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プロローグ
第3話 旅立ち
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あれから1週間後、神父は騎士団と共に現れた
神父「アイリ様迎えに参りました、では、こちらにきてください。」
そう言って用意した馬車の扉を開ける
アイリ「.........別にそこまでしなくても、.....それとアイリ"様"って」
1週間前まではアイリと呼び捨てをしていたのに、今日現れてからの態度がおかしい、そう疑問に思っていると
神父「それは貴女様が剣聖だからでございます、我々は神に使えし者、その神が選んだ者は神の意思、神の行動と思っております、そのため、我々はこうしているわけです。」
つまるところ神が選んだんだから、勇者達の行動は神の行動だと思っている、その神に信仰している者達が普通の相手と同じ口調で話すのはおこがましい
そう言いたいのだ
ルクス(裏を返せば、どんな悪行をしようとも"神の意思"だからと彼は許し、そして協力するってことか............)
聞こえはいいが、一歩間違えれば凶悪な犯罪組織となる、それこそ世界大戦が起きてもおかしくないほどに
ルクス(やっぱり........こいつらは腐ってるな)
そんな事を思いながら、ルクスは旅立つアイリを見送る
ルクス母「ルクス」
後ろで母が話しかけて来る
ルクス「何?母さん?」
そう言って振り返る、そこにはアイリの父と母、そしてルクスの父もいた。
ルクス父「何?ではないだろう?」
アイリ父「これでアイリとは暫くの間会えなくなるのだぞ?」
アイリ母「せめて最後に声をかけてあげて、きっとあの子も喜ぶから」
そう言って前を向かせて背中を押す、それによろけて前に出て、皆からの視線が集まる
ルクス「...................」
神父「アイリ様、どうやら1人言いたいことがあるそうですぞ?」
アイリ「え?」
そう言われてアイリは振り返る、こうなってしまっては何かを言わないとまずいだろう
ルクス(しょうがない.....行くか)
覚悟を決めアイリに近寄る
「なんだよ彼奴」
「婚約者気取りか?」
「出来損ないの癖に」
アイリに好意を持つものは多い、ルクスを妬みいじめて来るものも、未だにいる
ルクス父「今しゃべったやつ、約束を破ったな」
アイリ父「そうだな、2度と虐めない、文句を言わないと約束したから手を引いてやったのに」
ルクス父「殺すか」
アイリ父「そうだな、英雄の子孫の癖に相応しくない行動をとるしな」
後ろでとてつもなくやばい話が聞こえるが、知らないふりしよう
アイリ「..........ルクス」
そう言って彼女も近づく
ルクス「俺も行けたら良かったけど、こればっかりはな」
そう言って謝る
アイリ「本当にそうよ、誰が"代わり"になってくれるのよ」
ルクス「...................」
ルクス「それじゃあ、元気で」
アイリ「ええ、また」
そう言って2人は背を向け別の道を歩み始める
神父「もうよろしいのですか?」
アイリ「ええ、言いたい事は言ったわ」
そう言って馬車に乗る
神父「わかりました」ガチャン
そう言って神父と護衛で1人馬車に乗り周りを騎士団が守りながら出発していった
ルクス父「言っちゃったが、あんな簡単にでいいのか?」
ルクス「ああ、いい」
そう言って、ルクスは家に向かう
ルクス母「そうっとしといてあげましょ?」
アイリ母「あの子もあの子できっと悲しんでいるのよ、それをみんなに見せないようにずっと我慢してたんだわ」
アイリ父「彼奴は剣の腕はないがそれを補う頭がある、魔法使いなら、それを応用した剣技もきっとできる、そうすれば、きっと村の皆んなもアイリとの関係も認めるはずだ」
そう言って彼らはルクスの後ろ姿を見守り、これからの成長に期待をした。
ルクス「...................」
ルクス「フッ」涙ポロ
————————————————————
~一歩その頃馬車の中~
馬車に揺られながら、アイリはさまざまな事を質問していた
アイリ「成る程、勇者は男で名前はリムル、後の聖女と賢者はあってからのお楽しみ.....と」
神父「はい、勇者様は既に見つかっており長い間ずっとあなた達を探しておりました」
神父の話によると、勇者リムルは1年ほど前から勇者として活動しており、ほかの3人が見つかるまでは王都で妹と暮らしているらしい。
アイリ(その王都は確かルクスと私も)
村での生活では限界があり、若者を中心に王都に行き、日常品や食料、衣服などの調達を定期的に行っており、ルクスはそれに頻繁に駆り出されていた。
その理由はアイリと一緒に過ごす時間を少しでも減らして、自分たちの方が相応しいと認めさせようとやっていたらしい。
全て失敗しているが
聖女と賢者も既に見つかっており、アイリ同様王都に向かっているらしい
アイリ「................ルクス」
ボソッと言った言葉だったが、神父はその声が聞こえ
神父「そういえば、君の婚約者でしたよね、その名前は」
アイリ「ええ、まぁ親が決めた事だから、彼は兎に角、私はなんとも」
ただ.............
と言って、そこからは何も言わなくなった
神父「そうですか、まぁ親が決めた事ですし、これから先もっといい出会いがあるはずです」
アイリ「勝手に婚約がなくなったようなこと言わないで」ギロ
神父「..........失言でした、申し訳ございません」
アイリ「...............」ふん
アイリ(私が彼の事を好き?.........いや、そんな事はないわ、彼奴はただの私の..........)ふふ
そう思いながら、目的地まで向かって行った
————————————————————
一方で~ヤーヴァイ村~
ルクスは家に帰ると、直ぐに自分の部屋に入って、本を開く
ルクス「"テレポート"」
そう言うと、ルクスは密かに見つけた空き家の中にいた、そこは他の村の人達も来ることがなく、部屋自体もボロくなく、定期的に掃除し、手入れをすれば数十年は余裕で過ごせる
ルクスは剣の才能はないが魔法の才能はあり、魔法使いになる前からそれなりの事はできた。
例えるとするならば、今の"テレポート"は、普通の人ならまず出来ないが、ルクスの場合は魔導書に描かれている魔法陣を使い自分の部屋から空き家まで移動したのだ。
ルクス「魔法は使えなくても"魔力"を使えば偽技的に出来る、って書いてあるから使ってたけど、それって魔法の才能がある者だからだよなぁ」
魔力を使わなければ使えない、つまり魔法の才能がある人間なら魔導書を使うことにより、そこに描かれているものなら使えると言う事だ
ルクス「まぁそれも、本家とは比べ物にならないけどなぁ、時間もかかるし」
魔導書を使う場合は魔法陣を描き、それから呪文を唱え、やっと出来るが、魔法使いはそれを"自ら"作り、上達すれば演唱なしで使え、力も遥かに上だ
ルクス「まぁそれも"覚えれば"の話だけどね」
そう、その魔法陣もやり方も"覚えていれば"使える、つまり知らなければ使えないのだ
そのため、ルクスは密かに本を集め記憶力を上げる魔導書を見つけそれを使い、その記憶力は10年前の本を1ページ目から全て言える程になった。
そしてこれから、ルクスは山のようにある魔導書を全てを読み、覚えようとしていた。
ルクス「よーし!やるか!」
そう言ってルクスは僅か3時間で全てを読み終え覚えた
————————————————————
補足
魔法とは何か?
この世界の魔法は魔力を生まれながら持った人間と、体内に魔力を取り入れた者だけが使える
その種類は数多あり、人の数×100はあると言われている。
魔導書とは?
ルクスが集めていた本は、歴代の魔法使いが未来に残すために記した物でオリジナルの魔法などもそこに記すことで"魔力"を使い扱うことができる。
魔法使いにも得意不得意がある、その時などに大変便利だ。
ルクスが使っていた記憶力を上げるのもその一つ
失敗すれば脳細胞が破壊され廃人になっていたが、上手く成功したらしい。
————————————————————
誤字脱字がございましたらコメント等をよろしくお願いします。
後質問等もお願いします。
神父「アイリ様迎えに参りました、では、こちらにきてください。」
そう言って用意した馬車の扉を開ける
アイリ「.........別にそこまでしなくても、.....それとアイリ"様"って」
1週間前まではアイリと呼び捨てをしていたのに、今日現れてからの態度がおかしい、そう疑問に思っていると
神父「それは貴女様が剣聖だからでございます、我々は神に使えし者、その神が選んだ者は神の意思、神の行動と思っております、そのため、我々はこうしているわけです。」
つまるところ神が選んだんだから、勇者達の行動は神の行動だと思っている、その神に信仰している者達が普通の相手と同じ口調で話すのはおこがましい
そう言いたいのだ
ルクス(裏を返せば、どんな悪行をしようとも"神の意思"だからと彼は許し、そして協力するってことか............)
聞こえはいいが、一歩間違えれば凶悪な犯罪組織となる、それこそ世界大戦が起きてもおかしくないほどに
ルクス(やっぱり........こいつらは腐ってるな)
そんな事を思いながら、ルクスは旅立つアイリを見送る
ルクス母「ルクス」
後ろで母が話しかけて来る
ルクス「何?母さん?」
そう言って振り返る、そこにはアイリの父と母、そしてルクスの父もいた。
ルクス父「何?ではないだろう?」
アイリ父「これでアイリとは暫くの間会えなくなるのだぞ?」
アイリ母「せめて最後に声をかけてあげて、きっとあの子も喜ぶから」
そう言って前を向かせて背中を押す、それによろけて前に出て、皆からの視線が集まる
ルクス「...................」
神父「アイリ様、どうやら1人言いたいことがあるそうですぞ?」
アイリ「え?」
そう言われてアイリは振り返る、こうなってしまっては何かを言わないとまずいだろう
ルクス(しょうがない.....行くか)
覚悟を決めアイリに近寄る
「なんだよ彼奴」
「婚約者気取りか?」
「出来損ないの癖に」
アイリに好意を持つものは多い、ルクスを妬みいじめて来るものも、未だにいる
ルクス父「今しゃべったやつ、約束を破ったな」
アイリ父「そうだな、2度と虐めない、文句を言わないと約束したから手を引いてやったのに」
ルクス父「殺すか」
アイリ父「そうだな、英雄の子孫の癖に相応しくない行動をとるしな」
後ろでとてつもなくやばい話が聞こえるが、知らないふりしよう
アイリ「..........ルクス」
そう言って彼女も近づく
ルクス「俺も行けたら良かったけど、こればっかりはな」
そう言って謝る
アイリ「本当にそうよ、誰が"代わり"になってくれるのよ」
ルクス「...................」
ルクス「それじゃあ、元気で」
アイリ「ええ、また」
そう言って2人は背を向け別の道を歩み始める
神父「もうよろしいのですか?」
アイリ「ええ、言いたい事は言ったわ」
そう言って馬車に乗る
神父「わかりました」ガチャン
そう言って神父と護衛で1人馬車に乗り周りを騎士団が守りながら出発していった
ルクス父「言っちゃったが、あんな簡単にでいいのか?」
ルクス「ああ、いい」
そう言って、ルクスは家に向かう
ルクス母「そうっとしといてあげましょ?」
アイリ母「あの子もあの子できっと悲しんでいるのよ、それをみんなに見せないようにずっと我慢してたんだわ」
アイリ父「彼奴は剣の腕はないがそれを補う頭がある、魔法使いなら、それを応用した剣技もきっとできる、そうすれば、きっと村の皆んなもアイリとの関係も認めるはずだ」
そう言って彼らはルクスの後ろ姿を見守り、これからの成長に期待をした。
ルクス「...................」
ルクス「フッ」涙ポロ
————————————————————
~一歩その頃馬車の中~
馬車に揺られながら、アイリはさまざまな事を質問していた
アイリ「成る程、勇者は男で名前はリムル、後の聖女と賢者はあってからのお楽しみ.....と」
神父「はい、勇者様は既に見つかっており長い間ずっとあなた達を探しておりました」
神父の話によると、勇者リムルは1年ほど前から勇者として活動しており、ほかの3人が見つかるまでは王都で妹と暮らしているらしい。
アイリ(その王都は確かルクスと私も)
村での生活では限界があり、若者を中心に王都に行き、日常品や食料、衣服などの調達を定期的に行っており、ルクスはそれに頻繁に駆り出されていた。
その理由はアイリと一緒に過ごす時間を少しでも減らして、自分たちの方が相応しいと認めさせようとやっていたらしい。
全て失敗しているが
聖女と賢者も既に見つかっており、アイリ同様王都に向かっているらしい
アイリ「................ルクス」
ボソッと言った言葉だったが、神父はその声が聞こえ
神父「そういえば、君の婚約者でしたよね、その名前は」
アイリ「ええ、まぁ親が決めた事だから、彼は兎に角、私はなんとも」
ただ.............
と言って、そこからは何も言わなくなった
神父「そうですか、まぁ親が決めた事ですし、これから先もっといい出会いがあるはずです」
アイリ「勝手に婚約がなくなったようなこと言わないで」ギロ
神父「..........失言でした、申し訳ございません」
アイリ「...............」ふん
アイリ(私が彼の事を好き?.........いや、そんな事はないわ、彼奴はただの私の..........)ふふ
そう思いながら、目的地まで向かって行った
————————————————————
一方で~ヤーヴァイ村~
ルクスは家に帰ると、直ぐに自分の部屋に入って、本を開く
ルクス「"テレポート"」
そう言うと、ルクスは密かに見つけた空き家の中にいた、そこは他の村の人達も来ることがなく、部屋自体もボロくなく、定期的に掃除し、手入れをすれば数十年は余裕で過ごせる
ルクスは剣の才能はないが魔法の才能はあり、魔法使いになる前からそれなりの事はできた。
例えるとするならば、今の"テレポート"は、普通の人ならまず出来ないが、ルクスの場合は魔導書に描かれている魔法陣を使い自分の部屋から空き家まで移動したのだ。
ルクス「魔法は使えなくても"魔力"を使えば偽技的に出来る、って書いてあるから使ってたけど、それって魔法の才能がある者だからだよなぁ」
魔力を使わなければ使えない、つまり魔法の才能がある人間なら魔導書を使うことにより、そこに描かれているものなら使えると言う事だ
ルクス「まぁそれも、本家とは比べ物にならないけどなぁ、時間もかかるし」
魔導書を使う場合は魔法陣を描き、それから呪文を唱え、やっと出来るが、魔法使いはそれを"自ら"作り、上達すれば演唱なしで使え、力も遥かに上だ
ルクス「まぁそれも"覚えれば"の話だけどね」
そう、その魔法陣もやり方も"覚えていれば"使える、つまり知らなければ使えないのだ
そのため、ルクスは密かに本を集め記憶力を上げる魔導書を見つけそれを使い、その記憶力は10年前の本を1ページ目から全て言える程になった。
そしてこれから、ルクスは山のようにある魔導書を全てを読み、覚えようとしていた。
ルクス「よーし!やるか!」
そう言ってルクスは僅か3時間で全てを読み終え覚えた
————————————————————
補足
魔法とは何か?
この世界の魔法は魔力を生まれながら持った人間と、体内に魔力を取り入れた者だけが使える
その種類は数多あり、人の数×100はあると言われている。
魔導書とは?
ルクスが集めていた本は、歴代の魔法使いが未来に残すために記した物でオリジナルの魔法などもそこに記すことで"魔力"を使い扱うことができる。
魔法使いにも得意不得意がある、その時などに大変便利だ。
ルクスが使っていた記憶力を上げるのもその一つ
失敗すれば脳細胞が破壊され廃人になっていたが、上手く成功したらしい。
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