異世界召喚鍛冶師

蛇神

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第一章 異世界召喚鍛冶師、爆誕!!

異世界召喚鍛冶師

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「いいな??ユキ…」

 ナルキス国王の有無を言わせぬ強い眼光に私はすくんだ。

 私は別にいいと思う。変に軟禁されて生活するよりは幾分もいい。
 それに、私は絶対に危険な目には、あの人達に合わさせられない。

「私は…問題ないですよ??」

 見かけによらず肝の座ったお嬢さんだ、と騎士団長のセルニートさんに褒められた。彼はハッハッハーと笑った。ムッキムキの身体を鎧で閉じ込めているためか、笑う度にキシキシ音がして、なんかきつそうだ。

「えへへ」

 よく承認してくれた、とナルキス国王…とても嬉しそうだ。
 リンさんは大丈夫??後悔していない??今すぐやめてもいいんだよ?とアルさん並みに心配してきた。まぁ、そうだよね…。キルさんも心配そうにクネクネしている。アルさんは…心配というより…怒ってる??

「あの~…アルさん?もしかして…怒ってます??」
「怒ってない!!」

 声を荒らげて、アルさんは否定した。

「いやいや、アルそれ完璧に怒ってるって」

 キルさんがアルさんをなだめにアルさんの席の方へ移動した。それを見て、ナルキス国王はニヤリと笑った。

「それで…ユキよ、この世界を自由に行動するにも…ユキはそれが出来ない。なぜだか分かるか??」
「えっとー…どうすればいいか分からないから??」

 そう!!とナルキス国王は首を大きく降って頷いた。

「ユキはこの世界のことを何も知らない…それに、自由に動こうにもこの世界の住人がもつ自分の証となるものを身につけていない。…ということで」

 ナルキス国王はアルさんを指差して、更に私のネックレスをグイッと引っ張った。

「ぐぇ」

 アルさんは何事かと身構えている。

 ナルキス国王はニヤニヤと笑いながら宣言した。

「今日よりもって、ユキはアルの弟子となり国家の見習い鍛冶師とする!!」

 ふぇ!?

「あ…え…??…はぁ!?」

 私とアルさんはポカーンと呆けてナルキス国王を見上げた。

 リンさんとキルさんは、それはいいね!!と2人してはしゃいでいた。エリートさんたちもなんか受け入れ始めて、なるほど!と手を叩いていた。

 …どうやらこの展開についていけないのは私とアルさんだけのようだ。

「ち、ちょっと待ってください!!えっと…説明よろしくお願いします!!」

 おや、説明が必要か、とナルキス国王はふざけた。

「いいか?この世界で融通が効くようにお前にキュルス王国の証をつけた。それがあれば結構なんでも免除される。それに、一応それは鍛冶師の職業の証ということで国から一定の金が毎度出される。更に自分で作った武器を売ればさらに金が手に入ることになる。アルは鍛冶師の技術だけでなく魔力量も多いしユキに何かあれば飛んで助けに行くことが出来る。分かったか??」

「それに、僕達の仕事と違ってアルはどこでも自由に行けちゃうからね!!」

 ポカーンと、私はその説明を聞いた。私がアルさんの弟子??私が鍛冶師??

「ユキのスキルには【悪魔と妖精の祝福】の他に【器用】や昨日ユキが寝てる間にひょっこり出てきた【対話】ってのもあった。ユキはいい鍛冶師になれる」

 た、対話??何それ??

 アルさんは目を見開いて固まっていた。

「魔力のこもったものはすべてにおいて意思がある。普通の人はその意思を汲み取ることは出来ない。だが、そのスキルの場合…その意思に耳を傾けることが出来る」

 …武器と会話ができちゃうってこと??それ、結構便利なスキルじゃん!!

「…ということで、ユキのことは頼んだぞ!」

 ナルキス国王はアルさんの肩をポンとはたいた。

「あ…え??は…い」

 まだ理解が追いついていない様子のアルさん。曖昧に返事をしてからハッとした。

「お、俺1人だけで平気なのか!?」

 下手に人数を増やすと危険だ、とナルキス国王はキッパリ言った。

「ユキちゃん、アルが変な事したら私に言ってね。私がアルのことボコしに行くから」

 リンさんが優しく私の手を握り、天使の笑顔とは裏腹のバイオレンスなことを言った。
 アルさんの顔がサーっと青ざめた。

「まぁ、仲良くやっていってくれよな、2人とも!!喧嘩はだめだからな」

 ナルキス国王がニコニコ言った。

 ハァーとアルさんがため息をついたついた。そして、ボリボリと耳の裏を掻き照れくさそうに手を差し出した。

「…というわけだ。その…これからよろしくな」

 きゅーっと何か込み上げるものがあったが、私はそれを我慢してアルさんの手をギューと握った。

「はい!!色々とお世話になりますが、頑張ります!!」

 うぇーい、と拍手が起こった。なぜか私は部活動のノリを思い出した。キルさんがクネクネと拍手をしながら声を張り上げて叫んだ。

「異世界召喚鍛冶師、誕生だね!!」

 私の世界はこの日を境に一気に広がっていった。

 

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