私の好きなお兄様

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これ以上、お兄様と2人で居てはいけない。

侯爵家に帰り、お父様に私は何処の誰なのか教えてもらわないと…。

「お兄様、夏の長期休暇もそろそろ終わりになるのでは？侯爵家に、戻って寮に帰る準備をしませんと間に合わなくなりませんか？」

「あぁそれなら大丈夫だ！俺は優秀だからなぁ。学園での勉強は、全て終えている。戻らなくても試験さえ受ければ卒業出来る」

お兄様の腕の中から、這い出ようと試みるが、獲物を逃がさないとばかりにギュと抱き締められ抜け出せない。

「お兄様、離して下さいませ」

「なぜ？リリアナは、俺が嫌いなのか？」

「なぜそうなりますの！？嫌いではないです」

顔が火照って暑い。

「じゃあ好き？」

「っ！」

「好き？嫌い？どっち？」

駄々っ子ですか？

「リリアナ～どっち？」

「お兄様、やはりお医者様を呼んだ方が…「俺は、どこも悪くないよ！あぁでもリリアナに嫌いと言われたら悲しくて病気になって死んじゃうかも…」

おかしい…お兄様が変になってしまっている。

マリーに助けて貰おうと探すが、なぜか部屋には誰も居ない。

困ったわ、どうすれば良いのかしら？

「俺はリリアナが大好きだよ！」

えっ！？今、お兄様は、何て言ったの？

私を好きだと言ったの？

そんな筈は…「リリアナ、愛してる！」

「お、お兄様…」

「俺は小さい頃からリリアナが好きだった。でも兄妹だと信じて慕ってくれているのに…そんな気持ちを抱いてしまっている自分が嫌だった。離れれば諦められると思っていたが…会えない日々があれば会った時のリリアナに対する気持ちが余計に溢れてしまって…会えた嬉しさを喜ぶ自分に嫌気がさして、リリアナに嫌な態度を取ってしまっていた。ごめんね…」

リリアナは、突然のアルベルトの告白に頭の中が真っ白になってしまった。