領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。

さっちさん

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1章

5.

とりあえず、此処ではなんなんで応接室へと場所を移す。私が話をする訳では無いが緊張する。アルトさん、どんな反応をするのだろか。

「アルト、話をする前に1つ確認をしときたい事がある。今から話す内容は確かに今日の事もだが此方が持っていた情報と重ねるとかなりの厄介事だと言うのがわかった。加えて流れでどうしても幾つかの機密情報を漏らさないとならない。かなり此方の分が悪いわけだ。それに恐らく聞かせてしまうと巻き込む形にもなりうる。厄介事、面倒事に首を突っ込みたく無いなら知らん顔も一つの手だとは思うが、協力してもらいたい気持ちもある。俺では決めかねる上に聞いてからの拒否権は無しだ。どうする。聞くか辞めとくか。」

先程私と話していた時とは違い真剣な表情で問いかける叔父さんにアルトも考え込んだ。
「正直言うと厄介事はごめんだ。しかし、ギルマスが協力して欲しいなんて天地がひっくり返る位あり得ないだろ。それもギルマスとして出なくアズベリー領領主代理としての話なんだろう。その言い草は。悩む処ではあるけれど協力したい気持ちもある。そうだなぁ。俺がパーティを抜けずに冒険者を続けられるのならその話乗っても良い。それが無理なら今回は何も聞かずに帰るだけだし、二度と首は突っ込まない。まあ、それがきっかけで自分から冒険者を辞めるならその時はその時だ。強制的な引退でないのならと言う処かな。どうだろう。」
「ああ、それで構わない。むりろ冒険者じゃないと意味がない。只、他で話を無闇に漏らす事はしないでほしい。必要に応じて或いは時期相応で他に話す分にはかなわないから。」

叔父さんは先程私と話内容すべてをアルトさんに打ち明けた。

すべて聴き終わったアルトさんはと言うと放心状態とまでは行かないものの俯いて考え込んでいる。
「あのぉ。結局私はどうしたら良いのかな?」
思い切って話かけてみた。
するとものすごい勢いで頭を上げて
「ミーナ、とりあえずドラゴンを見せてくれ。後いつから拠点に引っ越てくる?荷物は沢山あるのか。なんなら今日一緒に帰っても良いぞ?後、他に話してない事はあるか」
矢継ぎの質問とギラギラの目線にちょっと引いた。
「えっと、引っ越しはどうしよう叔父さん。後話してないと言うか説明する事があるとしたら一応ドラゴンのガイヤを入れて3匹の従魔がいるの。一匹はブルースライムのスカイ、今は群に遊びに行っているシルバーウルフの上位種、ジン。この子は多分明日中には王都の西の森に到着すると思うからみんな揃ってからの引っ越しかな。それと髪色がオレンジシルバー、目の色が薄いパープルが本当の姿かな。結果珍しいから目立つし普段は魔道具で色をかえてるの。今後、目の前でジョブチェンジする事があった時はビックリしないでね。そんなとこかな。多分。また、思いついたら教えるね。」

そんなこんなで一週間後に引っ越しとなったが、あさってとりあえず拠点に他のメンバーに紹介したいからくる様にとギルドにパーティ加入の申請にいくからその日は一日予定を空けておく様に言われた。
実際は朝一にお迎えに来てくれて拠点に連れて行って貰うのだが。その後、生活に必要なもので足りない物の買い物にいくらしい。あと1人いるパーティメンバーがロトの奥さんでマリアさん。後衛職との事。よかった。もう1人が女の人で。男ばっかりは流石にゴメンだわ。勿論そんな話をしながらガイヤを影から出してあげたけど相当お眠みたいで数分で引っ込んでしまったの。幼体だし、仕方がないよ。アルトさんはすごく残念そうに帰って行った。

そして次の日、朝から叔父さんと登城し、今国王の部屋の前。
一度、お会いした事はあるけれど、やっぱり緊張する。正式な面会では無いが失礼に当たらない程度の服装を着せて貰いはしたが色々気になって落ち着かない。叔父さんが部屋の騎士に目配せするとノックがなされ入室が許可された。

「珍しいのを連れているな、エドワード。確かミーナ・リュー・アズベリーだったか。久しいな。ちょっとは大きくなったか。まあ、そう固くならずに座りなさい」
「ご無沙汰しております。陛下。お言葉に甘えて失礼いたします」
とっても座り心地の良いソファーに腰を下ろし、少し肩の力を抜くとお茶が目の前に出され、使用人達が揃って部屋から出ていき、3人だけになった。

「で、エドワード、何故ミーナが一緒が教えて貰おうか。今度はどんな面白い話を持ってきた」

興味深々に叔父さんに食いつく陛下に呆気に取られる。
「おまえはちょっと落ち着け。ミーナがびっくりして抜け殻になってるぞ。本当に変わらんな。相変わらず」

仲良さげに話す二人に空いた口が塞がる事もなく、次々に話が進んでいる。
「おい、ミーナ。この馬鹿にドラゴンを見せてやれ。帰りに国のドラゴン所持証をくれるらしいから現物を見せておけ。作るのにイメージがいるんだとさ。めんどくさい奴だ。後の細かい事は明日、アルトとギルドに来た時に説明するから、どうせ呆けてて殆ど話が耳に入って無いみたいだしな。」
私はガイヤを影から出して陛下の前に置いてみた。ツッコミたい処だがなんとなく面倒くさく大人達。いきなり目の前に知らない人が現れてガイヤはオロオロしてる。陛下がワキワキしながらガイヤに触れようとしたが此方に向かって逃げてきた。
「ぴゅーん」
相当嫌みたい。この子は人見知りなのかな。腕の中でグズグズ言ってたかと思ったら影に逃げ隠れてしまった。引っ張り出そうにもでてこない、、、
陛下も悔しそうに諦めながら一枚のコイン?を手に魔力を注ぐ。すると光と共に手の中から綺麗なバッチが出てきた。
「これが所持証だ。何処見えるところにつけておく様に。一度着けて少し魔力を通すと使用者限定出来るから間違って取られたり、落としてもいつの間にか手元に返ってくるから安心だぞ。しかしミーナはドンドン母親に似てくるな。そっくりだ、あやつの小さかった頃に。どれ、暫く王都で生活してるなら、一度夜会にくるが良い。公式でのお披露目はまだ先の事だがたまには顔を出しておくのも勉強のうちだぞ。その折は招待状をエドワード経由で渡すから必ず出席する様に。わかったな。おまえの親父みたいに逃げ惑うなよ」

陛下は笑いながら所持証を渡してくれたのでそれを受け取りバックにしまった。

「ありがとうございました。また、両親のお話お聞かせ下さいませ。お招き頂いた際はなるべくお応え出来る様努力いたします。本日はお時間をいただき大変感謝いたしております。」

そろそろここにいるのも飽きてきたので勝手に締めの挨拶をした。叔父さんも陛下も苦笑いながら特に何にも言わないのでよかったとする。

こうしてガイヤは正式に私の従魔となりました。
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