【完結】他の人が好きな人を好きになる姉に愛する夫を奪われてしまいました。

山葵

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「何故だ!何故シンシアに面会させて貰えないのだ!」

「頭を打っていらっしゃいます。興奮させる事が1番いけません。それに、少し疲れている様です。ここで休息をして頂くのがよろしいかと…」

昨日、シンシアに会わせてくれー!と病院に乗り込むと、マクゴナル先生に、そう言われてしまい頷くしかない。

俺に会うと、興奮するのか?愛されてるなぁ俺っ!

と自惚れて、ニヤけていると執事がレオン兄さん達が訪ねて来たと言う。

「こんな朝早くに何の用だ?」

「ご用件は伺っておりません」

着替えを済ませ応接室に向かう。

「レオン兄さん、サイモンも、こんな朝早くから何の用ですか?」

「何の用だ!?じゃないだろう?シンシアが入院したと聞いたが、どういう事だ?」

「何で直ぐに知らせないのさっ!!」

「あぁそれは…

「お待ち下さい!アルフレッド様!!」

執事の叫び声と共に、凄い勢いでドアが開き

「エドワード!!どういう事だぁー!!!」

はぁーやれやれ…

エドワードは執事に、大丈夫だと合図し

「皆シンシアの事となると騒ぎし過ぎだ。転んだ拍子に頭を少し打ったので大事を取って入院している。過労も有るから休息も兼ねている」

「本当か?」

「嘘を言ってどうする?」

「良かった…シンシアお姉様には会えますか?」

「それが…休息させたいからと面会禁止なんだ」

「「「はぁ?」」」

それ本当に大丈夫なのだろうか…?

***

「シンシアお嬢様、アルフレッド様が面会したいと こちらお越しになっているのですが…」

「まぁアルフレッドが?会うわ…通して頂戴」

「お姉様!とても心配しましたよ」

「ごめんなさいね…少し疲れから足を踏み外して階段から落ちてしまったの。もう大丈夫なのだけれど大事を取っているのよ…心配させてしまったわね」

「エドワード兄さんに面会は出来ないと言われたんだけれど、居ても立ってもいられなくて来ちゃった!でも面会、良かったの?」

「エドワードには内緒よ!」

「エドワード兄さん、凄く心配してたよ?」

「そう…でも興奮するのが良くないそうだから、もう少しねっ」

「???分かった!言わないよ!
でも、サイモンとレオン兄さんには言って良い?
2人共すごーく心配してたんだ。勿論、内緒にして貰うから」

「…2人にも心配させて、ごめんなさいと伝えておいてくれる?体調が、良くなったら挨拶に伺うと伝えておいて…。お父様達には、話したの?」

「言ってないよ!言ったら4人で病院に乗り込んで来るよぉー」

「ふふ、そうね!言わないでくれて、ありがとう」

***

アルフレッドは、病院を出たその足でワイス侯爵家に向かい、シンシアに会った事をレオンとサイモンに告げる。

「そうかっ!元気なら良かった」

「ホッとしたよ!」

「でも何でエドワードは、面会禁止なんだ?」

「興奮するからって…」

「「興奮するのか?」何で?」

うーん???
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