僕の嫌いな家族と日常。

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第1日 高校へ

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高校生になる日、その朝みた夢は悲しくも
友達が出来ず退学するといういかにも僕にお似合いの夢であった。
「縁起わりぃわ……」
三階建ての僕の家の二階にある洗面台の鏡に向かって僕は呟いた。歯を磨き、顔を洗い、朝ごはんは食べない、中学1年生からの決まったサイクルだ。
「おはよう」
と、いつものように婆ちゃんが言ってくる。弟のきよとが相変わらずテレビ見ながらご飯を食べているのを背に僕の聞きたくない声質で。僕は「ん、」と素っ気なく返事し初めての高校の準備の為に3階へあがった。「お、目覚めたか?」と、この時間はもういつも仕事に行ってる父ちゃんが話しかけてきた。僕やきよとの特別な日とかは休みを入れてくれて、ぶっちゃけ家族で1番良き話し相手でもある。
「入学式、来るの?」
寝ぼけた僕は当たり前のことを聞く。
「当たり前だろ~!(笑)」
内心僕は嬉しくなった。都立に落ち、私立に通うってなるのに僕より嬉しそうに祝ってくれていることに、だ。
「時間ないんだから着替えな」
「いやまだ1時間半も余裕あるじゃん」
と、言いつつ新しい制服に着替え始めた。慣れないネクタイを結ぶ練習した甲斐があり難なく結ぶことができて少し緊張が緩んだ。
それから雑談して、
「そろそろ出るか」
「早すぎないか?」
と言ってもまあ早く出るに越したこともないんだけど、車のキーを持った父ちゃんを見て楽できるぞという期待を持ちバックを持った。
「おお、かっこいいじゃん、似合ってるよ、いってらっしゃい」
婆ちゃんがいつも以上に話しかけてきて、いつもはうざいけどこれはこれで気分が良い気もした。確か中学校の入学式も同じようなことを行ってた気がするので前言撤回。
「いってきます」
僕は新品のローファーを履き、玄関を出て車に乗った。
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