異世界ファンタジーまとめ【短編集】

テタの工房

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義妹の王子様作戦、大成功?

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「さあお姉様、リハーサルをしましょう!」

義妹のアナベルは、鏡の前でドレスの裾をヒラヒラさせていた。キラキラ光るティアラは、まるで本物の王冠みたいで、ちょっと眩しかった。

「またかよ…」

ため息をつくと、アナベルはにこにこしながら私の腕を掴んできた。

「今日は王子様をゲットする最終リハーサルよ!お姉様、しっかり私の嫌がらせ演技に付き合ってくださいね!」

アナベルは、私の母と再婚した父との間に生まれた、私の義妹だ。血の繋がりはないけれど、普段は仲が良い。…はずだった。この「王子様ゲット作戦」が始まってからは、私の日常は完全に彼女の計画に翻弄されていた。

「ねえアナベル。私たちの下手くそな、いじめ、いじめられる演技、みんなにバレバレなのよ?どうせまたあきれられて終わるだけだ。」

何度言っても、アナベルは私の言葉を全く聞いていない。彼女の頭の中は、王子様でいっぱいらしい。

今回のターゲットは、王太子のアルフレッド殿下。明日の王室主催の晩餐会で、アナベルは彼を「釣る」つもりらしい。そのために、彼女は私を「いじめる役」に任命した。

「お姉様、もっと悲しそうな顔をして!もっと!まるで、私があなたの宝石を盗んだかのような顔で!」

アナベルは、私の腕を強く引っ張って、わざと私のドレスを汚した。そして、私が悲しそうな顔をするのを確認すると、満足そうに笑った。

「完璧!本番もこの調子で!」

その晩餐会で、アナベルは予想以上に大胆だった。アルフレッド殿下に近づくや否や、彼女はわざとワインをこぼし、殿下に謝罪するふりをしながら、わざとらしく転んだ。そして、私の「いじめの演技」が始まった。

私は、アナベルに意地悪されたふりをし、涙を流しながら殿下に助けを求めた。

「見てください殿下!アナベルが私の大切なネックレスを壊したんです!」

アナベルは、わざとらしく怒鳴り散らし、私を突き飛ばした。殿下は、その様子を驚いた表情で見つめていた。

しかし、予想外の展開が待っていた。

殿下は、アナベルを睨みつけた後、私に駆け寄って来たのだ。

「大丈夫ですか?お怪我はありませんか?」

殿下は、優しく私の手を握り、心配そうな顔をしていた。

「あの…ネックレスは、私が壊したんです…」

アナベルは、殿下に謝ろうとしたが、殿下はそれを遮った。

「あなたのような、無神経で傲慢な女性とは、お話ししたくありません。」

殿下は、アナベルを一瞥しただけで、私をエスコートするように、会場から出て行った。

「え…?」

アナベルは、呆然と立ち尽くしていた。

「…あれ?なんか違う…」

私も、状況が理解できないままだった。

後日、殿下は私を訪ねてきた。

「あの晩餐会で、アナベルさんの演技は、あまりにも不自然で、逆にあなたの優しさが際立っていました。」

殿下は、照れくさそうに笑った。

「アナベルさんは、あなたをいじめていたのではなく、わざと殿下に好印象を与えようと、必死だったんですね。」

殿下は、私のことを「優しく、気立ての良い女性」だと思ってくれていたらしい。アナベルの作戦は、完全に裏目に出たのだ。

結局、アナベルは殿下から完全に無視され、私の「優しいお姉様」キャラが、殿下に好印象を与えてしまった。

「アナベル、あの…もしかして、私たちの演技、バレバレだった?」

アナベルは、しょんぼりしながら頷いた。

「でも、お姉様のおかげで、殿下に好印象を与えられたかもしれない…」

そう言って、アナベルは私に感謝した。

それからというもの、アナベルは「王子様ゲット作戦」を諦め、私と普通に仲良くするようになった。彼女は、相変わらず夢見がちで能天気だが、私たちの姉妹関係は、以前よりもずっと穏やかで、楽しいものになった。そして、私は、予想外の展開で、殿下と仲良くなっていった。王子様をゲットするはずが、まさかの展開。これは、義妹の王子様作戦、大成功…と言えるのだろうか?
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