異世界ファンタジーまとめ【短編集】

テタの工房

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最強見習い騎士の軌跡

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生まれたときから、私は「騎士失格」だった。

それもそのはず、私は名家・ベルモンド家の令嬢、リリアナ・ベルモンドとして生まれたのだ。ベルモンド家といえば、代々王国最強の騎士を輩出する名家。なのに、私は剣を握ることもままならない、へっぴり腰の女の子だった。

「リリアナ様、剣の構えは…もっと背筋を伸ばさなければ!」

剣術師範のアルフレッド先生は、ため息をつきながら、私の歪んだ姿勢を直そうとする。私は何度言われても、剣は重く、姿勢は崩れる。先生は、私に「騎士失格」という烙印を押すだろう。いや、すでに押しているかもしれない。

でも、私は別に悲しくなかった。むしろ、ワクワクしていた。だって、私は前世、英雄王イングリスとして生きていたのだから。神々の加護を受け、最強の騎士となり、王国を築き上げた。だが、国と民に尽くすあまり、自分の武を極めることはできなかった。だから、今世では違う。自分のために、限界まで強くなりたい。

「騎士失格…ですか?むしろ好都合です!」

私は先生に、にこやかにそう答えた。騎士になれば、王宮の華やかな宴に呼ばれて、つまらない社交に付き合わされる。私にとって、そんなのは苦痛以外の何物でもない。

「騎士失格」の私は、王宮の陰謀や政治争いに巻き込まれることもない。最前線の戦場で、命がけの修練を積むことができる。出世などどうでもいい。私には、最強の騎士になるという、もっと重要な目標があるのだから。

私の剣術は、正直言ってひどかった。だが、前世の記憶と、並外れた才能(と、少しの魔法)のおかげで、着実に上達していった。先生は、私の異常な成長に驚愕するばかり。他の見習い騎士たちは、私の異様な鍛錬に、恐怖と畏敬の念を隠せない。

「リリアナ様…一体、何者なのです?」

ある日、訓練中に、一緒に訓練を受けていた見習い騎士のレオが、震える声で尋ねてきた。私は、前世の記憶を語るわけにはいかない。だから、ただ笑って答えた。

「秘密だよ」

それからというもの、私は文字通りの「最強の見習い騎士」として名を馳せた。実戦で鍛えられた私の剣技は、騎士団長ですら太刀打ちできないほど凄まじかった。私は、あらゆる戦場で勝利を収め、数々の伝説を残した。

しかし、私の活躍は、ある者たちの怒りを買ってしまう。それは、王族や貴族、そして、騎士団の上層部だった。彼らは、私の存在を脅威と捉え始めたのだ。

「あの女は、危険だ。このままでは、王国の秩序が乱れる!」

陰謀が渦巻き始めた。毒殺、暗殺、名誉毀損…あらゆる手段で、私は排除されようとした。だが、私はすべてを看破し、かわしていった。前世の経験と、鋭い洞察力、そして、圧倒的な武力。それらは、私にとって最強の盾と矛だった。

そして、ついにその時が来た。王宮を掌握した陰謀者たちが、私を抹殺しようと、大軍を引き連れて襲ってきたのだ。

私は、一人、彼らと戦った。

それは、壮絶な戦いだった。私の剣は、敵兵を次々となぎ倒していく。私の魔法は、空を裂き、大地を揺るがす。

私は、倒れた敵兵の屍の上を、歩き続けた。

そして、最後の敵、陰謀の首謀者である王族の王子を前に、私は剣を構えた。

「貴様らの野望は、ここで終わる」

私の声は、冷たく、力強く響き渡った。

王子は、私の圧倒的な力に、恐怖で震えていた。

私は、王子を倒した。そして、陰謀は完全に潰えた。

王国は、私の力で救われた。

しかし、私は王位に就くことはなかった。私は、ただ、最強の見習い騎士として、これからも戦い続けるだろう。

なぜなら、それが、私の生きがいだからだ。そして、それは、前世の英雄王イングリスとしての私の、永遠の誓いでもあるのだから。
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