ユメのあとさき

あおあおの部屋

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第10話 この街を救いたい

改めて

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 見ると、落ちた窓の枠を掴み、ヒョイっとトーマが戻ってきた。

「トーマ! 無事でよかった」

 迫ってくる時はこわいトーマ……でも、無事だったことに凄くほっとした。

 トーマも、あたしにとっては大切な弟だから。

「あ! ユメちゃん! あれ? あいつは?」

「もう終わったよー。なに、よじ登ってきたの?」

「そう! 高かったから時間かかった」

「あー、やっぱね……あの程度で、お前が死ぬわけないよねー」

 壁を登ってくるって……いや、でもトーマだもんね。それくらいやるか。

「ミナト、ユメ、トーマ」

 アンリが呼びかけてくる。

 彼女は頭を下げた。

  

  

  

「改めて――助かった。本当にありがとう。魔族のことも、アクーアのことも」

  

  

  

 その言葉に、トーマは照れたのか口を尖らせて、あたしとミナトは微笑んだ。

「治癒術で回復しよう。治療後に塔をおりたら、まずはうちへ来てほしい」

「あ。あたしも回復するよ」

「あ! ユメちゃん、おれ! おれが先!」

「ダーメ。ユメちゃんの負担になるから、お前はアンリ、おれがユメちゃん」

「なんで! ミナトのアホ!」

 文句を言いながらトーマがアンリに治してもらってる。

 あたしはミナトの傷を治療する……傷だらけだ。

「【強欲】……やっぱり中級魔族とは全然違うね」

「そりゃ上級魔族だからねー。それでも、たいしたことないことないよ。ユメちゃんにはもう触れさせないから安心してね」

「……うん」

 その言葉に安心しながら、ミナトの治療を続けた。
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