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しおりを挟む遙香がフォンに案内され部屋に入ると、そこには既に6人の男女が並んで遙香を待っていた。
フォンは、6人と同じ方に並び、遙香に向き直る。
「改めまして、魔術師のフォン・ヴァッハヴェルです。この度の召喚の責任者を務めています。過去の聖女召喚にまつわる文献などを管理する役目もございます。
聖女様を無事に迎えられるよう、尽力いたします。
よろしくお願いいたします。」
フォンは、そう言って遙香に深く礼をすると、次々に世話係を紹介していく。
「医局長のセドリック氏と、看護師長のクロイツェル夫人です。」
「セド爺と呼ばれとります。お目にかかれて光栄じゃ。」
「マリアナ・クロイツェルです。出産まで、心配や不安なことがあれば、なんでも相談してくださいね。」
白衣を着た小柄な老人と、その横に並ぶ優しそうな女性が遙香に挨拶をする。
「ジーナ・ミッドリード夫人。マナーや歴史などの教育を担当します。」
「微力ながらお手伝いさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。」
すらりと優雅な所作で、遙香にお辞儀をする。
「近衛騎士のアルベルト・シェリスフォード。専属護衛になります。護衛は、彼のほかに近衛騎士団から交代制で2名が配備されます。」
短髪で精悍な顔立ちの男性は、引き締まった表情を変えずに、遙香に目礼した。
「最後に、侍女のイザベルとリンジーです。身の回りのお世話をいたします。」
「イザベルです。なんでもお申し付け下さい。」
「リンジーです。快適にお過ごしいただけるよう頑張ります。」
2人の侍女は、笑顔で遙香に挨拶した。
「小林 遙香と申します。まだ、右も左もわからない状態で、ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。」
遙香は世話係の7人に対してお辞儀をした。
「本日は、以上となります。明日は、午後にセドリック氏の診察を受けて頂く予定です。お部屋にご案内致しますので、ゆっくりとお休みください。」
フォンは、そう言うと、遙香を案内するため扉へ向かう。
遙香は、もう一度お辞儀をすると、フォンの後について部屋を出る。
その遙香の後ろに、アルベルトと侍女2人もついてきた。
部屋の前まで来ると、フォンは、
「それでは、おやすみなさいませ。」
と遙香に告げて、去っていった。
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