黄昏一番星

更科二八

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1章 呪いの女

120話 自信

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俺は封筒の中に入っていた小さなメモを取り出してサッと目を通し、掌の上で発動させた浄化の火魔法で燃やす。
炎の中で灰はマナに還元されてキラキラと輝き消える。
浄化の火魔法は燃やしたいものだけ燃やせて跡も残らないから便利だ。

メモには切り裂き魔の仲間の事や教皇の居場所、教会の裏の侵入経路などが書かれていた。
残しておく訳にいかない物なのでコリンズの目の前でわかりやすく燃やしておいたのだ。

「タイガが火魔法使ってるの初めて見たかも」
「確かになー町に来てからは水魔法やら家政魔法ばかりだったな。でも賢者の証持ってんだ、一般的な魔法なら一通り使えるんだぞ。一応」
「なんだか普通のことの様に言うが魔法兵でもせいぜい10種類程度しか魔法は扱わないぞ。それに今の浄化の火魔法も高度な魔法だ。流石はタイガ殿だな」
「魔法兵団の長に言われると嬉しいな」
「やっぱりタイガって凄いんだな」

魔法使うだけで褒めてくれるなんて嬉しい限りだ。
自己肯定感上がる上がる。
魔法学園ではできて当たり前で、出来ないと文句言われるんだから、つくづく辞めて良かったなと思う。

「それじゃ、夜中にまた来る。エドガー一旦帰ろうか」
「気をつけてくれ」
「おう」

夜中と聞いて苦い顔をしたコリンズを執務室に残し俺とエドガーはいつもの兵舎へ帰った。
兵舎の部屋にはモーガンが1人手帳を眺めていた。

「やあ、おかえりー」
「トレイは?」
「仕事だよー。なんか慌ただしくなるみたいだねー」
「そうか、今夜は俺も用事で出かける。その間エドガーを頼むな」
「了解ー。タイガとエドガーが別々なんて珍しいねー」
「確かに今までは近くにいたからな、久しぶりかもしれないな」

思い返せばエドガーが殺された時からだいたい一緒に行動している。
エドガーの護衛も目的だったので当然なのだが。
教皇の件が済めばエドガーと別行動というのも普通になりそうだ。

「エドガー、タイガいなくて恥しくないー?
添い寝ぐらいは・・・やっぱり嫌かもー」
「嫌なら言うなよ!俺だって添い寝されたら寝れないわ!」
「それは興奮してって事ー?」
「ちげえ!」

最近エドガーはトレイとモーガンにおちょくられている。
童貞バレもしている。
まあしょうがないだろう。
童貞だし。

ちなみにトレイもモーガンも彼女いるそうだ。
兵士はモテると言われ訓練兵に誘われて揺らいでいたエドガーを見たのは面白かった。
でもまあいつまでも童貞と言われてたら男が廃る。
金もたんまりあることだし、エドガー娼館に連れてって男としての自信付けさせてやろう。
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