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第十三話 肌に残る余韻
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自室のドアに鍵をかけ、重い身体を引きずるようにしてベッドへ倒れ込む。
ずるり、と後頭部から背中にかけて皮膚が剥がれるような生々しい感触と共に「皮」を脱ぐ。湿った音とともに背筋を這う冷たさが走り、鏡には無骨な喉仏と短い黒髪の、見慣れた「相沢悠真」の顔が映っていた。
「……はぁ……」
解放感よりも先に、重く濁った溜息が漏れる。結月の姿でいる時の緊張から解き放たれたはずなのに、心は鉛のように沈んでいた。
鏡の中の男の顔から、筋張った首筋、骨ばった胸板へと視線を落とす。そこには「男の身体」しかないのに、全身の皮膚に刻まれているのは「女」として触れられた感触だった。
ふと無意識に、自分の唇に指先が触れる。瞬間、あの夜明け前の柔らかく湿った感触が鮮明に蘇った。
「……っ!」
慌てて手を離す。だが記憶の蓋はもう開いてしまった。
唇の熱、腕を掴んだ千紗の指先の体温。ふざけ合いの中で腰に回された腕のしなやかさ。あの時抱き締められたのは「結月」という女の身体のはずなのに、その余韻は、いま男の皮膚の下で疼いている。
喉仏が上下するたびに、自分が「男」であることを突き付けられる。だが、脳裏にこびりついたのは千紗の吐息と、甘いシャンプーの匂い、ミルクのような肌の香り。鏡越しに見える自分の無骨な指で唇をなぞると、女として与えられた愛撫の残滓がそこに確かに存在しているようで、背筋が痺れた。
楽しかった。心の底からそう思う。女の子たちの聖域で過ごした時間は、殺風景な俺の人生に鮮やかな色彩を与えてくれた。
だがその思い出は常に、千紗の体温と匂いと唇によって上書きされる。
(あれは、一体何だったんだ…?)
友情?寝ぼけていただけ?それとも――。答えの出ない問いが、男の胸を苛む。
千紗の屈託のない笑顔を思い出すたびに、罪悪感と、あの瞬間の背徳的な昂ぶりが、ぐちゃぐちゃに混ざり合って胸を締め付ける。
堪えきれず、どうしようもない感情の波に呑まれ、俺はベッドの上でゆっくりとパジャマのズボンへと手を伸ばした。
ゴワついた布越しに、昂ぶりはいやらしく自己主張していて、指先が触れるだけで身体がびくりと震える。布と肌が擦れる微かな音さえ、異様に耳に響いた。
瞼を閉じる。
暗闇の奥から浮かび上がるのは、ミルクのように甘い匂い、髪を撫でたときに香ったシャンプーの残り香、そして俺の腕の中ですぅすぅと寝息を立てていた千紗の無防備な横顔だ。
記憶の残像を掻き集めるように、俺は布を押しのけ、昂ぶりを握りしめた。
「……っ……」
熱い。自分のものとは思えないほど、男の身体は正直に反応していた。
だが、頭に焼き付いているのは「結月」として抱き寄せられ、女として触れられた記憶。鏡に映る骨ばった腕とは裏腹に、皮膚の下ではあの柔らかな指先の熱がまだ残っている。
ギャップが、脳を痺れさせる。
手を上下に動かすたびに、千紗が身じろぎして押し付けてきた胸の柔らかさが蘇る。薄い布越しに感じたふくらみの形、その温もり――。
俺の指は自分の昂ぶりを扱いながら、同時に彼女の輪郭をなぞっている錯覚に陥った。シーツに擦れる自分の吐息は、まるで彼女の耳に囁いているかのように淫靡に響いた。
「……千紗……っ」
声に出す勇気はない。名前を呼ぶことも裏切りのようで、喉の奥で押し殺すしかない。
代わりに湿った音と荒い呼吸が、背徳の儀式を肯定するように部屋に響く。
鏡の中で、男の俺が必死にシーツを握りしめ、女の記憶に縋って自慰している。
女として触れられた感触で、男としての欲望を吐き出そうとしている。
そのねじれが、どうしようもなく淫らで甘美だった。
脳裏に浮かぶのは、昨夜腕に押し付けられた胸の感触。
それを辿るように、俺の手は自分の昂ぶりを荒々しく扱い始める。
千紗の体温、匂い、寝息、唇の柔らかさ――。
その全てを混ぜ合わせた妄想が、俺の中で膨れ上がり、ついに理性を焼き切った。
背筋が震え、全身が弓なりに反り返る。
込み上げる熱を堪えきれず、俺は声にならない吐息を押し殺しながら果てた。
シーツに広がる生々しい痕跡。
それを見下ろしながら、俺の心には安堵ではなく、罪悪感と快楽の余韻だけが入り混じって残った。
千紗を想いながら、女の結月で受けた愛撫を男として弄んでしまった――。
その事実が、また次の昂ぶりを予感させる。
翌朝、けたたましく鳴り響くアラームを乱暴に止め、悠真は重い瞼をこじ開けた。シーツに残る昨夜の生々しい痕跡が、夢ではなかったことを突きつけてくる。罪悪感と自己嫌悪で頭がぐちゃぐちゃになりそうだったが、現実は待ってくれない。シャワーで思考ごと洗い流すように身体を清め、クローゼットから適当なTシャツとデニムを引っ張り出す。鏡に映るのは、寝癖のついた黒髪と、寝不足で隈のできた、紛れもない「相沢悠真」の顔だった。
「……行くか」
誰に言うでもなく呟き、アパートのドアを開ける。茹だるような夏の陽射しが、昨夜の湿った記憶を無理やり乾かしていくようだった。
大学へ向かう道すがら、ふと今日は月曜日だということに思い至る。手芸部の活動はない日だ。つまり、「結月」として彼女たちに会わなくて済む。その事実に、悠真は知らず安堵の息を漏らした。今のこのぐちゃぐちゃな頭と心で、彼女たちの輪に入る自信はなかったからだ。だが、安堵と同時に胸の奥で燻るこの物足りなさは何だろう。会わずに済むことにほっとしているはずなのに、心のどこかでがっかりしている自分もいる。その矛盾が、夏の湿った空気のように身体にまとわりついて重かった。
大学のキャンパスは、いつもと変わらない喧騒に満ちていた。友人たちの馬鹿話に適当に相槌を打ちながらも、悠真は無意識に周囲に視線を巡らせてしまう。探しているわけではない。だが、見つけてしまったらどうすればいいのか、答えは出ていなかった。
目的の講義室に入り、後方の席に腰を下ろした瞬間、心臓が嫌な音を立てて跳ねた。
数メートル前方、友人たちと笑い合っている千紗の姿が目に飛び込んできたのだ。
(……同じ、授業だったのか)
今まで全く気づかなかった。いや、意識していなかっただけだ。彼女はノースリーブのワンピース姿で、楽しそうに何かを話している。白い腕がしなやかに動き、太陽の光を浴びた髪がきらきらと輝いていた。その屈託のない笑顔を見るだけで、昨夜の背徳的な記憶が蘇り、喉がカラカラに渇いていく。
ふと、千紗がこちらを振り向いた。目が合う、と思った瞬間、悠真は咄嗟に手元の教科書へ視線を落とす。心臓が早鐘のように鳴り、指先がじっとりと汗ばむのが分かった。顔が熱い。彼女は俺に気づいただろうか。「相沢悠真」として認識しただろうか。それとも、ただの同じ受講者の一人として、視界の端に映っただけだろうか。
講義が始まっても、教授の声は右から左へと通り抜けていくだけだった。悠真の意識は、斜め前に座る千紗の後ろ姿に釘付けになっていた。時折、彼女が友人とひそひそ話してくすくすと笑う。そのたびに、自分の腕の中ですやすやと寝息を立てていた無防備な顔がフラッシュバックし、居ても立ってもいられない気持ちになる。
これは罰なのだろうか。女のふりをして彼女たちの聖域に踏み込んだ、その罰。
ただのクラスメイトとして、遠くから彼女を眺めていることしかできない。それが「相沢悠真」と「佐藤千紗」の正しい距離なのだ。そう頭では理解しているのに、一度知ってしまった彼女の体温と匂いが、その境界線を曖昧に蝕んでいく。
大学での気まずさを引きずったまま、夕方からは近所のコンビニでアルバイトをこなす。
「いらっしゃいませ」
無機質な挨拶、バーコードをスキャンする電子音、商品の補充。絶え間なく客が訪れ、次から次へとタスクをこなしていく。単純作業の繰り返しが、今はありがたかった。しかし、思考を空っぽにしようとすればするほど、雑誌コーナーで楽しそうに話す女子高生たちの声や、レジ横のホットスナックを仲睦まじく選ぶカップルの姿が、千紗と過ごした時間を思い出させ、胸の奥を鈍く痛ませた。
「悠真、お疲れ。顔色悪いけど大丈夫か?」
バイトの先輩が心配そうに声をかけてきた。
「あ、いえ、ちょっと寝不足なだけで。大丈夫です」
慌てて笑顔を作り、悠真は再び作業に戻る。大丈夫なわけがなかった。
バイトが終わり、疲れ切った身体で夜道を歩く。もう「結月」として彼女たちの前に現れるべきではないのかもしれない。このまま「相沢悠真」として、遠くから彼女を見ているだけでいれば、これ以上罪を重ねることもない。
だが、脳裏をよぎるのは、次に会う約束をしてしまった時の、千紗の嬉しそうな笑顔だった。
あの笑顔を裏切ることなんて、できるはずもなかった。
罪悪感と会いたいという欲望がせめぎ合い、悠真の足取りは、アスファルトに縫い付けられたように重かった。
ずるり、と後頭部から背中にかけて皮膚が剥がれるような生々しい感触と共に「皮」を脱ぐ。湿った音とともに背筋を這う冷たさが走り、鏡には無骨な喉仏と短い黒髪の、見慣れた「相沢悠真」の顔が映っていた。
「……はぁ……」
解放感よりも先に、重く濁った溜息が漏れる。結月の姿でいる時の緊張から解き放たれたはずなのに、心は鉛のように沈んでいた。
鏡の中の男の顔から、筋張った首筋、骨ばった胸板へと視線を落とす。そこには「男の身体」しかないのに、全身の皮膚に刻まれているのは「女」として触れられた感触だった。
ふと無意識に、自分の唇に指先が触れる。瞬間、あの夜明け前の柔らかく湿った感触が鮮明に蘇った。
「……っ!」
慌てて手を離す。だが記憶の蓋はもう開いてしまった。
唇の熱、腕を掴んだ千紗の指先の体温。ふざけ合いの中で腰に回された腕のしなやかさ。あの時抱き締められたのは「結月」という女の身体のはずなのに、その余韻は、いま男の皮膚の下で疼いている。
喉仏が上下するたびに、自分が「男」であることを突き付けられる。だが、脳裏にこびりついたのは千紗の吐息と、甘いシャンプーの匂い、ミルクのような肌の香り。鏡越しに見える自分の無骨な指で唇をなぞると、女として与えられた愛撫の残滓がそこに確かに存在しているようで、背筋が痺れた。
楽しかった。心の底からそう思う。女の子たちの聖域で過ごした時間は、殺風景な俺の人生に鮮やかな色彩を与えてくれた。
だがその思い出は常に、千紗の体温と匂いと唇によって上書きされる。
(あれは、一体何だったんだ…?)
友情?寝ぼけていただけ?それとも――。答えの出ない問いが、男の胸を苛む。
千紗の屈託のない笑顔を思い出すたびに、罪悪感と、あの瞬間の背徳的な昂ぶりが、ぐちゃぐちゃに混ざり合って胸を締め付ける。
堪えきれず、どうしようもない感情の波に呑まれ、俺はベッドの上でゆっくりとパジャマのズボンへと手を伸ばした。
ゴワついた布越しに、昂ぶりはいやらしく自己主張していて、指先が触れるだけで身体がびくりと震える。布と肌が擦れる微かな音さえ、異様に耳に響いた。
瞼を閉じる。
暗闇の奥から浮かび上がるのは、ミルクのように甘い匂い、髪を撫でたときに香ったシャンプーの残り香、そして俺の腕の中ですぅすぅと寝息を立てていた千紗の無防備な横顔だ。
記憶の残像を掻き集めるように、俺は布を押しのけ、昂ぶりを握りしめた。
「……っ……」
熱い。自分のものとは思えないほど、男の身体は正直に反応していた。
だが、頭に焼き付いているのは「結月」として抱き寄せられ、女として触れられた記憶。鏡に映る骨ばった腕とは裏腹に、皮膚の下ではあの柔らかな指先の熱がまだ残っている。
ギャップが、脳を痺れさせる。
手を上下に動かすたびに、千紗が身じろぎして押し付けてきた胸の柔らかさが蘇る。薄い布越しに感じたふくらみの形、その温もり――。
俺の指は自分の昂ぶりを扱いながら、同時に彼女の輪郭をなぞっている錯覚に陥った。シーツに擦れる自分の吐息は、まるで彼女の耳に囁いているかのように淫靡に響いた。
「……千紗……っ」
声に出す勇気はない。名前を呼ぶことも裏切りのようで、喉の奥で押し殺すしかない。
代わりに湿った音と荒い呼吸が、背徳の儀式を肯定するように部屋に響く。
鏡の中で、男の俺が必死にシーツを握りしめ、女の記憶に縋って自慰している。
女として触れられた感触で、男としての欲望を吐き出そうとしている。
そのねじれが、どうしようもなく淫らで甘美だった。
脳裏に浮かぶのは、昨夜腕に押し付けられた胸の感触。
それを辿るように、俺の手は自分の昂ぶりを荒々しく扱い始める。
千紗の体温、匂い、寝息、唇の柔らかさ――。
その全てを混ぜ合わせた妄想が、俺の中で膨れ上がり、ついに理性を焼き切った。
背筋が震え、全身が弓なりに反り返る。
込み上げる熱を堪えきれず、俺は声にならない吐息を押し殺しながら果てた。
シーツに広がる生々しい痕跡。
それを見下ろしながら、俺の心には安堵ではなく、罪悪感と快楽の余韻だけが入り混じって残った。
千紗を想いながら、女の結月で受けた愛撫を男として弄んでしまった――。
その事実が、また次の昂ぶりを予感させる。
翌朝、けたたましく鳴り響くアラームを乱暴に止め、悠真は重い瞼をこじ開けた。シーツに残る昨夜の生々しい痕跡が、夢ではなかったことを突きつけてくる。罪悪感と自己嫌悪で頭がぐちゃぐちゃになりそうだったが、現実は待ってくれない。シャワーで思考ごと洗い流すように身体を清め、クローゼットから適当なTシャツとデニムを引っ張り出す。鏡に映るのは、寝癖のついた黒髪と、寝不足で隈のできた、紛れもない「相沢悠真」の顔だった。
「……行くか」
誰に言うでもなく呟き、アパートのドアを開ける。茹だるような夏の陽射しが、昨夜の湿った記憶を無理やり乾かしていくようだった。
大学へ向かう道すがら、ふと今日は月曜日だということに思い至る。手芸部の活動はない日だ。つまり、「結月」として彼女たちに会わなくて済む。その事実に、悠真は知らず安堵の息を漏らした。今のこのぐちゃぐちゃな頭と心で、彼女たちの輪に入る自信はなかったからだ。だが、安堵と同時に胸の奥で燻るこの物足りなさは何だろう。会わずに済むことにほっとしているはずなのに、心のどこかでがっかりしている自分もいる。その矛盾が、夏の湿った空気のように身体にまとわりついて重かった。
大学のキャンパスは、いつもと変わらない喧騒に満ちていた。友人たちの馬鹿話に適当に相槌を打ちながらも、悠真は無意識に周囲に視線を巡らせてしまう。探しているわけではない。だが、見つけてしまったらどうすればいいのか、答えは出ていなかった。
目的の講義室に入り、後方の席に腰を下ろした瞬間、心臓が嫌な音を立てて跳ねた。
数メートル前方、友人たちと笑い合っている千紗の姿が目に飛び込んできたのだ。
(……同じ、授業だったのか)
今まで全く気づかなかった。いや、意識していなかっただけだ。彼女はノースリーブのワンピース姿で、楽しそうに何かを話している。白い腕がしなやかに動き、太陽の光を浴びた髪がきらきらと輝いていた。その屈託のない笑顔を見るだけで、昨夜の背徳的な記憶が蘇り、喉がカラカラに渇いていく。
ふと、千紗がこちらを振り向いた。目が合う、と思った瞬間、悠真は咄嗟に手元の教科書へ視線を落とす。心臓が早鐘のように鳴り、指先がじっとりと汗ばむのが分かった。顔が熱い。彼女は俺に気づいただろうか。「相沢悠真」として認識しただろうか。それとも、ただの同じ受講者の一人として、視界の端に映っただけだろうか。
講義が始まっても、教授の声は右から左へと通り抜けていくだけだった。悠真の意識は、斜め前に座る千紗の後ろ姿に釘付けになっていた。時折、彼女が友人とひそひそ話してくすくすと笑う。そのたびに、自分の腕の中ですやすやと寝息を立てていた無防備な顔がフラッシュバックし、居ても立ってもいられない気持ちになる。
これは罰なのだろうか。女のふりをして彼女たちの聖域に踏み込んだ、その罰。
ただのクラスメイトとして、遠くから彼女を眺めていることしかできない。それが「相沢悠真」と「佐藤千紗」の正しい距離なのだ。そう頭では理解しているのに、一度知ってしまった彼女の体温と匂いが、その境界線を曖昧に蝕んでいく。
大学での気まずさを引きずったまま、夕方からは近所のコンビニでアルバイトをこなす。
「いらっしゃいませ」
無機質な挨拶、バーコードをスキャンする電子音、商品の補充。絶え間なく客が訪れ、次から次へとタスクをこなしていく。単純作業の繰り返しが、今はありがたかった。しかし、思考を空っぽにしようとすればするほど、雑誌コーナーで楽しそうに話す女子高生たちの声や、レジ横のホットスナックを仲睦まじく選ぶカップルの姿が、千紗と過ごした時間を思い出させ、胸の奥を鈍く痛ませた。
「悠真、お疲れ。顔色悪いけど大丈夫か?」
バイトの先輩が心配そうに声をかけてきた。
「あ、いえ、ちょっと寝不足なだけで。大丈夫です」
慌てて笑顔を作り、悠真は再び作業に戻る。大丈夫なわけがなかった。
バイトが終わり、疲れ切った身体で夜道を歩く。もう「結月」として彼女たちの前に現れるべきではないのかもしれない。このまま「相沢悠真」として、遠くから彼女を見ているだけでいれば、これ以上罪を重ねることもない。
だが、脳裏をよぎるのは、次に会う約束をしてしまった時の、千紗の嬉しそうな笑顔だった。
あの笑顔を裏切ることなんて、できるはずもなかった。
罪悪感と会いたいという欲望がせめぎ合い、悠真の足取りは、アスファルトに縫い付けられたように重かった。
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