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ギリヤ大陸
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草原には緩やかな風が吹き草を揺らし片山の顔を撫でまたどこかへ去っていく。
ただ草木の揺れる音だけがする大地に片山は立ち尽くした。
しかしアリファは違った。故郷に近づいてきたせいもあってなのか顔に生気が満ち満ちてきている。興奮気味に「早く!早く!行きましょ!」と片山に出発を急かす。
「あ、アリファさん、ちょ、ちょっと待ってください。」
すっかり混乱している片山は一旦状況を整理しようとスマートフォンを車内から持ち出しナビ画面で現在地を確認する。そこで判明したのは
・ここはギリヤ大陸という広い大陸の一部である。
・現在は目的地であるアエートリから約1000kmの位置にいる。ダルフォイという街が一番近く道中そこに寄っていくようだ。
・遠くに見えるあの山はイカマ山というらしい。ナビはあの山を迂回し、海?沿いのルートを示している。
ということだ。
次にクルマの状態が心配になりぐるり一周歩いて確認する。
タイヤー異常なし
ボディー外観損傷なし
ボンネットも開けてみたが特に異常は無いように見えた。
ふと車体の屋根に目をやると行灯が無くなっている。そして行灯の代わりに何やら機銃のようなものが装備されてるのに気づいた。
『あれ??なんや??装甲車みたいになっとるやないか?』
何かこの装備についてヒントはないかとスマートフォンをあれやこれやと操作してみると設定メニューのようなところに【ステータス】というボタンを見つける。
『これか?』
訝しげながらもそのボタンを押してみるとクルマの状態が図解入りで出てきた。
詳しく見てみると
[耐衝撃耐性加護Lv1]
[対魔法耐性加護Lv1]
[無故障加護Lv1]
[魔石銃Lv1]
とある。
「ん?なんやこれ?」
思わず片山が口に出すとアリファがスマートフォンをのぞき込み、あーと小さく頷くと
「女神様の加護がついてるのね、この竜車には。加護っていうのは女神様が貴方に特別に与えた能力のようなものよ。」
と、さほど驚く様子でもなくさらっと言った。
「ある程度の衝撃には耐えられるみたいね、レベルの低い魔物だとか盗賊だとかの襲撃とかね。」
『物騒な話になってきたで…』
アリファは続けた。
「対魔法も魔法の攻撃を受けた場合に跳ね返す、というのかしら、防御してくれるような加護ね。」
「はぁ…」
片山は何やらよくわからんが便利なものなんだろう、ということくらいしか理解できなかったが『無故障ってのも読んで字のごとく故障しにくい加護なんだろうな』と1人納得することにした。
「この魔石銃っていうのは銃に魔石を込めるとその魔石に含まれてるエネルギーを弾丸として放つことができる武器ね。」
またもやさらっとアリファが言う。
「武器!?」
面食らう片山。
「だから魔物とか盗賊とかの襲撃があるから。ま、使い方は追々わかるでしょ。もういいかしら待ちくたびれたわ。先を急ぎましょう?」
アリファの目の輝きとは対照的に片山の気持ちはどんよりと曇ってきた。
「たばこ、1本吸ってもいい?」
片山はそういうのが精一杯だった。『この先が思いやられる…』そう心のなかでぼやきながら煙草に火をつけた。
ただ草木の揺れる音だけがする大地に片山は立ち尽くした。
しかしアリファは違った。故郷に近づいてきたせいもあってなのか顔に生気が満ち満ちてきている。興奮気味に「早く!早く!行きましょ!」と片山に出発を急かす。
「あ、アリファさん、ちょ、ちょっと待ってください。」
すっかり混乱している片山は一旦状況を整理しようとスマートフォンを車内から持ち出しナビ画面で現在地を確認する。そこで判明したのは
・ここはギリヤ大陸という広い大陸の一部である。
・現在は目的地であるアエートリから約1000kmの位置にいる。ダルフォイという街が一番近く道中そこに寄っていくようだ。
・遠くに見えるあの山はイカマ山というらしい。ナビはあの山を迂回し、海?沿いのルートを示している。
ということだ。
次にクルマの状態が心配になりぐるり一周歩いて確認する。
タイヤー異常なし
ボディー外観損傷なし
ボンネットも開けてみたが特に異常は無いように見えた。
ふと車体の屋根に目をやると行灯が無くなっている。そして行灯の代わりに何やら機銃のようなものが装備されてるのに気づいた。
『あれ??なんや??装甲車みたいになっとるやないか?』
何かこの装備についてヒントはないかとスマートフォンをあれやこれやと操作してみると設定メニューのようなところに【ステータス】というボタンを見つける。
『これか?』
訝しげながらもそのボタンを押してみるとクルマの状態が図解入りで出てきた。
詳しく見てみると
[耐衝撃耐性加護Lv1]
[対魔法耐性加護Lv1]
[無故障加護Lv1]
[魔石銃Lv1]
とある。
「ん?なんやこれ?」
思わず片山が口に出すとアリファがスマートフォンをのぞき込み、あーと小さく頷くと
「女神様の加護がついてるのね、この竜車には。加護っていうのは女神様が貴方に特別に与えた能力のようなものよ。」
と、さほど驚く様子でもなくさらっと言った。
「ある程度の衝撃には耐えられるみたいね、レベルの低い魔物だとか盗賊だとかの襲撃とかね。」
『物騒な話になってきたで…』
アリファは続けた。
「対魔法も魔法の攻撃を受けた場合に跳ね返す、というのかしら、防御してくれるような加護ね。」
「はぁ…」
片山は何やらよくわからんが便利なものなんだろう、ということくらいしか理解できなかったが『無故障ってのも読んで字のごとく故障しにくい加護なんだろうな』と1人納得することにした。
「この魔石銃っていうのは銃に魔石を込めるとその魔石に含まれてるエネルギーを弾丸として放つことができる武器ね。」
またもやさらっとアリファが言う。
「武器!?」
面食らう片山。
「だから魔物とか盗賊とかの襲撃があるから。ま、使い方は追々わかるでしょ。もういいかしら待ちくたびれたわ。先を急ぎましょう?」
アリファの目の輝きとは対照的に片山の気持ちはどんよりと曇ってきた。
「たばこ、1本吸ってもいい?」
片山はそういうのが精一杯だった。『この先が思いやられる…』そう心のなかでぼやきながら煙草に火をつけた。
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