異世界ファンタジーまとめ【短編集】

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推しの悪役令嬢を救う六つの方法

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セレナは、鏡に映る自分の顔にため息をついた。金色の髪が肩まで届き、宝石が散りばめられた豪華なドレスは、いかにも令嬢風。でも、この華やかな姿の裏側には、絶望的な現実があった。彼女は、人気恋愛ゲーム「プリンセス・オブ・ローズ」の世界に転生していたのだ。それも、ゲームの悪役令嬢、アルティア・ロゼリアの取り巻きとして。

前世で熱狂的にアルティアを推していたセレナにとって、これは天国と地獄の狭間のような状況だった。ゲームのアルティアは、銀髪碧眼の美少女。一見冷酷に見えるが、実は優しい心を持った、ツンデレ気質の完璧な悪役令嬢だったのだ。そんな彼女が、ゲームの主人公ミランダと、婚約者の王子レオナードによって破滅させられるなんて、絶対に許せない!

「アルティア様を絶対に守る!」

セレナは拳を握り締めた。早速、行動開始だ。まずは、アルティアに近づくことから。

アルティアの部屋を訪ねると、彼女は窓辺で一人、物憂げに空を見上げていた。その姿は、ゲームで見た通り、美しく、儚げだった。

「アルティア様、おはようございます!」

セレナの声に、アルティアは振り返った。少し驚いたような表情だったが、すぐにいつものクールな顔に戻った。

「……なんだ、お前は?」

「私は、アルティア様の新しい侍女、セレナです!今日からアルティア様のお世話をすることになりました!」と、セレナは元気よく自己紹介した。

アルティアは、セレナを訝しげな目で見ていたが、特に反論することもなく、黙ってうなずいた。

それからというもの、セレナはアルティアに尽くす日々を送った。お茶を淹れ、服を繕い、時には一緒に庭を散歩したりもした。アルティアは、相変わらず言葉は少なかったが、セレナの気遣いに、少しずつ心を開いていくのがわかった。

しかし、ミランダとレオナードの陰謀は着々と進んでいた。彼らは、アルティアの悪事をでっち上げ、王宮に訴えようとしていたのだ。

ある日、セレナはアルティアの部屋に忍び込んだミランダを発見した。ミランダは、アルティアの机の上にある、偽造された手紙を盗もうとしていた。

「何をしているんです!」

セレナの叫び声に、ミランダは驚き、手紙を落とした。その手紙には、アルティアが王を裏切ろうとしているという、でっち上げの証拠が書かれていた。

「これは…!」

セレナは、その手紙を掴み取った。偽造された手紙だとすぐにわかった。紙の質、インクの色、そして何より、アルティアの筆跡とは明らかに違っていた。

「この手紙は偽物です!」

セレナは、大声で叫んだ。王宮の護衛たちが駆けつけてきて、ミランダを捕らえた。

ミランダの企みは失敗に終わった。しかし、レオナードは諦めなかった。彼は、魔法の罠を使ってアルティアを陥れようとした。

その罠は、アルティアの部屋に仕掛けられていた。セレナは、偶然その罠を発見した。罠を解くには、複雑な魔法の呪文が必要だった。前世でゲームを何度もプレイしたセレナは、その呪文を完璧に覚えていた。

セレナは、危険を顧みずに罠を解除した。そして、アルティアを救出した。

レオナードの企みは、完全に失敗に終わった。ミランダとレオナードは、王宮から追放された。アルティアは、セレナの活躍に感謝し、彼女を特別な存在として扱うようになった。

アルティアとセレナは、その後も仲良く暮らした。アルティアは、セレナへの感謝を込めて、彼女にたくさんのプレゼントを贈った。

そして、ある日、アルティアはセレナに、自分の本当の気持ちを打ち明けた。

「セレナ…私は、君が大好きだ。」

アルティアの言葉に、セレナの頬は紅潮した。彼女は、アルティアに抱きしめられた。

ゲームの悪役令嬢を救うという、一見無謀な挑戦は、予想外のハッピーエンドを迎えたのだった。セレナは、前世で推していたアイドルを、この世界で恋人として手に入れたのだ。そして、それは、彼女にとって、最高の幸せだった。
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