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第51話、ボロニァ帝国の戦後処置を巡って
しおりを挟む次の日、緊急に伯爵以上が招集されて集まった貴族たちは何事が起きたのか分からず色んな事を想像して騒いでいた。
伯爵以上なのに男爵の俺と初めて見るツバキが居たので不思議がっている。
陛下が会議室に来て貴族たちが騒いでいたので。
「静まれー! ボロニァ帝国軍が侵略して来たのだ」
ボロニァ帝国軍が侵略して来たと聞き、貴族たちは静まるどころか余計に騒ぎ出し陛下が怒り大声で。
「静かにせんかー! 余の話を最後まで聞け。ボロニァ帝国軍が侵略して来たが、ボロニァ帝国軍5万はマリュウス様が戦って破ったので安心するが良い」
貴族たちは俺が1人で帝国軍を破ったと聞いて常識外なので何を言われたのか分からなくキョトンとしている。
ようやくブライアン宰相が。
「陛下、今の話は本当ですか? マリュウス男爵が1人でボロニァ帝国軍5万を破ったのは信じられません」
「ワッハッハッハー! 信じられんのも無理がない。余も今でも信じられんのだから無理もない。今だから話せるがマリュウス様はアマリア女神様がこの世界と違う文明の進んだ世界から招いた使徒様だ。マリュウス使徒様は召喚魔法でこの世界の守護者ドラゴンを召喚して使い魔にしてボロニァ帝国軍を破ったのだ。マリュウス様の横にいるツバキ様はドラゴンが人化した姿だ」
ブライアン宰相が驚愕して。
「ええー! ・・・・信じられませんが、陛下が言うのなら事実でしょう。それにしてもマリュウスがアマリア女神様の使徒とは・・・・・・」
それまで静かにしていたツバキが。
「アマリア女神様の使徒であるマリュウス様を呼び捨てにするとは許せん。ブレスで焼き殺そうか」
ブライアン宰相が慌てて。
「余りの事に錯乱してマリュウス様を呼び捨てにして誠に申し訳ございません」
ツバキが妖艶な絶世の美女の姿で貴族たちを睨みつけ。
「皆も私のご主人様であるマリュウス様を侮辱するのは許さないので覚えておきなさい」
皆が落ち着いたのでボロニァ帝国の処理と俺の処遇を話し合う事になったが、ツバキがいるので迂闊な事は言えないので誰も発言しないのだ。
仕方ないので俺はツバキを連れて会議室を出たのだ。
控室でツバキと話していると、アネットがクレア姉さんとブレント王子を連れて来てクレア姉さんが。
「マリュウス久し振りね。聞いたわよ。ボロニァ帝国軍に勝ったのね。隣にいるのがこの世界の守護者ドラゴン様なのね。私はマリュウスの姉のクレアと申します。この度はこの世界を助けてくれてありがとうございました」
ツバキは何故か照れて。
「私はこの世界の守護者として当然の事をしたまでだ」
クレア姉さんは俺にも礼を言い。
「マリュウスありがとう」
「其れよりこれで平和になるからブレント王子様と早く結婚すれば良いのに」
「ありがとう。そうするわ」
アネットが何か言おうとすると、陛下の使いが来て。
「会議が終わりましたので陛下が呼んでいます。ご案内いたします」
連れていかれたのは会議室でなく応接室で俺を見ると陛下が。
「会議で三つの案がでた。一つ目の案は、ボロニァ帝国の領地はマリュウス様の領地にして王になり統治をしてもらう案で、2つ目の案はマリュウス様はアマリア女神様の使徒でこの世界の最高位なので大陸の統一の王になる案、3つ目の案はマリュウス様自身が決める案です。良く考えて決断してください」
3つの案を考えたが2の案は、俺がこの大陸の王になるなど飛んでもないので却下だ。
1つ目の案はボロニァ帝国を俺の領地にして国王になり統治する案だが、それだと今の領地を手放す事になるのでやはり却下だ。
3つ目の案は俺が決められるので良い案だが、俺は何をしたいのか考えたが、今の領地を手放すのは住民を見放すことになる。
だがボロニァ帝国は寒冷地で作物を作る土地が少ない。
ボロニァ帝国の皇帝が大陸を制覇しようとしたのも食糧不足が原因だろう。
俺はボロニァ帝国を実際に見てから決める事にして陛下に。
「2案は却下します。ボロニァ帝国を実際に見てから決めても良いですか」
「余と貴族たちは大陸の王になって欲しいがマリュウス様の好きにしてください」
こうして俺はボロニァ帝国を視察する事になったのだ。
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