分で書きたい人が、もういる。」

 ああ。そこだ。
 そういうことか。

 “誰かに覚えてもらいたい”とかじゃなくて。
 “わたしがちゃんとここにいた”って、自分で書きたい人。
 その「書きたい」の重さを、渡す準備が今日できてるってこと。

「今日は、そのために席あける日です。いいですか。」
「いいよ。」
「“満席だから”は言わないでくださいね。」
「言わない。」
 言いながら、ちょっと笑った。
 私が「満席」はほぼ言わないの知ってるくせに、念押しするのかわいい。

 店内を最終確認する。
 “安全待機中”の札は、ちゃんと玄関横のトレーに置いた。
 “呼び戻し禁止”タグ、よし。
 “距離カード(二十五歩/二十五センチ/二十五ミリ)”、OK。
 “長文許可ノート”、インクのペン先よし。
 “明朝返礼”用の小さな封筒も出してある。
 “記録保管”スタンプ、インク補充済み。
 砂時計は二十五分のやつと二十五秒のやつ、両方起こして乾燥させた。

 準備はいい。
 あとは、来るのを待つだけ。

 ◇

 一回目の“見てる時間”。
 白線25センチの内側で、子どもが目を閉じて二十五秒呼吸するいつものやつ。父親の手は今日も湯たんぽ。
 女の子は、今日はわりと落ち着いていた。昨日の“長文許可ノート”の朝返礼を渡したんだけど、それを読んだあと、彼女はちいさく頷いて、「わたし、わるくないです」って言ってた。
 それはもう、十分に強い。

 そのタイミングで、ドアが鳴った。

 来た。
 “初雪の日に空席を借りた女性”。

 今日は、姿勢がちがう。
 肩はまだこわばってるけど、歩き方に「ここまでは自分の足で来た」っていう意思がちゃんとある。
 あと、目の奥が昨日よりも濁っていない。まだ疲れてるけど、沈んではいない。

 湊はすぐには近づかない。
 距離カードを見せる前に、まず一回ちいさく頭を下げるだけ。
 この「まず頭を下げる」が、うちの“おかえり”なんだよね。歓迎より先に“おつかれさま”って置くやつ。

 彼女は、まっすぐ店の奥には行かず、いつものカウンターでもなく、その手前で立ち止まった。レジ横のビンのすぐ横。
 それから、静かに言った。

「今日は、お願いがあります。」

 お願い、って出たときの空気は、全員少しだけ動きを止める。
 “お願い”って、人を動かす前提の言葉だから。
 それをここで言うってことは、ちゃんと頼れるって合図でもある。

 私は、カウンターの中から体を向けた。
「どうぞ。」

 彼女は一度だけ息を吸って、それから、はっきり言った。

「“透明”の席に、名前を置いてもいいですか。」

 店の空気が、ほんの一瞬だけ揺れた。
 驚き、というより、やっと来た、っていう感じの揺れ。

 湊は、ゆっくり頷いた。
 即答の速さじゃなくて、“ちゃんとその願いを受け取ります”っていう確認の頷き。
 あの頷きだけで、ここの客は泣けるんだよな。ずるい。

「もちろんです。」
 湊の声は低かった。やわいけど、低い。
「そのかわり、ひとつだけ、ルールの提案があります。」

 彼女は「はい」とうなずく。

「“ここにいた”っていう名前にしたいです。“ここにいる”じゃなくて。」

 彼女は一瞬だけ、目を大きくした。
 それから、表情がほどけた。肩の力が、目に見えて落ちた。

「……それ、すごく、助かります。」

 そう。
 “いる”って書いちゃうと、縛りになる。来なきゃいけない場所になる。
 “いた”って書くなら、証明書になる。ここまで歩いてきたことの痕になる。持ち歩ける安心になる。

 だから、湊は「いる」じゃなく「いた」を提案した。ちゃんとそこまで考えてたってこと。

 私は黒板の「+透明」の右下に、ちいさな白いマスを描いた。25ミリ×25ミリ。
 そこに、チョークじゃなく、鉛筆を渡す。鉛筆は、あとから消せる道具だから。
 “いつでも戻せる”っていう逃げ道を一緒に渡すのも、ここの決まり。

「どうぞ。」
 私は言った。
「ここを、あなたの“いた”にして。イヤだったら、あとで消していいから。」

 彼女は、ちいさく笑った。泣きはしない。泣きすぎてもう泣きたくない顔。
 手は震えてなかった。ただ、ていねいに、ていねいに線を置いていくみたいに、ゆっくり書いた。

 書いたのは、フルネームではなかった。名字でもなかった。
 昔からのあだ名みたいな、呼ばれ方だけだった。

 それがよかった。
 誰かに特定されない。でも、自分にはちゃんと刺さる。ちゃんと「わたしの字」って分かる。

 書き終わったあと、彼女は沈黙していた。
 湊は何も言わない。
 私も何も言わない。
 それから、彼女のほうから、ぽつりと落ちた声。

「わたし、ここに“いた”んだって、自分で言っていいんだね。」

 そのときの声は、もう弱い人の声じゃなかった。
 言っていい、とか、許される、とか、そういうラインをもう越えてた。
 “わかりました、わたし生きました”っていう報告だった。

 私はスタンプを取る。
 新しくつくったやつ。今日のためのスタンプ。

《在籍証明》

 丸の中に、小さな椅子がひとつ描かれてる。
 椅子の下に、ちいさく“25”って入ってる。二十五席目の25。

 私はそのスタンプを、黒板の横のA5カードに押した。
 カードの本文は、湊と昨日の夜に書いておいたやつ。

《この人はここにいました
 この人はここで呼吸しました
 この人は「帰らないで」と言えました
 この人は「いまは二十五歩でいて」と言えました
 この人は「わたしは悪くない」と書きました
 この人は今日 自分の名前を置きました
 記録します》

 カードを見た彼女の喉が、ふるっと震えた。
 それから、はっきりした声で言った。

「これ、二十五年後まで残しますか?」

 私はうなずいた。
 「残すよ。二十五年目の約束、ここに入れていい?」
 彼女は「お願いします」と言った。自分から。しっかり。

 私はカードの下に、もうひとつスタンプを押した。

《二十五年目の約束》

《二十五年後も、まだあなたを気にしていていいですか》
《はい/いいえ》
 →“はい”の横に、彼女は〇を入れた。

 湊は、その丸を見て、目を伏せたまま小さく笑った。
 静かに、静かに、手の甲で目元を押さえる。泣いてるわけじゃない。ただ目に熱が溜まったのを物理で散らしてるだけ。いつもそう。

 私は、そのカード全体を封筒に入れ、封の上からスタンプを追加する。

《記録保管》
《呼び戻し禁止》
《明朝返礼》
《保温(25℃)》

 これで、この人の“いた”は正式にこの店に保管される。
 もう誰にも「いなかったことにしないでください」って言わなくていい。そこは店の仕事になる。

 彼女はふっと息を吐いた。
 それから「すごいなぁ」と笑って、レジ横のビンに25円をすっと入れた。残高:232。
 迷わず、まっすぐ。迷いがない25円って、こんなに強い音するんだって思った。

 最後に、彼女は壁用の二十五文字を一枚置いた。
 それは、まっすぐだった。

《わたしはちゃんといました それでもう合格です》

 私はその二十五文字を読み終えてから、ただ「うん」とだけ返した。
 それ以上、何も飾らないほうがいいと思った。

 彼女は、カウンターの上のクロスには触れなかった。
 “二十五分だけ帰らないで”は今日は使わないってこと。
 長文ノートも使わなかった。
 今日はたぶん、そこまで落ちてない。
 今日は、“存在証明”だけで呼吸できた日。

 彼女は「また来ます」とは言わなかった。
 かわりにこう言った。

「今日は、ここまでにします。」

 それ、いい言い方だなって思った。
 “生き残る”って、未来を宣言することじゃなくて、“いまはここでおしまいにします”って言えることなんだなって。

 ◇

 昼。
 葵が来た。ネクタイは緩んでる。今日は総務の顔じゃなく、ただの人の顔になってる。

「今の、見てて泣きそうだった。」
「泣いていいよ。」
「泣くとメイク落ちる。」
「落ちてもいいよ。」
「会議がある。」
「知らん。」
「ひどい。」

 軽口を投げながらも、葵の目はまだあたたかかった。あの場面を見て、ちゃんと“うらやましい”って思えてること自体がもう回復してる証拠なんだよ。人の安心をうらやましいって思えるうちは、大丈夫な側。

 葵は小声で言う。
 「会社にも、あの“在籍証明”ほしい。」
 私は「あー」と鼻で笑う。
 「また会社に輸出する気だ。」
 「する。」
 「やっぱり。」
 「“あの人はもう関係ないから忘れて”っていう文化、うちで終わらせたい。」
 葵はそれだけ言って、白湯を両手で包み、ビンに25円。残高:233。

 壁に二十五文字を貼っていった。

《いなくなった人のことを話せる会社は まだ人間の会社》

 これもちゃんと残すべき言葉だな、と思った。

 ◇

 午後。
 地域紙の記者が来た。今日はメモ帳を出さずに、ただドアの近くで立ち止まってから、静かに言った。

「今日のこと、記事にしてもいいですか。」

 湊は「どこまで?」と返す。
 記者はうなずいて、言葉を選ぶみたいにゆっくり話した。

「“透明”の席に名前を書くことは、“居場所を縛ること”じゃなくて、“ここまで歩いた証拠を本人の手で残すことだ”、という扱いだってことだけ。
 それと、店がそれを“二十五年目の約束”として保管すること。
 “この人はここにいました”って、第三者がじゃなくて、本人が宣言する場になってること。
 そして、“いた”っていう過去形が優しさになること。
 そのくらいで、伝えたいです。」

 私はうなずいた。
 そこなら、出していい。
 この店はドラマチックな奇跡の場所じゃなくて、手続きをちゃんと明文化してる場所だっていうのを、ちゃんと出してほしい。

 記者はビンに25円。残高:234。
 壁に二十五文字を一枚置いていった。

《“いなかったこと”にさせない街は ちゃんと強い》

 よし。これも明日から玄関に置く。

 ◇

 15:25。
 “25番席”に、今日のセットが整う。

 ・“二十五分だけ帰らないで”クロス
 ・砂時計(二十五分)
 ・“安全待機中”札
 《この時間は甘えではありません/安全待機中です》
 ・距離カード(“二十五歩そばにいてください”“二十五歩あけてください”)
 ・“長文許可ノート”
 ・“二十五年目の約束”カードの空白分
 ・在籍証明の封筒(スタンプ済み)
 ・“呼び戻し禁止”タグ
 ・“明朝返礼”用ミニ封筒
 ・“長くていい札”
 ・そして、黒板横の小さな25ミリ×25ミリの枠に、あの人の名前

 湊が、母から届いた紙片をそっと重ねる。
 今日の母は、短い。

《満ちる前に止めるのは、
 弱いからじゃないよ。
 あふれてこぼれないように、
 ちゃんと守ってるだけ。——母》

 私は、きゅっと笑ってしまった。
 “満ちそうで止める”の話だよね。
 ビンの話でもあるし、人の話でもある。

 私は今日の「店からの二十五文字」を湊に渡した。

《ここまで来たぶんは もうちゃんとあなたのものだよ》

 湊は、その言葉を聞いて、視線を落とした。
 それから、いつものやりとりをする。

「満点。」
「先生、甘い。」
「“証明日だから甘くていい”特別承認。」
「母承認?」
「母承認、在籍証明承認、透明承認。」

 このくだり、ずっとやってるのに、今日はちょっと喉にのしかかる。
 たぶん分かってるから。ここから先が、もう最終コーナーに入り始めてるって。

 湊が業務報告の声に落とす。

「25円のビン、残高:234。
 本日、“在籍証明”交付:1件。
 “二十五年目の約束”更新:1件。
 “安全待機(二十五分だけ帰らないで)”稼働なし/待機準備済み。
 “長文許可ノート”利用なし。
 “距離カード”提示なし。
 “呼び戻し禁止”タグ発動なし。
 “明朝返礼”予約:1件(お子さま分)。
 “透明席”への記名:初回。」

 “初回”。
 それ、聞いた瞬間、少しだけ震える。
 初回ってことは、これで終わりじゃないってことでもあるから。

 ◇

 閉店前。

 黒板の「二十五文字」は、今日も24/25(+透明)。
 でも、“+透明”の横には、もう“透明”じゃない小さな字が入っている。

 ビンは残高:234。■は一本だけ塗らない。満ちそうで止める。
 青ドット六つを二十五歩で掃く。
 足元灯は25ルクスに落として、夜の明るさにする。
 矢印25枚の角をそろえる。迷子が出ないように。
 玄関脇の棚には、“安全待機中”札と“長くていい札”と“いた証明カード”が並んでる。ぜんぶ“貼らずに置く”。

 「Room 205(玄関)、“透明の席に名前を書いた日の議事録を。」

「承認」

 ドアの前で、私と湊はいつもの合図をゆっくり言う。

「九時二十五分、二回で開きます」
「十五時二十五分に返します」

 鈴が鳴る。
 今日の音は、長く残らなかった。
 短い、でもまっすぐな音だった。迷いのない音。

 最後に、湊がぽつりと言う。

「侑里さん。」
「ん。」
「きょう、“好きだな”って思いました。」

 私はちょっとだけ笑った。
 「店のこと?」
 「はい。」
 「ふふ。」
 「あと、あなたのことも。」
 「はいはい。」
 「無視しないでください。」
 「無視してないよ。」

 そのやりとりを明文化しない。スタンプにも押さない。
 これは、どの棚にも置かない。
 こういうのは、“在籍証明”の外に置いていい種類のことだから。

 湊は最後に、黒板の小さな枠――25ミリ×25ミリのその隅を見て、言った。

「ここ、もう“透明”って呼ばなくていい気がしますね。」

 私はうなずく。
 「うん。ここはもう、“二十五席目”でいい。」

 その言い方が、ちゃんと終わりに向かってて、ちゃんと次に渡してる感じがして、正直ちょっと胸がきゅっとした。

 で、そのまま私は黒板の端にチョークで一行だけ書いた。

《あなたはちゃんといました 以上です》

 そこまで書いて、今日を閉める。
 “在籍証明”は、ちゃんと発行された。
 “いた”は、ちゃんと残った。
 そして、「二十五席目の君」というタイトルは、ここでやっと、意味を持った。
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