37 / 63
第37話、風雲急を告げる
軍隊を作ると言ったが、伯爵以下の貴族は軍隊を持つのは特別な場合を除いて禁じられているのだ。
その為に国王の許可を取らなければいけないので、俺は定期的に走らせているトラックでキィウ王都に行き国王に会い軍隊を作る許可を得ることにした。
同行したのはいつものアンと最近は俺の専門の護衛をしている虎族のガルーダだ。
キィウ王都に行く準備をしていると、思いがけず国王からの使者が来て早急に王宮に来るように言われた。
俺を呼び出すとは、何があったのか急いでトラックを走らせ次の日の昼過ぎに王宮に着くとアネットが。
「久し振りね。会いたかったわ」
「俺を呼び出すとは何があったのだ」
「私的な話はあとよ。お父様の所に案内するわ」
案内された部屋にはクリフォード国王、ブレント王子、ジャンナ学園長の他に初めて見る人が2人いてクリフォード国王が。
「良く来た。初めて会うので紹介しよう。右にいるのが公爵で宰相でクレアの養父のブライアン・クリントンだ。左にいるのが侯爵で王国軍の将軍ノーマン・コルボーンだ」
クレア姉さんの養父で宰相なのか、もう1人の軍人の制服を着た厳つい男性が王国軍の将軍と聞いて、こんな偉い人の中に男爵の俺は場違いと思ったが挨拶をして。
「初めてお目にかかります。私はマリュウス・ボルトンと申します。宜しくお願い致します」
ブライアン宰相が。
「クレアから聞いておるが、君は領地改革に成功して領地を豊かにしたそうだな。今や貴族たちの注目の的だぞ」
ノーマン将軍が。
「その話は後だ。今はボロニァ帝国の事が先だ。陛下わしから話しても良いですか」
「いや、余から話そう。マリュウス、ボロニァ帝国が我が国に侵略することは知っておろう。5年後と思っていたが、早くなり来年には攻めて来るのが分かった。山脈越は難しいので船で5万の軍勢で海上から来るが、上陸するのはボルトン男爵領に決めたそうだ。だが王都に上陸するかも知れないので王国軍は2万いるが全軍をボルトン男爵領の守りに行かす事は出来ないのだ」
何だとー!
帝国軍は5万で王国軍は2万なのか、倍以上じゃないか。
俺も情報収集をしないのは悪いが、もっと早く教えてくれよ。
負け戦じゃないか。
俺も前世は平和な日本で暮らしていて平和ボケしていたかも知れないがこの国の王族や貴族も平和ボケしていたみたいだ。
俺が怒った顔をしたので、ノーマン将軍が言い訳をして。
「我が軍も情報収集を怠っていたわけではない。昨年まではボロニァ帝国軍は1万5千と聞いたので我が軍は1万だったが2万に増やしたのだ。だがボロニァ帝国は獣人族の奴隷兵士を隠していたみたいで情報係が上陸先と奴隷兵士の情報を掴み、知らせて来たのは10日前で今日は対策を話し合う為にボロニァ帝国が上陸するボルトン男爵領の領主の君を呼んだのだ」
ノーマン将軍の話を聞いて今更何も言っても始まらないので黙っていると、ブライアン宰相が俺に。
「マリュウス男爵の父上はこの国一番の剣の使い手で剣豪と言われていたが君は武術は強いのか?」
「俺は自分がどのくらい強いか分かりません」
俺が私と言わずに乱暴に俺と言い、ぶっきらぼうに言うと、ブレント王子が。
「私の剣の師匠アーロンが生前言っておりましたが、マリュウスは自分より剣の才能が有り今でも俺と良い勝負をすると言っていました」
俺が剣が強くても1対1なら良いが戦争は集団の戦いなので。
「いくら剣術が強くても戦争は集団の戦いなので私が例え世界一強くても戦争では役に立たないのではありませんか」
俺は皆ではなく自分に腹が立って乱暴な言葉になっていたので謝罪して。
「乱暴な言葉になって申し訳ございません。3年前くらいからボロニァ帝国が侵略するのを分かっていたのに準備をしなかった自分に腹が立って・・・・・・」
俺の言葉を遮って陛下が。
「余も同罪だ。マリュウスのいう通りもっと早くから準備をすればよかったのだ。今更何を言っても始まらないので、今日は遅いのでここまでにして今晩は皆もどうすれば良いのか考えて明日に続きを話そう」
その日はそれで解散になって明日も話し合いをすることになったが、良い案が出るとは思えない。
あなたにおすすめの小説
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。
それは、最強の魔道具だった。
魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく!
すべては、憧れのスローライフのために!
エブリスタにも掲載しています。
転生?憑依?したおっさんの俺は【この子】を幸せにしたい
くらげ
ファンタジー
鷹中 結糸(たかなか ゆいと) は、四十目前の独り身の普通という名のブラック会社に務めるサラリーマンだった。だが、目が覚めたら細く小さい少年に転生?憑依?していた。しかも【この子】は、どうやら家族からも、国からも、嫌われているようで……!?
「誰も【この子】を幸せにしないなら俺が幸せにしてもいいよな?」
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
社会の底辺に落ちたオレが、国王に転生した異世界で、経済の知識を活かして富国強兵する、冒険コメディ
のらねこま(駒田 朗)
ファンタジー
リーマンショックで会社が倒産し、コンビニのバイトでなんとか今まで生きながらえてきた俺。いつものように眠りについた俺が目覚めた場所は異世界だった。俺は中世時代の若き国王アルフレッドとして目が覚めたのだ。ここは斜陽国家のアルカナ王国。産業は衰退し、国家財政は火の車。国外では敵対国家による侵略の危機にさらされ、国内では政権転覆を企む貴族から命を狙われる。
目覚めてすぐに俺の目の前に現れたのは、金髪美少女の妹姫キャサリン。天使のような姿に反して、実はとんでもなく騒がしいS属性の妹だった。やがて脳筋女戦士のレイラ、エルフ、すけべなドワーフも登場。そんな連中とバカ騒ぎしつつも、俺は魔法を習得し、内政を立て直し、徐々に無双国家への道を突き進むのだった。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!