聖剣の光Ⅰ（完結）

世界大会

第79話

じじい「ライトボール！」


複数発射するが、金銀銅はかわしたり打ち壊したりしながら近づいてくる。適当に撃った程度の魔法は意味が薄いらしい。金銀銅が小刻みにパンチを放ってくる。ジャブと呼ばれる種類の攻撃だ。


じじい「くっ、あんな軽く殴って来てもこんなに強いのか。」


手数が多いので上手く反撃も出来ない。じじいはまた後ろへ下がり魔法を撃つ。


じじい「レイ！」


ドドドドド！


光の柱が金銀銅を襲う。流石にこれはかわせずガードする。しかし何もなかったかのようにまたこっちへ向かってくる。金銀銅は回し蹴りを仕掛けてきた。


じじい「これなら！」


じじは足に向かって斬りつけた。


金銀銅「甘い。」


金銀銅は腰を回して蹴りの軌道を変化。剣の腹を蹴りつける。剣が反対側へ流される。そのままパンチを繰り出してきた。何とかガード…をすり抜けて金銀銅のパンチが腹部に刺さる。


じじい「ぐふっ、パンチの軌道すらも変えやがったのか。」
金銀銅「格闘は俺の専門なんでな。」


金銀銅はまた回し蹴りを放つ。それを先読みでかわし、距離を取る。しかしすぐさま距離を詰められる。



じじい「しつこいな。」


じじいはカウンター気味にライト斬りを放つ。金銀銅はバックラーで攻撃を流し、蹴りを出してきた。蹴りがじじいに直撃し、じじは後ろへ下がりながらフラつく。

金銀銅が追撃しようとしたところで、レイを発動。光の柱で足止めをし、距離を取る。

じじいは気を溜める。こっちへ向かってくる金銀銅へ近づく。


じじい「ソードレイン！」


流れる様に連続で剣閃を流す。バックラーで受けようとする金銀銅だが、バックラー以外にも金銀銅の身体を斬り付けた。


金銀銅「ぐっ、なんて速さの攻撃なんだ。」


致命傷は無いものの、ダメージは与えた。


じじい「…なに！？」


金銀銅は傷をものともせずじじいに近付いていった。


金銀銅「食らえ、オリジナルスパーク！」


一回戦で見せた超連撃だ。

ガードをするもあまりの威力に弾かれた。次の攻撃を先読みでかわして後ろへ飛び退く。


金銀銅「まだまだだ。」
じじい「これ以上食らうのは危険だ。」


走り寄ってきた金銀銅に奥義を放つ。


じじい「奥義・光の一撃！」
金銀銅「！？」


光り輝く聖剣をバックラーで受け止めた。受け流す余裕はなく、そのままじじいは聖剣を振りぬいた。バックラーは割れ、そのまま金銀銅に直撃する。


金銀銅「うおおおっ！」


金銀銅は吹っ飛ぶ。何とか止まってくれたか。しかし金銀銅は立ち上がる。


金銀銅「あんな技がまだあったのか。」
じじい「まさか、直撃じゃないのかよ。」


金銀銅はパンチを繰り出す。流石にダメージが残っているのか、今までの攻撃ではない。先読みでかわし、カウンターで金銀銅を切り裂く。




じじい「やったか。」
金銀銅「はあはあはあ…こんなバカな。」


金銀銅は膝から崩れ落ちる。


じじい「どうする？」
金銀銅「申し訳ないが、まだ諦める訳にはいかない。」



金銀銅は立ち上がれず、膝をついたままそう言った。



じじい「そうか。」


じじいは手を翳す。


じじい「ホーリーフレア！」


魔法は金銀銅に当たり爆発し金銀銅を吹っ飛ばした。





兵士「それまで。レイス選手の勝利です。」


強敵だったが、これで終わりだ。じじいは安堵のため息をついて部屋に戻って行った。