推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん

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12歳《中等部》

99 シモンside

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もう寝ようかと思っている頃に扉を叩かれた。
こんな夜中に私の部屋に来る相手なんて婚約者くらいだろう。さっきまで見ていた婚約者の執務室の光が消えてすぐに叩かれたんだから十中八九当たってる。

「どうぞ。」と声をかけて入ってきたのは案の定寝巻き姿の婚約者だった。

そして間を置くこともなく話題を突っ込んでくる。本当に私らって似てるし相性いいと思うんだ。これでシルヴェスターじゃ無かったら本気で私の国に引き抜いてる。

…それともシルヴェスターだからこの有能さなのかもね。


「シモン。欲しがってたもの作ったよ。シルヴェスターとシモン以外が付けたら死ぬネックレス。」

別にシルヴェスターは頼んでないんだけど。クラウスのお気に入りの義理の弟に害をなさないためかな。信用ないなぁ。

机に置かれたケースを開いて確認すれば綺麗に青い線が浮かび上がってるムーンストーン。
石言葉からしても私達に最適なものだ。

「最高級の宝石じゃない。ありがとう。」

「いつ渡す?牽制するなら目立つ時がいいと思うんだけど。」

「お茶会で離れ離れになるからって理由で渡してよ。できるだけ目立つように、ロマンチックにね。」

「はいはい。確認したかったことはそれだけだから。部屋に戻るよ。おやすみ。」

さすがクラウス。言わなくても私のことを何でもわかってくれる。

「またあした。」

あぁ。本当にこの国に来てよかった。






クラウスが用意してくれた装飾品。ほとんどクラウスの持ち物だけどクラウスのだけあって1級品だ。

服はクラウスと事前に合わせといたから大丈夫。というより聖皇国の私の服を黒に染めただけ。今回は私が黒い方を着るんだよ。クラウスが白。もちろん私の装飾品をつけるの。

神なんて信じてない2人が聖職者の格好をするなんてなんのお遊戯だろうとは思うけどね。

そんな黒と繊細な刺繍を施した聖職者の格好に黒の装飾品とマント。基本的に私の肌や髪が白いから黒が映える。クラウスはどうだろう。まぁ似合いそうではある。金色の目とか絶対に映える。

ネックレスはクラウスから貰うからそれ以外の装飾品をつけてっと。

うん。似合ってるね。
後ろに控えてる聖騎士達も従者たちも頷いてくれた。あとはクラウスが来てくれるのを待つだけだ。

もしかしたらお気に入りの義弟連れてくるかもね。私としてはクラウスが何かに執着するなんて面白くないけど…というよりも、あんなのに執着する方が面白くない。私に執着してほしかった。






クラウスが迎えに来て連れられてきたのはシルヴェスターの中庭。一時は落ちぶれていたとはいえ広いし、現公爵夫人が綺麗なものが好きなおかげで綺麗になってる。

「皆、お待たせしたね。シモン・ヨアヒム・ヴァイゲル聖皇国第3皇子殿下で僕の婚約者だ。シモン、僕らの友人たちだよ。」

一人一人の挨拶は個人に任せるのか。面倒なことをすっぽかしていいご身分だこと。

隣を見てもニコニコと一切微笑みを崩さないクラウス。よそ行きの顔だなぁって思いながら私も表情は崩さない。後の方にルディがコップを持って暇そうにしてる。
その隣にはクラウスの義弟。しっかり背筋も伸ばして騎士様みたい。目指してるのかな。シルヴェスターの公子なら嫡男じゃなくても食べていけそうだけど。

試しにクラウスと組んでる腕に寄りかかってみたら体を揺らしてた。あれだけキッチリしてたら少し動いただけでも目立つ。何故かルディに睨まれた。
アレもこの2人を応援してるのか。ここまで応援されてるの見たら邪魔したくなるのが人情だよねー。

今日だけでもクラウスに引っ付いて見せつけてやろ。どうせクラウスはクラウスで私が王座に付く作戦の1つとでも考えるんだろうし。

みんなが私に挨拶に来る。それをクラウスを介して私も自己紹介。何回繰り返したんだろ。本当に人付き合いってこれだから嫌になる。
これも王になるためだ。我慢我慢。
それに女性陣は皆して婚約の話になるから広めるキッカケにもなるしね。

どうせ解消する婚約だけどさ。
そうなったらクラウスは義弟と結婚するのかなぁ。シルヴェスターとしては悪くない判断だよね。3人も子供を作ったのに誰一人闇魔法だけを受け継いでない。1人は闇魔法を全く受け継いでない出来損ないだし。クラウスは2つも要らないものが入ってる。義弟は闇と火魔法の2つだけど剣技の話ばかりで魔法の才能はなさそうだ。

クラウスだって最年少で大会を優勝するまでは聖皇国にまで悪い噂が聞こえてきてた。簡単に言えば、才能のない子供が公爵家を継ぐらしい。その嫁がこの国の第3皇子だ。って話だけど。

クラウスが生まれてシルヴェスターは良かったよね。さすが私が認める人間だ。


ふっとクラウスを見たら向こうもこっちを見てた。そろそろかな。挨拶も終わったし。

「シモン。」

「なに?」

みんなが自分たちと離れたところを見計らってからクラウスが話しかけてきた。もちろん私たちがいるのは会場の端っこ。見られないようで意識を向ければちゃんと見られるように私たちで使用人たちに言って作らせた場所。

「シモン、明日は帰る準備で忙しいだろうから今のうちに渡しておくよ。」

クラウスが空間魔法の中から箱を取りだした。
私が嬉しそうな振りをしながら箱を開けたら分かりきってた私だけのネックレス。早く邪魔な兄様たちに付けてあげたいな。

「綺麗だ…ありがとう!クラウス!」

私もクラウスも予定どうりに体も表情も動かしていく。周りの人間もそれに合わせて色めきたってる。冷めてるのは察してるルディとクラウスの義弟くらいだ。

クラウスにネックレスを付けてもらう。クラウスはそのついでにネックレスにキス。女性たちがきゃぁと声を上げた。

欲しいものは貰ったし、欲しい人脈も得たから早く終わらないかなぁ。



ニコニコしてるクラウスと見つめ合う。
クラウスはこのお茶会自体面倒臭いと思ってるんだろうなぁ。




ルディ以外のお客様が帰られた。この国の皇子様は何時までいるんだろう。早く帰ればいいのに。

「ルディ、夕飯食べてく?」

「そーする。お前ん家の飯美味いからな。」

「泊まる?」

「風呂はいって帰るわ。」

「ふぅん。泊まればいいのに。」

「朝しんどいだろ。」

「…確かにね。空間魔法使ってあげようか。」

「頼むわ。」

仲良いなぁ。
私なんて他国の皇子なのにほったらかしだ。
みんながいなくなった途端お互いに組んでる腕も離したからスタスタとクラウスは歩いてった。謎に隣にクラウスの義弟がいるけどこいつに興味ないから離れて欲しい。

やまぁ兄であるクラウスが私をほったらかしにしてるから代わりにいるんだろうけど。

「ルディ、先にお風呂行っておいでよ。アル、シェフに1人分追加って言っといて。」

皇子様に出すご飯こんな軽い感じていいの?まぁ私が来た時も初日以外豪華ではなかったけど。でも味はどの料理も美味しかったな。




ルディは勝手知ったるが如く、迷いなく風呂の方に足を進める。服はクラウスのでも借りるのかな。近くに控えてたメイドにクラウスが指示出してる。

私も着替えてから夕食の場に出よう。私に似合うのはやっぱり黒じゃなくて白だからね。

「私も着替えてくるよ。」

「僕とテオもそうするよ。テオ、話したいから終わったら僕の部屋来てくれる?」

「はい。兄上。」

傅く弟。理想だよね。
あそこまで従順だと後ろから刺される心配もないし。命懸けの戦争の指揮だって任せられる。
まぁ軍を動かすならクラウスの方が向いてそう。でも、貴族の支援を受けるにもクラウスみたいなのがいるし…それなら剣技が使える弟を行かせた方がいいのかもしれない。

2人をじっと見てたらクラウスに闇魔法をかけられて、視界が黒く染まった。見てただけじゃん。まぁ自分が主人ならどう使うかなとは考えたけど。気づかれたかなぁ。

視界が戻ってから部屋に戻る。まぁその時にはクラウスもクラウスの義弟もいなかったけど。大方クラウスに無理矢理連れていかれたんだろう。






食卓の席には私たちの分の食事だけ。公爵様は皇宮に行ってて、公爵夫人も部屋で食事をとるらしい。

あぁ忘れてた。私たちと才能のない方のクラウスの弟ね。

才能ある方よりも才能のない方が肝座ってるからそっちの方がまだ…1ミリ以下くらいは好きだけど。

「そういやお前らそのうち婚約破棄するんだろ?」

「そうだね。」
「そうだよ。」

私が王になったら婚約解消する予定。シルヴェスターを外に連れ出したらそれこそ戦争になる。

「別れたあとどうすんの?めぼしい奴らはほとんど婚約してるだろ?」

「僕に子供ができなくてもテオがいるからね。」

クラウスの母親の血を継がせなくて子供を作るなんてなんの意味があるんだろう。シルヴェスターの血筋だけ継がせても公爵様みたいな使えないのが産まれるって分かってるだろうに。

「そのテオも婚約してねぇじゃん。シモンは?」

「適当に見繕うよ。力をつけた聖職者なんて揃いも揃って婚期おそいからね。」

ちょっと私の国ではそれが問題になってるんだけど。
神を称えて神に仕える国民性だから性的なことに関してはみんな遅いんだよね。国として子供を作れ~なんて大声で言えるわけもない。

「へぇ。聖職者と結婚なんて考えられねぇわ。向こう病ませて別れそ。」

「同じく。神なんていないなんて言ったら刺されそう。」

「確かにな。」

確かに君たち2人のように神を信じない人と聖職者が一緒に暮らしたら殺し合いが始まるよ。
神の名において。とか会心させる。とか言ってあいつら人殺すからね。歴史見てもそんな感じで戦争起こしてるから笑えない。

「兄上もルディ様も不敬です。」

クラウスの義弟は信じてるのか。才能のない方は信じて無さそうだし…。この中で神信じてるのお前だけみたいだよ。

「悪ぃな。俺が信じてるのは先祖の竜だけだ。」

「僕が信じてるのは僕だけだよ。」

「まじ性格悪ぃ。死んだら地獄行きだよ、お前。」

「それは天界が困るね。人に優劣をつけて不幸を生み出してる神様だ。僕がいないとみんなもっと不幸になるに決まってる。」

「まじやばい思想だぞ…引くわ。」

冗談だろうけど…クラウスなら本当に思ってそうで怖いよ。

「冗談だよ。流石にそこまで驕ってない。」

「いや。絶対本音だよ。」

「冗談だってば。もう。」

「兄上なら思っていそうなのでそういう冗談はやめた方がいいと思います。」

「テオまで…。酷いよ。」

「そんで。テオは結婚すんの?」

クラウスが相当気に入ってるようだし相手はいなさそう。
いたらまず、クラウスを黙れせないと付き合えなさそうだもん。

それよりも、テオがクラウスを超える人じゃないと付き合えなさそう。ああいうタイプって自分が尊敬するタイプが好きなんだよ。騎士みたいな真面目な堅物とかは特に当てはまる。
たまにモテたいからって騎士になって何故か才能あったりするのもいるけどそれはそれで原動力になるからいいと思う。

「テオの候補は自分で決めてもらうつもりだよ。相当身分が下とか変な子じゃなきゃ許すつもり。テオ、当てはあるの?」

「今はありません。ルディ様こそ、どうされるおつもりですか?」

だろうなぁ。
シルヴェスターは今の権力が不安定すぎて嫁を出したがる家は少なそう。ハイリターンは期待できるけどその分権力闘争に負けた時が苦しすぎる。ちょっと前までお金なかった貧乏貴族だし。ルディも今は同じようなところだ。
クラウスもルディも私も権力闘争中でしかも地盤が緩い。信じられるのは自分だけって状態だ。
あ。クラウスとルディは一心同体だけど。片方さえ落としたら両方落っこちる。ついでに民衆の知らないところで私も落ちる。手は打てなくないから必ず這い上がって見せるけどね。


「候補は挙げて向こうの家に願い出てるとこ。」

「皇妃修行もあるし遅いくらいだよ。第2皇子はいるのにさぁ。」

「だから身分の高いとこから選んでる。お前の母親の家とかな。」

「僕の事嫌ってるから頷かないと思うよ。」

なんか仲悪くなったんだっけ。他国の貴族事情はあまり詳しくないんだよね。知ってるけど内情までは知らない感じ。私が王になったら話は変わるけど…ただの第3皇子だっからなぁ。

「でも両方に唾かけとく必要はあるだろ?そうやってあそこは生きてんだから。先代はお前の母親をシルヴェスターに渡したし。」

「まぁ…ね。ただ今回はぼくが相当嫌われてるからなぁ。後ろから刺されないようにしてよ。」

「へーへ。」


クラウスになにかしたのかな。気になるけど…クラウスがそのうち追い落とすでしょ。気にしないでおこ。

 「ルディだけ独り身になったりしてね。」

「まじ有り得そうだからやめてくれ。」

クラウスの義弟は意味がわからなさそうにしてる。自分もじゃないか?とかおもってそう。

クラウスはよく分からない感じで微笑んでる。クラウスの気持ちなんて分かったことあまりないけどさ。

「次に会うのは私が高等学校に通うことになってからかな。」

「通うのか?お前の国神学校あるだろ。国運営の。」

「そこの卒業資格は貰ってるよ。国内じゃ私の支持率高いからね。貴族だって文句は言えない。無いのが外国との繋がりだけだったから兄や姉はそっちに力入れてたの。今頃皇宮で荒れてるだろうなぁ。」

「逃げるために来たんじゃないの?荒れさせていの?」

「いいんだよ。あと3年は同情票もらう予定。兄姉に虐められても平民に尽くす優しい皇子様。信徒の鏡だね。誰が嫌うの?いざとなったらクラウスから貰ったコレもあるから殺せるし。」

ルディとクラウスの才能のない方の弟が「うっわ。」って顔してた。クラウスは興味無さそうに「ふぅん。」だって。失礼な国民性だな。いつか滅ぼしてやろうか。

「いいんだよ。それが私の売りさ。」

本当はもう数ヶ月国外にいたかったんだけどなぁ。





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