剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

文字の大きさ
78 / 226
第2章 前途多難な1年目

第78話 イベント破壊

しおりを挟む
~昼休み~

午前中の授業は座学であった為、リュークとの会話は殆どなかった。

ゲームでもそうだが、こう言った所はカットされている為、特にイベントらしいイベントは起きないのだ…問題はその後だ。

「昼休み…俺の様な悪役貴族は悪巧みをする為にボッチ飯が当たり前なんだが…」

更に言えば主人公の行動を邪魔する為に早く食べないといけない為、味わって食事をする事が出来ない。

…のだが、

「クロウ様もご一緒にどうですか?」

「クロウ君も一緒に食べよう?」

「…チッ」

主人公リュークヒロインズフィオナとミオがそもそもイベントを破壊する為、お昼休みのイベントが壊れてしまうのだ。

「「……」」

(お付きのメイド達は喋らないのか)

食堂でリューク達を見つけたら、早めに食事を終わらして良い感じの雰囲気をぶち壊そうとしていたのだが…

「メイディさんもこちらに、席は空いていますよ?」

「ありがとうございます」

「あ…ああ、ありがとう」

リュークがその雰囲気をぶち壊してしまった為、せっかくのイベントも終わってしまった。

「クロウ君は何を頼むの?」

「その辺の草でも食べてなさいよ」

「君が食べたらどうだい?」

ミオは自分クロウが来ても嫌な顔をせず、普通に接してくれている、悪役貴族として活動できていない為、友達枠に入っている様だ。

フィオナは相変わらずこちらに敵対心むき出しでこちらを睨みつけているが、こちらとしては悪役貴族として行動しやすい為、むしろありがたい。

「は?」

「メイディ、フィオナは草が食べたいんだって、用意して」

「かしこまりました」

そう言ってメイディはその場から離れる、するとフィオナはこちらを睨みつける。

「貴方!本当に草を持ってくるつもり!?」

「何で?食べたいんだろ?」

「そんなわけないでしょ!?」

「じゃあ何で相手には押し付けるの?」

その言葉にフィオナは「ぐっ」と反論できないでいる。

「それとも王族は自分より身分の低い者が食事するのが気に食わないの?」

「そんなわけないでしょ!貴方の様なクズ野郎は草を食べた方がいいって言っただけよ!」

「そのクズ野郎に負けた奴が何をほざくんだよ」

しかも二敗、人を馬鹿にするくせに実力は下、何とも情けない負け犬の遠吠えなのだろう(最低な考え方)。

そんな事を言っているとメイディが食事を持って来てくれた。

「へ?」

「何だよ、人の食事にまで文句を言うのか?」

メイディが持って来てくれたのは、
クロウとメイディの昼食とフィオナの草
メニューは
キノコの入ったキノコカレーとサニーレタスのシーザーサラダ

フィオナにはレタスとトマトが入った、マスタードドレッシングがかけてある野菜だった。

「いや…え?草…」

「うん、だから草」

「簡単に説明しますと、雑草と勘違いしている貴女フィオナ様に対して、"草"系の野菜と騙されてザマァwに対する草の2つをかけたギャグです」

フィオナに対してわかりやすくメイディが説明してくれる。

「?」

「ああ、そっかこの世界には英語はないもんな」

しかしローマ字はある為、説明すれば分かるだろう。

「簡単に説明すると、wって分かるか?」

「ダブリュー?」

「そう、これって草に見えないか?」

フィオナにそう言うとフィオナは「見えなくも…ない?」と曖昧な返事をする。

「それを人はたまに"草"と言うんだWこれは笑う時に使う文字でもあるからw=草、つまり先程の俺の言動を思い返すと?」

ここに来て話を戻す、すると見る見るうちに顔が真っ赤になっていく。

「馬鹿にされた事も気づかないで、しかも馬鹿にされた相手に説明されるとか、マジでw

リュークは普通に「なるほど」と感心しているし、ミオは「…ぷっ」と笑いを堪えている。

「//////////笑うな不届者!!!」

「だったら俺に説明されない様に知識をつけてくれ」

——————————————————————
 続く
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜

あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。 その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!? チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双! ※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

処理中です...