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旅立ち
21.
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今日は街から近い森に来ている。
採取をしたりガルを遊ばせたりとピクニック気分だ。
収穫祭までのあと4日はギルドにも大した依頼が出されないことからそれと言って受ける仕事も無いので調合の素材集めがてらやって来たのだ。
アイザックは周りを警戒しつつゆっくりしている。
「ククル、明日は兄さん達が一緒に狩りに行こうといっていたぞ。もう少し奥に入ったら狩場があるから多分そこらになると思うぞ」
「わかった。じゃあ今日は奥に行くのは止めておくね」
この森は定期的に狩を行い魔物の数を調整しているとか。春先や秋口は行動も活発になる為、ギルドに一斉討伐の依頼を出したりもしてるとか。
草原で薬草の採取を中心にする事にした。
「アイザック、そろそろお腹空いたよ」
「そうだな。昼にするか」
今日は屋敷の料理長がお弁当を準備してくれたのでそれを広げて食べる。
数種類のサンドイッチが沢山入っていた。
「いただきまーす」
私の大好きなハムと野菜のサンドイッチだ。
「美味しい」
一生懸命食べていると微笑ましい表情でアイザックがこっちをみてる。
よく考えたら恥ずかしくなって来たので気がつかないフリをして続きを楽しんだ。
「ごちそうさま」
お腹も膨れてその場にゴロンと横になる。
「なあ、ククル話しにくかったら別に構わないんだが前に前世の記憶があるっていってただろ。どんな人生を歩んでいたのか聞かせてもらう事は出来るか」
ちょっと真剣な、眼差しで聞いて来たので起き上がり居住まいを改めて向き直った。
正直に話そうか、、、
多分、アイザックの事はこの街に連れて来てくれて家族に紹介してくれた時点で殆どオープンになった様に感じる。実際、屋敷に行ってから今までに見たことのないアイザックをよく見かける。
覚悟を決めてこの世界に来た時に手に持っていた手紙をアイザックに見せた。
「とりあえずそれを読んでみて」
無言で中を確認する姿に内心ドキドキしながら様子をみる。
読み終わったようなので前世での生い立ちや此方に来た時のこと。恐らくこちらでは常識外の能力の事など話た。
いつのまにか俯いて膝に頭を乗せながら話していた。
話終わってもアイザックからの反応が無い。気味が悪いと思われたら一緒にいるのも辛いし怖くて顔があげられない。
暫く沈黙が続いた。
どれくらい時間が経っただろうか。
不意に抱き上げられた。
「大変だったね。今も1人で寂しく無いかい」
優しく抱っこされ頭を撫でられた。
ずっと心に押し込んでいた感情が一気に溢れてでて我慢することが出来ずそこからはひたすら泣いたのだった。
どれくらいの時間が経っただろうか。漸く気持ちが落ち着き泣き疲れてうとうとし出した
「俺はククルを信用してるから」
その言葉に安心して眠りに着いた。
泣きすぎて重たい頭をゆっくり起こすと周りが暗い。横にはアイザックが寝ている。どうやら寝ている間に屋敷に戻り、ベットに寝かしつかれていた様だ。
そのままベットに座り色んな事を考える。
「目が覚めたのか」
「起こしちゃったね。ごめん」
「いや、構わない」
アイザックも起き上がった。
「これからククルがどうしたいか、ゆっくり考えたら良いし俺はそれに付き合うよ。ただ一つ約束してくれ。俺は裏切らない。それを約束するから俺を信用してくれ」
「わかった。ありがとう」
「よし、これからはもっと気を使うなよ。後、正直話してくれた事に着いてはなるべく機密にしておこう。知識が豊富なのはすごいと思うが厄介事に巻き込まれてしまいそうだ。後、親戚はとりあえず探すのが良いと思う。それでどうだ」
「うん、そうする。これからもよろしく、ね」
まだ、夜中だから寝ようかと言われて横になった。
その後、翌日から二日間、緊張の糸が切れてしまったせいか熱を出した。
三日目の朝、漸く熱もさがり久しぶりにベットから起き出す。
「おはよう、ククル。体はどうだ」
「おはよう、アイザック。もう大丈夫だよ。ありがとう」
「そうか。一つ問題が発生した。二日間、身の回りの世話をしてくれてた使用人にお前が女の子なのを口止めするのを忘れててな、母さんが大騒ぎだ」
「ぇ、大丈夫なの」
「問題は無いが間違いなくおもちゃにされるぞ。すまないな。止められなかった。明日の祭は一緒に行くんだと大騒ぎしている。諦めてくれ」
まあ、それくらいは仕方がないか。
その後食堂に行くと両親が揃って待っていたのだ。
「体は大丈夫か」
「はい、ご心配をおかけしました」
「まあ、無理はしちゃダメよ。ところでククルちゃん、明日のお祭りは私も一緒に行こうかと思うの。良いかしら」
「はい、大丈夫です」
「じゃあ、もう一日今日は家でゆっくりして明日に備えましょうね。後で明日着て行く服を合わせましょう。準備しておいたから」
「そんな服まで申し訳ないです」
「いいのよ。むさ苦しい息子しかいなかった私の経っても無い願いが叶うのだから」
これは逃げられない。諦めてお任せする事にした
採取をしたりガルを遊ばせたりとピクニック気分だ。
収穫祭までのあと4日はギルドにも大した依頼が出されないことからそれと言って受ける仕事も無いので調合の素材集めがてらやって来たのだ。
アイザックは周りを警戒しつつゆっくりしている。
「ククル、明日は兄さん達が一緒に狩りに行こうといっていたぞ。もう少し奥に入ったら狩場があるから多分そこらになると思うぞ」
「わかった。じゃあ今日は奥に行くのは止めておくね」
この森は定期的に狩を行い魔物の数を調整しているとか。春先や秋口は行動も活発になる為、ギルドに一斉討伐の依頼を出したりもしてるとか。
草原で薬草の採取を中心にする事にした。
「アイザック、そろそろお腹空いたよ」
「そうだな。昼にするか」
今日は屋敷の料理長がお弁当を準備してくれたのでそれを広げて食べる。
数種類のサンドイッチが沢山入っていた。
「いただきまーす」
私の大好きなハムと野菜のサンドイッチだ。
「美味しい」
一生懸命食べていると微笑ましい表情でアイザックがこっちをみてる。
よく考えたら恥ずかしくなって来たので気がつかないフリをして続きを楽しんだ。
「ごちそうさま」
お腹も膨れてその場にゴロンと横になる。
「なあ、ククル話しにくかったら別に構わないんだが前に前世の記憶があるっていってただろ。どんな人生を歩んでいたのか聞かせてもらう事は出来るか」
ちょっと真剣な、眼差しで聞いて来たので起き上がり居住まいを改めて向き直った。
正直に話そうか、、、
多分、アイザックの事はこの街に連れて来てくれて家族に紹介してくれた時点で殆どオープンになった様に感じる。実際、屋敷に行ってから今までに見たことのないアイザックをよく見かける。
覚悟を決めてこの世界に来た時に手に持っていた手紙をアイザックに見せた。
「とりあえずそれを読んでみて」
無言で中を確認する姿に内心ドキドキしながら様子をみる。
読み終わったようなので前世での生い立ちや此方に来た時のこと。恐らくこちらでは常識外の能力の事など話た。
いつのまにか俯いて膝に頭を乗せながら話していた。
話終わってもアイザックからの反応が無い。気味が悪いと思われたら一緒にいるのも辛いし怖くて顔があげられない。
暫く沈黙が続いた。
どれくらい時間が経っただろうか。
不意に抱き上げられた。
「大変だったね。今も1人で寂しく無いかい」
優しく抱っこされ頭を撫でられた。
ずっと心に押し込んでいた感情が一気に溢れてでて我慢することが出来ずそこからはひたすら泣いたのだった。
どれくらいの時間が経っただろうか。漸く気持ちが落ち着き泣き疲れてうとうとし出した
「俺はククルを信用してるから」
その言葉に安心して眠りに着いた。
泣きすぎて重たい頭をゆっくり起こすと周りが暗い。横にはアイザックが寝ている。どうやら寝ている間に屋敷に戻り、ベットに寝かしつかれていた様だ。
そのままベットに座り色んな事を考える。
「目が覚めたのか」
「起こしちゃったね。ごめん」
「いや、構わない」
アイザックも起き上がった。
「これからククルがどうしたいか、ゆっくり考えたら良いし俺はそれに付き合うよ。ただ一つ約束してくれ。俺は裏切らない。それを約束するから俺を信用してくれ」
「わかった。ありがとう」
「よし、これからはもっと気を使うなよ。後、正直話してくれた事に着いてはなるべく機密にしておこう。知識が豊富なのはすごいと思うが厄介事に巻き込まれてしまいそうだ。後、親戚はとりあえず探すのが良いと思う。それでどうだ」
「うん、そうする。これからもよろしく、ね」
まだ、夜中だから寝ようかと言われて横になった。
その後、翌日から二日間、緊張の糸が切れてしまったせいか熱を出した。
三日目の朝、漸く熱もさがり久しぶりにベットから起き出す。
「おはよう、ククル。体はどうだ」
「おはよう、アイザック。もう大丈夫だよ。ありがとう」
「そうか。一つ問題が発生した。二日間、身の回りの世話をしてくれてた使用人にお前が女の子なのを口止めするのを忘れててな、母さんが大騒ぎだ」
「ぇ、大丈夫なの」
「問題は無いが間違いなくおもちゃにされるぞ。すまないな。止められなかった。明日の祭は一緒に行くんだと大騒ぎしている。諦めてくれ」
まあ、それくらいは仕方がないか。
その後食堂に行くと両親が揃って待っていたのだ。
「体は大丈夫か」
「はい、ご心配をおかけしました」
「まあ、無理はしちゃダメよ。ところでククルちゃん、明日のお祭りは私も一緒に行こうかと思うの。良いかしら」
「はい、大丈夫です」
「じゃあ、もう一日今日は家でゆっくりして明日に備えましょうね。後で明日着て行く服を合わせましょう。準備しておいたから」
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