幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

みっちゃん

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第9章 外伝2 〜英雄〜

第三百九十三話 失いし記憶

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「あ…頭が…割れる…っ!!!!!」

身体が引きちぎれそうな程の痛みと苦痛、目眩めまい、吐き気、頭痛、節々の痛み、ありとあらゆる痛みが全身に襲う。

『なんじゃ!?…ワシの…身体がぁ…』

幽霊体であるエルにも異変が起き、身体が消え始めている、アリアと違って痛みなどはないが、その分消えると言う恐怖が襲い掛かる。

「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

この狭間の世界のせいなのか、文字通り身体がねじれたり、変な方向に曲がったりと、痛みが想像以上に来るが、辛うじて生きている。

(それに何!この感じ!!!)

全身のありとあらゆる苦痛の所為でしばらくの間悶え苦しんだ、それが何秒なのか、何分なのかわからない。

何時間も過ぎた気もするし
何日、何週、何ヶ月、何年、何十年、時間の感覚が全くわからない。

それなのにわかる事が1つだけある…それは

(記憶が…消えていく!!!!)

記憶が消えれば筈だが、アリアの場合、所々消えていっているので、その所為で、自分の記憶が消えていっている事が理解できるのだ。

「嫌だ!兄様との想い出を!ミュウ姉様との出会いを!シルフィ姉様との日々を!記憶を消さないで!!!!!」

まるで紙を燃やすかの様に一度火がつくとあっという間に消えていき、1つ、また1つと大切な記憶が消えていく。

「やめて!あたしが…あたしじゃなくなる!!!!」

『…__—-;:\&@』

自分の中にいる「それ」は必死に何かを訴えるが、今の自分に「それ」の正体はわからない。

「あ…ああ…アアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!」

必死に頭を掻きむしる、痛みが全く感じない、殴っても、皮膚を剥がしても、それ以上の苦痛の所為で何も感じられない。

忘れたくない大切な想い出
失いたくない大切な記憶
消えてほしくない大切な場所

その全てに火がつき、あっという間に消えていく。

「僕は誰!ぼくはなんでここにいる!?苦しい!痛い!ボクはなんだ!?私?わたし?ワタシ!?あたし?俺?おれ?オレ?…あたい!?」

謎の空間の中に唐突な痛みと共に正気に戻り、また想像を絶する痛みで意識を失う、自分の名前も自分がここにいる理由も、何もかも失い、ただひたすらに叫び続ける。

「助けて!あたいをたすけて!死にたくないの!誰か…誰かァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

口から血が溢れ出す、どうやら叫び過ぎた所為で声帯の何処かをやってしまったらしい。

口から出る血は空中に止まり、四方八方に分散していく。

「嫌だ!いたいのは嫌だぁ!!いたい?いたいってなに?え?あ?う?”&)(?!:::—,<{~」

記憶の次は言葉、記憶喪失の人は様々な症状があり、人との記憶を失った人、文字や数字すらも忘れてしまった人など多く存在する。

解離性健忘かいりせいけんぼなどが皆の知る記憶喪失だ。

「/)\;:?@}#^=!!,|]_\」

言葉ですらない叫びをあげ続け、そしていつの間にか姿を消していた。

この世界は時空の狭間
女神アマスが望んだ世界にする為に構築された世界の狭間の更にバグで作った未知の世界

時間軸は滅茶苦茶で今がいつで、どのくらい経ったのか、どのくらい遡ったのかもわからない。

ただ1つ言えるのは、アリアは「不幸中の幸い」と言う事だ、それが何なのかは、アリア自身さえわからない。

アリアが気が付いた時には全てが遅かった…
既にバグによる進行が始まり、あの時とは違う物語になっている。

それでもやるしかない、彼は命を懸けて自分に託したのだ、例えその記憶を失っても、運命と言う歯車によって必ず出会う事を信じて進むしかないのだ。
——————————————————————

解離性健忘かいりせいけんぼは、一般的な出来事や社会常識などの記憶は保たれているにもかかわらず、自伝的な(個人的な)記憶だけが抜け落ちて思い出せないもので、心的外傷体験や強烈なストレス因に関連した記憶だけが選択的に思い出せないタイプがほとんどで、まれに自分の名前も経歴も何もかもすべて思い出せない場合もある。
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