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第三章
35. 京子
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「君の目的はなんだ?」
「この国かしら」
さらりと言って除けた京子に神崎は今度こそ声を大にして笑った。それ以上を求めることなく受け取るだけの女だなどと、良くもまあ思っていたものだ。
「もうすぐ騒がしくなるわ」
どこ、とは明言しない。
「どうやって手にれるつもりだ?」
「それは自分の目で見たらいいんじゃない? 見ることが出来れば、だけど」
いくつもの声が重なり足音が響き、部屋の外が騒がしくなると京子は立ち上がった。そしてゆっくりと入り口まで歩いていく。
「あなたはここから出してあげない」
「それは構わない。君に出してもらおうなんて思ってないしね。そうそう、君が何をしようとしているかは分からないけど、ひとつ君の為に種を植えておいたよ」
「種?」
「警察に君と似たような能力を持っている子がいただろう?」
神崎が言う人物は直ぐに分かった。大黒寺事件の時に聞きこみに来ていたあの女のことだ。確かあの女は広い範囲の音を聞き取ることが出来る能力だったはずだ。だが京子の能力はそれとは違う。京子のN+は確かに耳にあるのだが広く音を聴く能力ではなく、僅かな音の違いを聞き分ける能力なのだ。感情の揺らぎ、嘘か本当かを。
「彼女がリステアの仲間かもしれないという種。どう使うかは君の勝手だ」
神崎は京子が振り返るのを待ってからそう言葉を続けるといつものように不敵に笑った。
いつもそうだ、この男はいつも高い所にいて何がどう転がるのか楽しんでいる。まるで神様がこのつまらない世の中に悪戯でもするかのように。
「あなたのそういうところ、ずっと嫌いだったわ」
京子は吐き捨てる様に呟くとそのまま部屋を後にした。
廊下に響く自身の足音を聞きながら京子は蛹から抜け出る蝶の姿を思い浮かべていた。自分は今、醜い体を脱ぎ捨てるその時なのだと。
神崎への面会を理由に何度もこの刑務所を訪れては餌を蒔いた。“能力のある人間がここに閉じ込められているのはおかしいことではないか”“N+能力のない人間がN+能力のある人間と同等に扱われる、それはこの世界の損失だ”“あなたは特別なのよ”そう囁けば誰もが今の状況は不当だと目をギラつかせた。
何も本心を偽ったわけでもない。京子自身もそう思っている、ただN+能力をもつ全員が価値のある人間だとは思っていないだけで。
喧騒が聴こえる中を京子は怯えるでもなく優雅に歩き続けた。もしも受刑者と鉢合わせになっても自身は襲われることがないと知っているのだ。なぜなら自分たちに逆らわない人間の部屋だけロックが解除されるようにしていたのだから。
「あら、あなたは確か……」
京子が足を止めた場所には横たわる棘男の姿があった。隣には赤い舌をした男の死体が転がっている。横たわる男が死んでいないと気が付いたのは、男が小さく京子の名を呼んだからだ。
「お……お、れ、頑張、りました。あな、たの、いう通り、警察官、を痛め、つけ、た」
「えぇ、そうね。ありがとう」
「おれ、も、連れて、って」
「あなたはここにいた方が良い治療を受けられるわ。私たちのことを口外しなければ必ずここから出してあげるから」
ね、と優しく微笑むと男は頷いて目を閉じた。
千葉県刑務所で暴動が起こり5人が逃げ出したことはその日の夜にはセンセーショナルなニュースとなって世間を騒がせた。同時に碧島に侵入者があったことを知らせるニュースも発信されたが、こちらは侵入者を警察が無事に逮捕したというざっくりとした発信だった為当初はそれほど話題にはならなかった。状況が変わったのはドリシアが動画配信サイトで自分たちが犯人の逮捕に貢献したという動画を配信した直後だった。
動画は碧島の近くで釣り動画を撮っていたドリシアが不審な乗り物に気が付き、碧島に上陸。防犯用のエアーカーテンが破壊されていることから何か良くないことが起こっていると察知し、警察官3人を救出するという内容だった。
その動画は瞬く間に拡散されドリシアは時代を象徴するカリスマになった。
「やれやれ、一夜にしてスターとはこのことね」
霧島はため息を吐くと「あーぁ、益々差がついちゃったな」と呟きながらキッチンからビールを持って来た。昨日頑張ったの会だとか、如月課長の早期回復を祈って、だとか色々と理由をくっつけはしたが要はいつもの霧島宅飲みだ。
「昨日のこととは思えませんね。あ、樹君はお酒はダメよ」
山口が樹の前に置かれたお酒をとって代わりにドス黒い紫色の飲み物を置いた。聞けば山口愛飲の特性ドリンクらしい。
「その怪我、全治一か月だって? 如月課長の方が早く復活するんじゃん。意識膿漏とした状態で建物の中から出てきた時には驚いたけど、医学の進歩に感謝ってことね」
霧島の言葉に山口がうんうんと頷いた。
「そういえば、今後の捜査ってどうなるんですか? 刑務所から逃げたやつもいますよね?」
「そっか、樹は今日病院に行ってたもんね。本部は碧島と刑務所の犯人はリステアだと結論付けたわ。刑務所から仲間を逃がすために仕組んだことだろう、と。刑務所に警察官を引き付けて碧島を占拠、自分たちの要求を通そうとしたが偶然にもやってきた一般人のせいで失敗したってのが本部の見立て。だから今後はリステア残党を捕まえるのが第一になりそうね。もう一度リステアメンバーを洗い出すって」
「あの、アオさんって本当に無事なんですよ、ね?」
「連絡来てないの? 私には来、た……けど、ほら、皆の様子を一番知っているだろうって思ったんじゃない? 私、おしゃべりだしっ」
しどろもどろになる霧島を見て山口がああっ、と手をおでこにあてた。
「まぁ、忙しいんだろうし後から連絡来るってば! ほら、お酒でものんで、あ、酒はダメか。じゃ、このドリンクでも飲んで、なっ」
霧島に差し出されるまま紫色のドリンクを飲んだ樹は飲んだ勢いそのまま吹き出した。
「不味い……」
「この国かしら」
さらりと言って除けた京子に神崎は今度こそ声を大にして笑った。それ以上を求めることなく受け取るだけの女だなどと、良くもまあ思っていたものだ。
「もうすぐ騒がしくなるわ」
どこ、とは明言しない。
「どうやって手にれるつもりだ?」
「それは自分の目で見たらいいんじゃない? 見ることが出来れば、だけど」
いくつもの声が重なり足音が響き、部屋の外が騒がしくなると京子は立ち上がった。そしてゆっくりと入り口まで歩いていく。
「あなたはここから出してあげない」
「それは構わない。君に出してもらおうなんて思ってないしね。そうそう、君が何をしようとしているかは分からないけど、ひとつ君の為に種を植えておいたよ」
「種?」
「警察に君と似たような能力を持っている子がいただろう?」
神崎が言う人物は直ぐに分かった。大黒寺事件の時に聞きこみに来ていたあの女のことだ。確かあの女は広い範囲の音を聞き取ることが出来る能力だったはずだ。だが京子の能力はそれとは違う。京子のN+は確かに耳にあるのだが広く音を聴く能力ではなく、僅かな音の違いを聞き分ける能力なのだ。感情の揺らぎ、嘘か本当かを。
「彼女がリステアの仲間かもしれないという種。どう使うかは君の勝手だ」
神崎は京子が振り返るのを待ってからそう言葉を続けるといつものように不敵に笑った。
いつもそうだ、この男はいつも高い所にいて何がどう転がるのか楽しんでいる。まるで神様がこのつまらない世の中に悪戯でもするかのように。
「あなたのそういうところ、ずっと嫌いだったわ」
京子は吐き捨てる様に呟くとそのまま部屋を後にした。
廊下に響く自身の足音を聞きながら京子は蛹から抜け出る蝶の姿を思い浮かべていた。自分は今、醜い体を脱ぎ捨てるその時なのだと。
神崎への面会を理由に何度もこの刑務所を訪れては餌を蒔いた。“能力のある人間がここに閉じ込められているのはおかしいことではないか”“N+能力のない人間がN+能力のある人間と同等に扱われる、それはこの世界の損失だ”“あなたは特別なのよ”そう囁けば誰もが今の状況は不当だと目をギラつかせた。
何も本心を偽ったわけでもない。京子自身もそう思っている、ただN+能力をもつ全員が価値のある人間だとは思っていないだけで。
喧騒が聴こえる中を京子は怯えるでもなく優雅に歩き続けた。もしも受刑者と鉢合わせになっても自身は襲われることがないと知っているのだ。なぜなら自分たちに逆らわない人間の部屋だけロックが解除されるようにしていたのだから。
「あら、あなたは確か……」
京子が足を止めた場所には横たわる棘男の姿があった。隣には赤い舌をした男の死体が転がっている。横たわる男が死んでいないと気が付いたのは、男が小さく京子の名を呼んだからだ。
「お……お、れ、頑張、りました。あな、たの、いう通り、警察官、を痛め、つけ、た」
「えぇ、そうね。ありがとう」
「おれ、も、連れて、って」
「あなたはここにいた方が良い治療を受けられるわ。私たちのことを口外しなければ必ずここから出してあげるから」
ね、と優しく微笑むと男は頷いて目を閉じた。
千葉県刑務所で暴動が起こり5人が逃げ出したことはその日の夜にはセンセーショナルなニュースとなって世間を騒がせた。同時に碧島に侵入者があったことを知らせるニュースも発信されたが、こちらは侵入者を警察が無事に逮捕したというざっくりとした発信だった為当初はそれほど話題にはならなかった。状況が変わったのはドリシアが動画配信サイトで自分たちが犯人の逮捕に貢献したという動画を配信した直後だった。
動画は碧島の近くで釣り動画を撮っていたドリシアが不審な乗り物に気が付き、碧島に上陸。防犯用のエアーカーテンが破壊されていることから何か良くないことが起こっていると察知し、警察官3人を救出するという内容だった。
その動画は瞬く間に拡散されドリシアは時代を象徴するカリスマになった。
「やれやれ、一夜にしてスターとはこのことね」
霧島はため息を吐くと「あーぁ、益々差がついちゃったな」と呟きながらキッチンからビールを持って来た。昨日頑張ったの会だとか、如月課長の早期回復を祈って、だとか色々と理由をくっつけはしたが要はいつもの霧島宅飲みだ。
「昨日のこととは思えませんね。あ、樹君はお酒はダメよ」
山口が樹の前に置かれたお酒をとって代わりにドス黒い紫色の飲み物を置いた。聞けば山口愛飲の特性ドリンクらしい。
「その怪我、全治一か月だって? 如月課長の方が早く復活するんじゃん。意識膿漏とした状態で建物の中から出てきた時には驚いたけど、医学の進歩に感謝ってことね」
霧島の言葉に山口がうんうんと頷いた。
「そういえば、今後の捜査ってどうなるんですか? 刑務所から逃げたやつもいますよね?」
「そっか、樹は今日病院に行ってたもんね。本部は碧島と刑務所の犯人はリステアだと結論付けたわ。刑務所から仲間を逃がすために仕組んだことだろう、と。刑務所に警察官を引き付けて碧島を占拠、自分たちの要求を通そうとしたが偶然にもやってきた一般人のせいで失敗したってのが本部の見立て。だから今後はリステア残党を捕まえるのが第一になりそうね。もう一度リステアメンバーを洗い出すって」
「あの、アオさんって本当に無事なんですよ、ね?」
「連絡来てないの? 私には来、た……けど、ほら、皆の様子を一番知っているだろうって思ったんじゃない? 私、おしゃべりだしっ」
しどろもどろになる霧島を見て山口がああっ、と手をおでこにあてた。
「まぁ、忙しいんだろうし後から連絡来るってば! ほら、お酒でものんで、あ、酒はダメか。じゃ、このドリンクでも飲んで、なっ」
霧島に差し出されるまま紫色のドリンクを飲んだ樹は飲んだ勢いそのまま吹き出した。
「不味い……」
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