少女は自重を知らない~私、普通ですよね?

チャチャ

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7 クレープとホットドッグでボロ儲け!?

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「よーし、今日はクレープとホットドッグを売るぞ!」

私は、屋台の準備をしながら気合いを入れる。

クレープを焼くための鉄板は、職人さんに地球の写真と説明を元に作ってもらったオーダーメイド。
しかも魔石で加熱するという、ちょっとした魔道具になっている。

「こういうのが普通に作れる世界って、本当に便利だよね~。」


---

そしていよいよ、屋台営業デビューの日!

…だったのだけど――

「……あれれぇ?売れないなぁ……」

屋台の前はガラガラ。
通行人は物珍しそうにチラッと見るけど、誰も近寄ってこない。

「うーん、似たような料理しかないし、目立つと思ったんだけどな~。もしかして……見たことないから警戒されてる?」

悩んでいると、どこかで見た顔がこちらに向かって歩いてきた。

「お?ミサトじゃねぇか!」

「アレクさん!こんにちは!」

冒険者のアレクさん。以前、バースボアのお金をきっかけに知り合った人だ。

「お前、冒険者だったよな?今は何やってんだ?」

「今は、商人もやってるんです。両方登録してるんですよ~!」

「へぇ、器用なやつだな。それで何売ってるんだ?」

「クレープとホットドッグです!でも、ぜんぜん売れてなくて……」

「クレープ?ホットドッグ?なんだそりゃ?」

「良かったら食べてみますか?味見、どうぞ!」


---

まずはホットドッグを手渡す。

アレクさんはガブリと豪快にかじった。

「……な、なんだこれっ!!」

「えっ?口に合いませんでした!?」

「いや、違ぇ!美味すぎるッ!!なにこれ!?この赤いソース、クセになるな!」

「ふふっ、それは“ケチャップ”です。地球……じゃなくて、私の故郷のレシピで作った手作りなんですよ♪」

「うぉぉ……こんな料理、初めて食った!うめぇぇ!!」

続いて、クレープも渡す。

甘いクリームと果物の組み合わせに、アレクさんの目がまた見開かれる。

「な、なんだこれっ!?甘くて……とろける!こんな食い物、知らねぇ……けど、最高だ!」

「良かったぁ!クレープは、いろんな種類があるんです。季節の果物とか、チョコとか……」

「ミサト、ホットドッグとクレープ、五個ずつくれ!!」

「ありがとうございますっ!銀貨四枚と銅貨五枚になります!」

「こんだけ美味くてその値段!?安すぎるぞ!」

「たくさんの人に食べてほしいですから!」

「分かった。また来るぞ!」

アレクさんが去った直後――

「うわっ、人が集まってきた!?」

「さっきの冒険者が『めちゃくちゃ美味い!』って言ってたぞ!」

「ホットドッグって何!?」「私、甘いやつ食べたいー!」

瞬く間に、屋台の前には行列が!

「いらっしゃいませー!クレープとホットドッグ、おすすめですよ~!」


---

その日は大忙しだった。

仕込んでいた分は、すべて完売。
あっという間に銅貨、銀貨、金貨がチャリチャリと積み上がっていく。

「ふふふ……全部売れた!やったー!私、小金持ちになっちゃったぁー!!」


---

――その頃、とある豪華な屋敷。

「……あの屋台、儲けているらしいな?」

赤いワインをくゆらせながら、黒衣の男が呟く。

「はい。珍しい料理を売っており、評判は上々のようです。」

「ふん、ダルゴ商会の犬が……。だがあのレシピを手に入れれば、我がカリナス商会がこの街を牛耳れる。」

男の目が鋭く光る。

「レシピを盗み出せ。どんな手を使っても構わん。」

「御意。」

黒衣の男は、音もなく姿を消した。

「……平民風情が調子に乗りおって。ライベルト・ダルゴよ、お前の商会など潰してくれるわ!」


---

その夜。

「今日もよく働いた~♪」

宿に帰った私は、明日の準備をしながら新メニューを考えていた。

「次は、サンドウィッチも入れちゃおうかな。卵と野菜でボリューム満点、栄養もばっちりだし!」

世界に新しい味を届けたい――それが、私の目標。
だけど、まだ知らなかった。

その優しさと情熱が、ある大きな陰謀を巻き込んでいくことになるなんて――
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