121 / 207
王都
121.
しおりを挟む
久しぶりにスッキリ目が覚めた。
ネル様のところに行ってから2日程療養に努めた結果体調が戻ったみたい。
とりあえず着替えてリビングに向かう。
「おはよう」
「おはよう。調子はどうだ?」
「すっかり元気だよ。今日は出掛けても良いよね」
朝食を運んできたユミンに挨拶しながらアイザックに尋ねたら許可が出た。
午前中は買物に薬師ギルドへと向かう。
アイザックは用事があるとかでハナがついて来てくれた。
ギルド内の小売店で古代薬に必要な薬草を手に入れる。
店先で見かけない物もあったので店員さんに聞いてみると今は入荷が無いとか。
生息地を聞いてその他の商品を受け取りその場を離れた。
「あら、ククル」
「あ、マリアント様。こんにちは、こないだはありがとうございました」
急に声をかけられて振り向くとマリアント様がいたので先日のお礼を伝える。
「もう、体調は大丈夫なの?」
「はい、おかげで元気になりました」
そのままお茶に誘われたので執務室にお邪魔した。
今日は薬草を買いに来たと説明しつつ、今取り掛かっている古代薬の話をする。
マリアント様も興味がある様であれこれアドバイスしてくれた。
そろそろ帰らないとアイザックが心配しそうなのでお暇する事にした。
ハナと市場で買物し帰宅する。
「ククル様おかえりなさいませ」
「ユミン、ただいま。アイザックは?」
「自室にいらっしゃいますよ」
2階のアイザックの部屋へとりあえず向かう。
「おかえり、ククル」
「ただいま。あのね必要な薬草が足りないから取りに行きたいんだ」
そこからは生息地が第二領の森にあるから連れて行ってとお願いする。
「来週出かけるか」
「やったぁ。今回ユミンも連れていっちゃダメかな?」
「ん、構わないが?」
「だってたまには外に行きたいかなって。友達と出かけた事、私もないし」
モジモジ話していると頭をポンポンされた。
「あの辺ならそんなに難易度も高くないから構わないぞ」
「ありがとう。早速伝えてくるね」
ユミンのところに行き、来週の事を伝える。
「外に出たらちゃんとククルって呼んでね。敬語もダメだからね」
「わかりました。よろしくお願いします」
ユミンと話ているとどうも玄関の方が騒がしい様に思う。
ハナが見に行ってくれたので旅の準備について話しているとリビングの扉が勢いよく開いた。
「ククル、体調は大丈夫か」
「あ、おじいちゃん」
そう言えば来ると言ってたのをすっかり忘れてた。
約束した日は私が体調を崩して断りそのまま放置していたのだ。
どうやら警備の人から今日出掛けていたのを聞いてやって来たとか。
「連絡忘れた。ごめんね。もう元気だよ。そうだ、この子がこないだ言ってたユミンだよ。こっちは私のおじいちゃん」
「おお、わしはヒストラルじゃ。呼びにくいだろうからおじいちゃんで構わんぞ」
「ユミンです。はじめまして」
恥ずかしそうに挨拶するユミンが可愛い。お耳がぴこぴこしている。
「来年、ククルと一緒に学校に行くそうだな。よろしく頼むよ」
それからおじいちゃんはアイザックと少し話をし、また家に遊びに来なさいと言い残して帰っていった。
「ユミン、騒がしくてごめんね。あの人、孫バカなの」
「いえ、大丈夫です。」
それから4人で夕食を食べ明日はギルドにパーティ登録に行く事にしてさっさと寝る事にした。
翌日、3人でギルドに訪れた。
ユミンを黒銀に登録し、ついでに旅に必要な物を買いに行く。
ユミンの武器は弓とダガーだ。
今はアイザックの実家にあった物を使っているらしく、訓練の一環で魔物討伐も行っているとか。
中々のスパルタだ。
折角なのでユミン用の武器と防具を揃え様とそのまま買物に繰り出した。
まず防具屋で身体にあった物を購入する。私と違い女の子のデザインだ。
「良く似合うよ」
ハーフパンツにロングの編み上げブーツ。弓を扱いやすい様に革製のベストとアームカバー、それに外套だ。
ついでにウエストポーチタイプのマジックバックと肩掛けの鞄を購入した。
次に武器屋に行き先ずは弓を選ぶ。
女の子でも取り扱えそうな物があったのでそれを購入し、マジックバックの矢入れと使い捨ての矢を買う。
ダガーについてはしっくり来る物が無かったので今回は見送った。
「こんなに沢山ありがとうございます」
昨日、パーティに登録するにあたって専用の資金がある事や報酬の分け方は説明した。
最初は遠慮していたが私達のパーティルールだから従ってもらう事で説得する。
一応、帰ったらステータスも見せてもらう事にし、明日はアイザックの実家で連携の練習だ。
初めて一緒に旅をするのだから前もって確かめる方が良いだろうと言う事になった。
翌日、装備を身につけてワグリアナの屋敷に向かった。
鍛錬場にて色々連携についで相談しながら訓練する。
今日は従魔達も一緒に来ているのでこの子達がどの様に動くかも説明した。
ある程度まとまったのでお家に帰って個々に荷造りをする事にした。
明後日から久しぶりに旅にでる。
楽しみにしながらその日もベットに潜り込んだ。
ネル様のところに行ってから2日程療養に努めた結果体調が戻ったみたい。
とりあえず着替えてリビングに向かう。
「おはよう」
「おはよう。調子はどうだ?」
「すっかり元気だよ。今日は出掛けても良いよね」
朝食を運んできたユミンに挨拶しながらアイザックに尋ねたら許可が出た。
午前中は買物に薬師ギルドへと向かう。
アイザックは用事があるとかでハナがついて来てくれた。
ギルド内の小売店で古代薬に必要な薬草を手に入れる。
店先で見かけない物もあったので店員さんに聞いてみると今は入荷が無いとか。
生息地を聞いてその他の商品を受け取りその場を離れた。
「あら、ククル」
「あ、マリアント様。こんにちは、こないだはありがとうございました」
急に声をかけられて振り向くとマリアント様がいたので先日のお礼を伝える。
「もう、体調は大丈夫なの?」
「はい、おかげで元気になりました」
そのままお茶に誘われたので執務室にお邪魔した。
今日は薬草を買いに来たと説明しつつ、今取り掛かっている古代薬の話をする。
マリアント様も興味がある様であれこれアドバイスしてくれた。
そろそろ帰らないとアイザックが心配しそうなのでお暇する事にした。
ハナと市場で買物し帰宅する。
「ククル様おかえりなさいませ」
「ユミン、ただいま。アイザックは?」
「自室にいらっしゃいますよ」
2階のアイザックの部屋へとりあえず向かう。
「おかえり、ククル」
「ただいま。あのね必要な薬草が足りないから取りに行きたいんだ」
そこからは生息地が第二領の森にあるから連れて行ってとお願いする。
「来週出かけるか」
「やったぁ。今回ユミンも連れていっちゃダメかな?」
「ん、構わないが?」
「だってたまには外に行きたいかなって。友達と出かけた事、私もないし」
モジモジ話していると頭をポンポンされた。
「あの辺ならそんなに難易度も高くないから構わないぞ」
「ありがとう。早速伝えてくるね」
ユミンのところに行き、来週の事を伝える。
「外に出たらちゃんとククルって呼んでね。敬語もダメだからね」
「わかりました。よろしくお願いします」
ユミンと話ているとどうも玄関の方が騒がしい様に思う。
ハナが見に行ってくれたので旅の準備について話しているとリビングの扉が勢いよく開いた。
「ククル、体調は大丈夫か」
「あ、おじいちゃん」
そう言えば来ると言ってたのをすっかり忘れてた。
約束した日は私が体調を崩して断りそのまま放置していたのだ。
どうやら警備の人から今日出掛けていたのを聞いてやって来たとか。
「連絡忘れた。ごめんね。もう元気だよ。そうだ、この子がこないだ言ってたユミンだよ。こっちは私のおじいちゃん」
「おお、わしはヒストラルじゃ。呼びにくいだろうからおじいちゃんで構わんぞ」
「ユミンです。はじめまして」
恥ずかしそうに挨拶するユミンが可愛い。お耳がぴこぴこしている。
「来年、ククルと一緒に学校に行くそうだな。よろしく頼むよ」
それからおじいちゃんはアイザックと少し話をし、また家に遊びに来なさいと言い残して帰っていった。
「ユミン、騒がしくてごめんね。あの人、孫バカなの」
「いえ、大丈夫です。」
それから4人で夕食を食べ明日はギルドにパーティ登録に行く事にしてさっさと寝る事にした。
翌日、3人でギルドに訪れた。
ユミンを黒銀に登録し、ついでに旅に必要な物を買いに行く。
ユミンの武器は弓とダガーだ。
今はアイザックの実家にあった物を使っているらしく、訓練の一環で魔物討伐も行っているとか。
中々のスパルタだ。
折角なのでユミン用の武器と防具を揃え様とそのまま買物に繰り出した。
まず防具屋で身体にあった物を購入する。私と違い女の子のデザインだ。
「良く似合うよ」
ハーフパンツにロングの編み上げブーツ。弓を扱いやすい様に革製のベストとアームカバー、それに外套だ。
ついでにウエストポーチタイプのマジックバックと肩掛けの鞄を購入した。
次に武器屋に行き先ずは弓を選ぶ。
女の子でも取り扱えそうな物があったのでそれを購入し、マジックバックの矢入れと使い捨ての矢を買う。
ダガーについてはしっくり来る物が無かったので今回は見送った。
「こんなに沢山ありがとうございます」
昨日、パーティに登録するにあたって専用の資金がある事や報酬の分け方は説明した。
最初は遠慮していたが私達のパーティルールだから従ってもらう事で説得する。
一応、帰ったらステータスも見せてもらう事にし、明日はアイザックの実家で連携の練習だ。
初めて一緒に旅をするのだから前もって確かめる方が良いだろうと言う事になった。
翌日、装備を身につけてワグリアナの屋敷に向かった。
鍛錬場にて色々連携についで相談しながら訓練する。
今日は従魔達も一緒に来ているのでこの子達がどの様に動くかも説明した。
ある程度まとまったのでお家に帰って個々に荷造りをする事にした。
明後日から久しぶりに旅にでる。
楽しみにしながらその日もベットに潜り込んだ。
362
あなたにおすすめの小説
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
1歳児天使の異世界生活!
春爛漫
ファンタジー
夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。
※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる