異世界ファンタジーまとめ【短編集】

テタの工房

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スキル交換で異世界サバイブ

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深い森の闇に包まれた、小さな丘の上。月明かりだけが頼りの、ひんやりとした空気の中で、私は震えていた。

たった数時間前、キラキラ輝く魔法陣に吸い込まれ、訳も分からずこの異世界に飛ばされた。聖女様と呼ばれる少女に腕を掴まれ、気が付いたら森の中に捨てられていたのだ。

「ゴミスキル」扱いされた私の能力。それは「ポイント交換」という、何だかよく分からないものだった。召喚された当初は、全く使い方が分からず、ただの役に立たないスキルだと思われていた。美味しいものとか食べられたらいいのに、なんてぼんやり考えていた矢先、森の中で転んだ拍子に、そのスキルが勝手に発動した。

「ポイント交換を開始しますか?」

画面のようなものが目の前に現れ、文字が浮かび上がった。最初は戸惑ったけれど、試しに「チョコレート」と入力してみた。すると、目の前に本物のチョコレートが、ぽんと現れたのだ。

信じられない!こんなことが本当に起こるなんて!

それからというもの、私は森の中で「ポイント交換」スキルを駆使して、好きなものを手に入れることに夢中になった。甘いお菓子、ジューシーな果物、温かいスープ…今まで食べたことのないような、美味しいものばかり。

最初は一人で楽しんでいただけだったが、私の周りに、奇妙な現象が起こり始めた。

まず、森の中に、奇妙な音が聞こえるようになった。最初は風の音か動物の音かと思ったが、次第に、それは獣の咆哮だと分かった。しかも、普通の獣の咆哮ではない、何か恐ろしい、巨大な生き物の声だった。

恐る恐る音のする方へ近づいてみると、そこには想像を絶する巨大な魔獣たちが集まっていた。森の奥深くから、次々と現れる魔獣たち。その数は、日に日に増えていった。

それらは、伝説に語り継がれるような、神話級の魔獣ばかりだった。まるで、私の周りに、魔獣たちの聖地が作られているかのようだった。

私は恐怖に慄いた。だが、同時に、不思議な興奮も感じていた。だって、伝説の魔獣たちが、私の周りに集まっているんだ。

そして、さらに驚くべきことが起こった。

「ポイント交換」スキルを使って、色々なものを手に入れるうちに、何と神話級の武器を手に入れることが出来るようになったのだ。

最初は小さなナイフだったが、だんだん大きな剣、そして、伝説の弓矢まで手に入れることが出来るようになった。

森は、魔獣と、私という異質な存在が入り混じった、混沌とした空間へと変わっていった。

人間たちは、この異変に気づき、森に近づこうとするようになったが、魔獣たちの脅威の前に、次々と撤退していった。

私は、逃げ出すことも考えた。しかし、この森、そして、この魔獣たち、そして、この「ポイント交換」スキル…全てが、私の一部になっていた。

私は、この森の女王、いや、森の管理人になったような気がしていた。

「ポイント交換」スキルは、もはや私の能力というよりも、この森そのものと繋がっているような感覚だった。

私は、この森を守るため、そして、この森に集まる魔獣たちと共存するため、日々を過ごしていくことを決めた。

森の奥深くには、まだ見ぬ魔獣が潜んでいるかもしれない。そして、まだ見ぬ、強力な武器が眠っているかもしれない。

私の冒険は、まだまだ続く。


ある日、森の奥深くで、私は一人の男性と出会った。彼は、この森の近くに暮らす村人だった。彼は、私のことを「森の守護者」と呼んだ。

彼は、私が森を守っていることを知っており、感謝の気持ちを込めて、私に新鮮な野菜や果物を届けてくれた。

彼との出会いをきっかけに、私は森と村人の間を繋ぐ役割を担うようになった。

私は、「ポイント交換」スキルを使って、村人たちに必要なものを提供し、村人たちは、森で採れた食材を私に届けてくれた。

こうして、私は森と村人たちの架け橋となり、この異世界で、少しずつだが、幸せな生活を送ることが出来るようになった。


しかし、私の平穏な生活は、永遠には続かなかった。

聖女様とその護衛騎士が、再び私を探し出して来たのだ。

彼らは、私を「ゴミスキル」の持ち主としてではなく、「森の守護者」として、恐れていた。

私の「ポイント交換」スキル、そして、私の周りに集まる魔獣たちの存在は、彼らにとって、脅威以外の何物でもなかった。

再び、私は、逃げるか、戦うか、選択を迫られた。


しかし、私はもう、一人ではなかった。

私の周りには、森の魔獣たちが、そして、村人たちがいた。

彼らは、私を守ってくれるだろう。


私は、初めて、この異世界で、本当の繋がりを感じた。


そして、私は、戦いを選ぶことにした。
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