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第二章 悪魔と妖精
語学と魔法
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「では次、魔法語とエルフ語が繋がるサインをページ七十八から見つけてちょうだい」
私は書き進めるノートの手を止め、指示に従い分厚い本を手に取り、指定のページを探した。
「おや、もう見つたの?じゃぁ、本日最後です、そのサインを元にサインに書かれた魔法語とエルフ語を訳してくださいな」
私はノートに書きとどめた先生の言葉を元に、訳していった。魔法語はどうやら原素記号のようなものだということがわかった。原素はその原素記号にたくさんの意味や役割があり、その元素たちが集まって化学変化や規則をつくって、一つのものとなる。魔法語は一つの文字にたくさんの意味を持ち、その意味が集まり魔法陣の中に秩序をもたらす、そして一つの魔法を完成させるのだ。そう考えると、化学の勉強をしてるみたいで楽しく感じた。
それをエルフ語、あちらの世界でいう英語に訳していけばいいのだ。コツを掴めば造作もない。
「…出来た!」
どれどれ、とミスティーユ先生は私の書き綴った訳の文章をみつめた。ふむふむふむふむと言いながらミスティーユ先生は読んでいった。
私はずっと朝から使いっぱなしだった頭を撫でた。よく頑張った、私の脳みそ…。大学受験の時より働いたな…本当によく頑張った。…と、心の中で労った。
そうこうしているうちに、ミスティーユ先生は私の訳を読み終わったようだ。
「信じられないわ!本当に今まで習ったりしていなかったの!?あなた、天才だわ!!」
めちゃくちゃ褒められた。うりうり~と、ミスティーユ先生…興奮のあまりか、私の頭を撫でくりまわした。私はもみくちゃにされながらも、褒められることは嬉しいので、うへへとしばらくミスティーユ先生のもみくちゃ攻撃に従った。
「ナルキス国王からの推薦とだけあって、優秀ですわね~!!」
私はしばらく、もみくちゃされて宿題を説明されて開放された。
私は部屋に戻り、宿題を終わらせた。夜の時間を宿題で潰したらもったいないからね!
宿題をやっている時にハクシさんが昼食を持ってきてくれた。たくさんの具材が入ったサンドウィッチに、フルーツジュース、そしてデザートも用意してくれた。
聞くところによると、ハクシさんは私の食事も担当しているらしく、張り切って作ったのこと…。私は有難く、すべてたいらげ、宿題に集中した。
宿題が終わったところで、ハクシさんに呼ばれて付いて行ったところは、昨日のナルキスと魔法の特訓もどきをしたところだ。
「…ここで魔力のコントロールの特訓をするんですか?」
「はい、恐れ多くも…このコントロールの特訓は私、ハクシが見させていただきます」
「え?ホントですか!?やったー!」
私はピョンピョンと喜んだ。
「では、氷を出し続けると朝申し上げましたが…その前に魔力で水を凍らしたり溶かしたりを繰り返す訓練をしてください」
と、ハクシさんは部屋の隅にあったタプタプと水が入った大きな桶を部屋の中央に引きずってきた。
「凍らすと言っても、水だけを凍らしてくださいね?周りの床などを凍らしてはダメです。溶かす時も、常温になるように…蒸発させてはダメです」
では、どうぞ、とハクシさんはニコニコ私を桶の方へ押し出した。
確か、固有魔法は自分の純粋な魔力を出しすだけで使えるって本に書いてあったな…。
私は手を水に突っ込んで、体をめぐる魔力の流れを意識した。その流れが手から少しづつ流れ出るように…氷の凍てつく寒さを意識しながら、私は魔力を出した。
「…!?」
魔力が手から流れるのを感じた途端、全てが凍った。水だけではなく全てが…。桶の周りだけならまだしも、部屋の壁や床一面が凍ってしまった。
私はビックリして縮み上がった。だって、魔力はそんなに出ていなかった。それなのにこれって…
絶句している私を見て、ハクシさんは微笑んだ。
「やっぱり!!ユキ様はとても純度の高い魔力を持っておられるのですね!だからユキ様からは甘い香りがするのですね!!」
ハクシさんはスーンと思いっきり空気を吸った。部屋の匂いを嗅いでいるらしい。
「固有魔法は魔力の純度が高いほど、強力になります。普通は純度が弱く、うまくコントロール出来ないのですが…ユキ様は特例中の特例で、純度が高すぎでコントロールが上手くできないのです。でも、ガッカリすることはありません。純度の高い魔力は妖精や悪魔にとってご馳走で、契約が結びやすくなり、たくさんの魔法や魔術が使えるようになりますよ?」
私は氷で固まった桶をまじまじと見た。そこには固まって身動きの取れない手がある。私は魔力がチョロりと出るぐらいしか意識しなかった。その結果がこれだとすると…
この特訓がどれだけ難しいものなのか、たった今理解した。
私は身動きの取れない手に力を込めた。
何度失敗してもいい。このじゃじゃ馬固有魔法を完璧にして、鍛冶師になる時に役立つようにしたいと思った。…アルさんの役にも立てるよう、数をこなして慣らすしかないな、と私は心の中で囁いた。
私は書き進めるノートの手を止め、指示に従い分厚い本を手に取り、指定のページを探した。
「おや、もう見つたの?じゃぁ、本日最後です、そのサインを元にサインに書かれた魔法語とエルフ語を訳してくださいな」
私はノートに書きとどめた先生の言葉を元に、訳していった。魔法語はどうやら原素記号のようなものだということがわかった。原素はその原素記号にたくさんの意味や役割があり、その元素たちが集まって化学変化や規則をつくって、一つのものとなる。魔法語は一つの文字にたくさんの意味を持ち、その意味が集まり魔法陣の中に秩序をもたらす、そして一つの魔法を完成させるのだ。そう考えると、化学の勉強をしてるみたいで楽しく感じた。
それをエルフ語、あちらの世界でいう英語に訳していけばいいのだ。コツを掴めば造作もない。
「…出来た!」
どれどれ、とミスティーユ先生は私の書き綴った訳の文章をみつめた。ふむふむふむふむと言いながらミスティーユ先生は読んでいった。
私はずっと朝から使いっぱなしだった頭を撫でた。よく頑張った、私の脳みそ…。大学受験の時より働いたな…本当によく頑張った。…と、心の中で労った。
そうこうしているうちに、ミスティーユ先生は私の訳を読み終わったようだ。
「信じられないわ!本当に今まで習ったりしていなかったの!?あなた、天才だわ!!」
めちゃくちゃ褒められた。うりうり~と、ミスティーユ先生…興奮のあまりか、私の頭を撫でくりまわした。私はもみくちゃにされながらも、褒められることは嬉しいので、うへへとしばらくミスティーユ先生のもみくちゃ攻撃に従った。
「ナルキス国王からの推薦とだけあって、優秀ですわね~!!」
私はしばらく、もみくちゃされて宿題を説明されて開放された。
私は部屋に戻り、宿題を終わらせた。夜の時間を宿題で潰したらもったいないからね!
宿題をやっている時にハクシさんが昼食を持ってきてくれた。たくさんの具材が入ったサンドウィッチに、フルーツジュース、そしてデザートも用意してくれた。
聞くところによると、ハクシさんは私の食事も担当しているらしく、張り切って作ったのこと…。私は有難く、すべてたいらげ、宿題に集中した。
宿題が終わったところで、ハクシさんに呼ばれて付いて行ったところは、昨日のナルキスと魔法の特訓もどきをしたところだ。
「…ここで魔力のコントロールの特訓をするんですか?」
「はい、恐れ多くも…このコントロールの特訓は私、ハクシが見させていただきます」
「え?ホントですか!?やったー!」
私はピョンピョンと喜んだ。
「では、氷を出し続けると朝申し上げましたが…その前に魔力で水を凍らしたり溶かしたりを繰り返す訓練をしてください」
と、ハクシさんは部屋の隅にあったタプタプと水が入った大きな桶を部屋の中央に引きずってきた。
「凍らすと言っても、水だけを凍らしてくださいね?周りの床などを凍らしてはダメです。溶かす時も、常温になるように…蒸発させてはダメです」
では、どうぞ、とハクシさんはニコニコ私を桶の方へ押し出した。
確か、固有魔法は自分の純粋な魔力を出しすだけで使えるって本に書いてあったな…。
私は手を水に突っ込んで、体をめぐる魔力の流れを意識した。その流れが手から少しづつ流れ出るように…氷の凍てつく寒さを意識しながら、私は魔力を出した。
「…!?」
魔力が手から流れるのを感じた途端、全てが凍った。水だけではなく全てが…。桶の周りだけならまだしも、部屋の壁や床一面が凍ってしまった。
私はビックリして縮み上がった。だって、魔力はそんなに出ていなかった。それなのにこれって…
絶句している私を見て、ハクシさんは微笑んだ。
「やっぱり!!ユキ様はとても純度の高い魔力を持っておられるのですね!だからユキ様からは甘い香りがするのですね!!」
ハクシさんはスーンと思いっきり空気を吸った。部屋の匂いを嗅いでいるらしい。
「固有魔法は魔力の純度が高いほど、強力になります。普通は純度が弱く、うまくコントロール出来ないのですが…ユキ様は特例中の特例で、純度が高すぎでコントロールが上手くできないのです。でも、ガッカリすることはありません。純度の高い魔力は妖精や悪魔にとってご馳走で、契約が結びやすくなり、たくさんの魔法や魔術が使えるようになりますよ?」
私は氷で固まった桶をまじまじと見た。そこには固まって身動きの取れない手がある。私は魔力がチョロりと出るぐらいしか意識しなかった。その結果がこれだとすると…
この特訓がどれだけ難しいものなのか、たった今理解した。
私は身動きの取れない手に力を込めた。
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