異世界召喚鍛冶師

蛇神

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第一章 異世界召喚鍛冶師、爆誕!!

経過報告

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 キルさんの側に1人のフードを深くかぶった人が近づいてきた。アルさんが部下の人だよと耳打ちしてくれた。

「お茶を2つ僕の研究室に用意してくれ、昨日新しく商人から買ったのが倉庫にあったろ?それをお願い。」

 あれ?なんかクネクネしてない…??
 不思議そうに私はキルさんを見つめると、それに気づいたキルさんは答えた。

「仕事とプライベートは分けるタイプなんだ~」

 ふーん…?

「ほら着いた。ここが僕の研究室で~す。」

 その部屋はとても広く、壁一面にズラーッと本棚が並んでおり、その本棚には綺麗に書類や古い本や新しい本が詰められていた。床は高そうな絨毯が引かれ、その上にはふかふかのソファーが2つに、ガラスで出来た長机が置かれていた。奥の窓側の方には1人用の机と椅子がセットになって置かれていた。

「どう?お洒落でしょ~!!アルの工房は散らかってるから、余計キレイに見えるでしょ~!!」
「うるさい!!最近はユキが整理してくれてるから、キレイだわ!!」

 えへへ~…、なんか照れるな~…

「まさかの人任せ!?ユキちゃん…辛くなったら僕のところへおいで!!」
「は!?何言ってんだよ!!」
「いつまでもいる訳じゃないんだから~、1人になった時絶対アル困るよ!!」

 私はその時胸がチクってした。本当は私はここにはいない存在、いなくなる存在だと、改めて思った。

「まぁ、いいでしょう。ユキちゃんおかけになってね。」

 キルさんにうながされるまま、私はソファーに座った。…ふかふかだぁー!!お尻の感覚が溶けてなくなってしまいそうなほどの、柔らかさ!!だけど、柔らかすぎずしっかりとソファーの皮の部分を感じる。ぜったいすごく高級なものだと私は思った。

「さてさて、経過報告だったね。にしても、回復が随分と早いね~…、普通だったらもう2、3日は痺れがとれなくて動けなくてもおかしくないと思うけどな…??」

 昔から丈夫だと言われてきたが、ファンタジー系の怪我は生まれて初めてなもので、いまいちピンとこなかった。

「えと、あんまし痺れは残ってないですね…。」

 よし、じゃーもう大丈夫だね!!と言うと彼は私に手をかざした。

「治癒増幅の魔法をかけたままなんだ~。ユキちゃんって魔力多いからかけたままでも大丈夫そうだから、少しだけかけてたんだ~。」
「…は??おまっ…そうなのか!?普通ありえねぇーぞ!?」

 んーっと…??いまいちよくわかんないけど、結構危険なのかなー…??

「結構どころじゃねぇーぞ!?命に関わる事だ!!」
「過保護だな~、国家魔術師が見定めたんだ、問題なぁ~いよ~!」

 まぁ、ああするしかなかったんだけどね。ごめん!!とキルさんは謝った。

「いやいや、私元気になりましたし、結果オーライですよ!!」

 ブスーとアルさんは見るからにすごく不機嫌になった。え!?なんでなんで!?

「じゃ、ユキちゃん。頭こっち向けて。」

 私はキルさんの方に頭を傾けた。ポゥと見える景色が淡い緑色になった。頭が春風のように暖かい。ふわ~んと変な気持ちに私はなっていた。

「はぁーい!!魔法解除~!」

 ハッと気づくと視界の色は元に戻り、春風のような居心地のいい暖かさはなくなっていた。体が軽い!!

「魔法の消費がなくなったからね~ん。体や心がとても軽く感じるでしょ~!!」

 へぇー、すごい!!と私は興奮した。というか、今私は魔法をかけられる体験をしたのだ。更に言うと、今まで私には魔法がかかっていたのだ…!!私はテンションMAXである。

「ユキ、さっさとステータス見てもらって街に戻るぞ!!」

 なぜかアルさんは、せかせかして私のことを急かした。すこし、イライラしている。
 キルさんは苦笑した。

「まったく、子供なんだから~。」

 はぁ!?とまた静まった怒りに火がついたアルさん。それを無視してキルさんは私に向き直った。

「じゃ、ユキちゃんのステータスを今から見るね。この石に手を置いて。」

 彼はパチンと指を鳴らした。すると私と彼の間に石板が現れた。私は石板に手を置く。ヒンヤリしていて、とても気持ちがいい。
 パキ!!と突然石板から音がした。今までヒンヤリしたただの石板だったものが、音がしてからドクン、ドクンと脈打ち始めた。まるで、生きているかのようである。

「その石板は今からユキちゃんのものになった。ユキちゃん、ステータス表示って唱えて。」

 私はアルさんを見た。アルさんは口パクで(だ・い・じょ・う・ぶ・だ)と言った。
 意を決して、私は唱えた。


【ステータス表示!!!!!!】

 
石板に光る文字が刻まれていった…
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