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第10話 この街を救いたい
久しぶりにぐっすりと
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街へ戻ったあたしたちの元へ「アンリ様!」とアンリの屋敷の使用人が走ってきた。
「ご領主様……お兄様が、目を覚まされました!」
「! すぐに行く!」
走り去っていくアンリ。
その場に残った使用人があたしたちに一礼する。
「皆様もどうぞ屋敷へ。ご案内いたします」
屋敷に来るよう言われていたし、ついて行くことになった。
応接間に通されて待っていると、しばらくしてアンリがやってきた。
「兄は無事に目を覚ました。体調も問題なさそうだ――感謝する」
よかった……。
「日も暮れる。今日は部屋を用意しよう。泊まっていってくれ」
疲れていたし、それは助かるかも。
ミナトとトーマも宿を探さなくて済んだ、とアンリの申し出を了承。
……したまでは、よかった。
「ぐふふー……ユメちゃんと同じ部屋。何しよっかなー……ユメちゃんと楽しいことー」
「鼻の下伸ばしてないで、とっとと入って寝ればー? ユメちゃんと楽しくゆっくりおしゃべりしたいんだからさ。ほら、ユメちゃんも」
案内された部屋……はベッドが2つ。
嘘でしょ……。
さすがにこの部屋で寝るのは身の危険が本気で危なすぎる、とアンリを見ると彼女はニッコリ。
「さあ、姫君――こちらへ。この私がケダモノどものところに放り込むわけがないだろう?」
と、2人が入った後にさっさと部屋を閉め――何故か外から出来た施錠も行い、隔離した。
当然、部屋の中から聞こえる抗議の声。
「え、えと……ありがとう……?」
「ふふ、ゆっくりおやすみ。奴らは使用人に見張らせておくから心配ないよ」
案内されたのはアンリの寝室の隣。
ミナトたちの声は聞こえず、久しぶりにぐっすり眠れた気がした。
「ご領主様……お兄様が、目を覚まされました!」
「! すぐに行く!」
走り去っていくアンリ。
その場に残った使用人があたしたちに一礼する。
「皆様もどうぞ屋敷へ。ご案内いたします」
屋敷に来るよう言われていたし、ついて行くことになった。
応接間に通されて待っていると、しばらくしてアンリがやってきた。
「兄は無事に目を覚ました。体調も問題なさそうだ――感謝する」
よかった……。
「日も暮れる。今日は部屋を用意しよう。泊まっていってくれ」
疲れていたし、それは助かるかも。
ミナトとトーマも宿を探さなくて済んだ、とアンリの申し出を了承。
……したまでは、よかった。
「ぐふふー……ユメちゃんと同じ部屋。何しよっかなー……ユメちゃんと楽しいことー」
「鼻の下伸ばしてないで、とっとと入って寝ればー? ユメちゃんと楽しくゆっくりおしゃべりしたいんだからさ。ほら、ユメちゃんも」
案内された部屋……はベッドが2つ。
嘘でしょ……。
さすがにこの部屋で寝るのは身の危険が本気で危なすぎる、とアンリを見ると彼女はニッコリ。
「さあ、姫君――こちらへ。この私がケダモノどものところに放り込むわけがないだろう?」
と、2人が入った後にさっさと部屋を閉め――何故か外から出来た施錠も行い、隔離した。
当然、部屋の中から聞こえる抗議の声。
「え、えと……ありがとう……?」
「ふふ、ゆっくりおやすみ。奴らは使用人に見張らせておくから心配ないよ」
案内されたのはアンリの寝室の隣。
ミナトたちの声は聞こえず、久しぶりにぐっすり眠れた気がした。
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