幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん

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第9章 外伝2 〜英雄〜

第三百六話 当たり前の幸福

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「…ん…んん~」

「あら?起きた?」

あたしが目を覚ますと、そこは湯気が辺り一面に広がっていた。

身体を見ると産まれたての姿で、背中には少し膨らみが当たる、水の中にいるのにとても気持ち良くて温かい。

「…ここは?」

「ここはこの宿屋のお風呂よ?場所によっては桶に水を汲んで身体を拭く程度の所もあるけど、ここは水が豊富なのか、お風呂に入れるのよ?」

「おふろ?」

薄いクリーム色の髪を後ろに束ねてあたしを支えてくれる彼女はそう言った。
お風呂と言うを初めて知ったあたしにとって、とても不思議な体験だ。

「そ、気持ちいいでしょ?やっぱりお風呂と言ったら湯船に浸からないとね!」

「…ゆぶね…これが…」

水ではなく、お湯、朝池や湖等で見る朝霧とかではなく、空気が温まり水蒸気が見えるお風呂…疲れが抜ける様な不思議な感覚だ。

「ふふ、気に入ってくれましたか?」

「ふぃぃぃ…気持ちいいのじゃぁぁぁ…」

隣では白髪の女性がエルちゃんを抱っこしながら湯船に浸かっている、エルちゃんは大きい胸を枕に気持ち良さそうに温まっている。

「あ、そうそう」

「はい?」

暫くの間温まっていると、クリーム色の髪の女性があたしに話しかけてくる。

「湯船から出たら夕食を一緒に食べるから…嫌いな食べ物とかある?」

「…え?」

彼女の言葉にあたしは驚く、訳がわからない、あたし達は奴隷だ、そんな身分の低い化け物が一緒の食卓に並ぶなんておこがましいにも程がある。

「え?じゃなくて、嫌いな食べ物とかないの?まだまだ何も知らないから色々と困るかもしれないけど、になったんだから…ね?」

「で…でも、…あたしは…奴隷で…」

一緒に食べる資格はないと言おうとしたのだが、止められる。

「じゃあ命令、一緒に食べましょ?まさか逆らうなんて言わないよね?」

「うっ…それは」

酷い人だ、これじゃあ断れない、どうしたらいいのだろうと思ったら隣でエルちゃんも同じ事を聞かれていた。

「良いのか?ワシ達は…奴隷じゃぞ?化け物じゃぞ?一緒に食べて良いのか?」

「勿論です、私達が一緒に食べたいのです、まぁ嫌と言ってもこのまま連れて行きますけどね?…裸で」

「それは嫌じゃ!」

白髪の女性は「ふふ」と笑いながら湯船から出る、クリーム色の髪の女性も一緒にあたしを抱っこしながら、湯船から出る。

「じゃあ身体を拭いて…服は宿屋の人から借りたから、それを着てね?」

「え?これって…」

「可愛いのじゃ…」

それは襟元が白、それ以外の生地がピンク色の綺麗なパジャマだった。

「あの、あたし達の服は?」

「それですよ?あのボロボロの服は処分しました、明日新しい服を買いに行きますので、安心して下さい。」

そう言って白髪の女性はあたし達に服を着せて、食堂へ連れて行く。

そこには既に食事が並んでおり、彼は座って待っていた。

「お、さっぱりして可愛くなったな」

「でしょ?身体中汚れていて、あのクソ商人を殴ろうかと思ったわよ。」

言われてみれば、傷は残っているが、汚れや臭いはない、むしろいい匂いがする。

「2人ともありがとうな、宿屋の人には事情を説明したら『まかせとき!』って滅茶苦茶張り切って作ってくれたよ。」

そう言ってテーブルを見ると、パンと水…だけでなく、肉料理にサラダ、スープに魚料理とこれでもかと用意してあった。

それを見た瞬間あたし達のお腹は「グゥぅ~」とだらしなく鳴ってしまった。

「あ、」

「ぷっ…あははは、そうか、そんなに腹減ってるか!よし!好きなだけ食べていいからな!」

顔を赤くしてしまったが、彼は笑って許してくれて、一緒の食卓に並んだ。

よだれが止まらず、我慢が出来ない
しかし彼らは食事に手を出さずに、手を合わせる。

「…?」

「ん?ああ、これは食材に…命に感謝しているんだ。」

そう言ってあたし達も同じ様に手を合わせる

「こ…こうか?」

「そうです、そしてこう言います。」

そうして5人は一緒に言う

「「「「「いただきます」」」」」

——————————————————————
初めて温かい食事に彼女達は涙をこぼしながら沢山食べている姿に宿屋の人が
「こんな可愛い子達が…」と泣きながら
どんどんと料理を追加していった。

「…美味しいけど…この量は…うぷっ」
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