21 / 35
21. 買い物
しおりを挟む
雑貨屋を出てガルージュへの道を並んで歩く。時々皐月さんの手の甲と僕の手の甲が微かに触れ、もどかしい気持ちになった。
普通のカップルなら堂々と手を繋いで歩けるんだよな……。きっとキスだって、まぁ公衆の面前でキスってのはアレだけど、異性となら珍しいことでもない。景色の一部だ。
「くす、手を繋ぎたい?」
「えぇっ!? な、なんで分かったんですか?」
「顔に書いてあった」
「う、うそ。僕、そんなに分かりやすかったですか?」
やだなぁ、もう。なんか、今日は恥ずかしい所ばかり見られているような気がする。しっかりしろ、僕。気合を入れようとほっぺたをぐりぐりしていると皐月さんの手が頭に触れた。僕の頭を撫でてから指が唇に触れる。
「車に戻ったらいっぱいしてあげるから」
なっ、何をですかーっ!?
あんぐりと口を開けた瞬間、背後から皐月さんを呼ぶ声が聞こえた。
「皐月さん?」
「涼真君、偶然だね」
涼真君と呼ばれたその人は僕とより少し低い身長でクリっとした目が可愛らしい青年だ。ちょっと黒っぽい服装と髪の毛の感じ、キラキラ感がホストっぽい。
「皐月さんこそ、買い物ですか?」
「うん、ちょっと香水を買いにね」
「僕もご一緒させて頂いてもいいですか? 僕、香水は皐月さんに見立てて貰いたいなってずっと思ってたんです。お店でいつも身につけるものだから」
「あー……楓君、彼も一緒でもいいかな。最近、うちの店に入った子なんだ」
「いいですよ」
彼を見ていると皐月さんに憧れているのだという事が良く分かる。
「あの、皐月さんのお友達ですか? すいません、僕もご一緒させていただいて」
「あ、うん。全然、大丈夫、です」
涼真さんは俺と皐月さんの間に入ると、人懐っこく皐月さんの腕をとった。僕が触れたくて仕方なかった腕は気持ちの持ちようでこんなに簡単に奪われる。なんて、大袈裟か。
「そう言えば皐月さん、引っ越しは終わったんですか?」
「終わったよ。まだ荷解きは終わってないけどね」
「確か、アキさんと一緒に暮らすんでしたよね? どうしてですか?」
そうか、職場のみんなには泉と暮らすって言ってあるのか。
「俺の仕事をちょっと手伝って貰おうと思ってね。一緒に暮らした方が何かと都合がいいんだ」
「えーっ、じゃあ、僕にも手伝わせてくださいよ。そして僕も住まわせて欲しい」
「それはダーメ」
二人の話に入っていけるはずもなく、後ろをついて歩く。腕を組んで歩いている二人の方が恋人同士みたいだ。僕があんなに気にしていた視線は腕を組むという行為に関してはそれほど集まらないのだと知った。
「楓君、歩くの速い?」
「あ、いえ、大丈夫です」
「ほら」
皐月さんが僕に手を伸ばす。掴んでいいのか迷っていると皐月さんが僕の手を掴んだ。涼真君と腕を組んでもう片方の手は僕と繋いで、繋いでいる手がぎゅっと握られる。
何かのサインみたいで嬉しい。嬉しさを押し殺すように下を向いて歩いた。
4階にある香水売り場は、フロアに海外ブランドのお店が点在していることもあり少し格式の高い雰囲気がある。普段の僕なら足を踏み入れることもないフロアだ。芸術品のような小瓶に入った香水が並ぶ。
「皐月さん、あの、もう大丈夫だから……」
広くはない店内を三人で横並びに歩くわけにはいかない。
「あぁ、そうだね」
自分から離しておきながら離れた手を名残惜しく思ってしまう。本当に僕、欲張りだな。二人とも好きだという気持ちを受け入れてくれて傍にいてくれる、それだけで十分過ぎるくらいなのに。
「皐月さんはいつもの香水? 何ていう名前の香水なんですか?」
「俺のはオリジナルの香水だから名前は無いよ」
「えっ、そうなんですか?」
「そう、このお店にいる調香師さんと相談して作ったんだ」
「僕も作って貰おうかなぁ。オリジナルの香りってかっこいい。皐月さん、一緒に見立ててくれますか?」
皐月さんが僕を見る。
「僕は大丈夫ですよ。時間はありますから」
「ごめんね。あんまり長くかからないようにするから」
「僕、その辺、見てますね」
お店の隅にある丸テーブルに座って調香師さんと話をしている二人を横目に、僕は店内を見て回った。香水をつけるなんて今まで考えもしなかった。だからこんな風にじっくり香水を眺めることもなかった。
「香水をお探しですか?」
「いや、あの、こういうところに、来るのは、その、初めてなのでちょっと眺めてたというか」
「くす、そうなんですね」
店員さんがにっこりと人懐っこそうな笑みを浮かべた。なんというか、上手な笑顔だ。
「香水を身につけたことは無いですか?」
「無い、です。香水って、華やかで、あの、おしゃれな人が、付けるイメージがあって……僕なんかが、つけるような、ものでは、ないような気がして……」
「そんなことはないですよ。香りって言い直せばシャンプーの香り、柔軟剤の香り、世の中にはたくさんあるでしょう? 好きな香りでシャンプーを選んだりしません?」
「確かに、家にあるシャンプー、香りが、気に入って、買い…ました」
「本当だ。シトラス系の爽やかないい香りがしますね」
ち、近い。
店員さんが僕の髪の毛に顔を寄せて僕たちの距離はぐっと近くなった。顔は離したもののそのままの距離感で店員さんが話し続ける。
「香水もそんな感覚で良いんですよ。好きな香りが近くにあるとテンションが上がる、癒されるでしょう?」
「は、はい」
「それに、香水は忘れないでっていうアピールにもなると思います。香りって記憶に深く刻まれますから。ほら、こうして私の香りを嗅いだら」
うわっ。
店員さんの体がまた近づいて僕が思わず身を硬くした時、優しい香りが僕を包んだ。背後から抱きしめるかのように皐月さんの片手が僕を包む。
「店員さん、ちょっと近いですよ。彼、慣れない人に近づかれるのは苦手なので」
「それは失礼しました」
香りは記憶に深く刻まれるか。確かに、皐月さんの香りを僕、憶えてる。すごく落ち着く……。
涼真君と別れて車に乗り込むと皐月さんの顔が近づいてきて僕は焦った。
「さ、皐月さんっ、ここじゃ人から見られちゃう」
「大丈夫だよ、案外、人って他人には無関心だから。それともキスしたくない?」
「そんなことない、です」
皐月さんの舌で唇を舐められると体の力が抜ける。皐月さんの香りに酔っているみたいだ。
「ん……」
離れそうなる舌を追って、赤ちゃんがミルクを飲むみたいにして口を開けると皐月さんの舌が挿入された。
「あ……ん……ふぁ」
僕の内部に火が付きそうだ。もっと皐月さんを感じたくて体が揺れると、くすっと笑い声と共に唇が離れた。
「これくらいにしておこうね」
「はい……」
「そんなに可愛い顔しないでよ。これから仕事が無かったらこのまま攫っちゃうところだよ」
「だっ、それはダメです。泉、待ってるし」
「楓君のそういうところ、本当に、可愛くて妬ける」
「あっ、あの、皐月さん。僕、昨日、泉と」
「わかってるよ、したんでしょ」
「はい」
皐月さんのハンドルに置いた手に僅かに力が入る。
「だろうなとは思ってたよ。アキと二人で一晩家にいたんだから、何もないはずないしね」
「皐月さん」
僕は空いている方の皐月さんの手を握った。
「僕、泉に皐月さんともこういう時間を作りたいって話したんです。それでOK貰ってるから、皐月さんが時間ある時にどこかに行きませんか? その、どこか泊まれるところでもいいしに……」
僕が言い終わると一瞬目を丸くした皐月さんがハンドルに頭を乗せた。そしてハンドルに頭をくっつけたまま僕の方を見て笑った。
「本当にもう……まいった」
「皐月さん?」
「楽しみにしてるよ」
車が発進すると皐月さんは思い出したように付け足した。
「そうだ、今日の店員さんみたいにあんな風に人が近づくのを許しちゃだめだからね。俺たち以外は認めないから、ちゃんと注意して」
いつもより低い皐月さんの声に、僕は背中をピっと伸ばして返事をした。
普通のカップルなら堂々と手を繋いで歩けるんだよな……。きっとキスだって、まぁ公衆の面前でキスってのはアレだけど、異性となら珍しいことでもない。景色の一部だ。
「くす、手を繋ぎたい?」
「えぇっ!? な、なんで分かったんですか?」
「顔に書いてあった」
「う、うそ。僕、そんなに分かりやすかったですか?」
やだなぁ、もう。なんか、今日は恥ずかしい所ばかり見られているような気がする。しっかりしろ、僕。気合を入れようとほっぺたをぐりぐりしていると皐月さんの手が頭に触れた。僕の頭を撫でてから指が唇に触れる。
「車に戻ったらいっぱいしてあげるから」
なっ、何をですかーっ!?
あんぐりと口を開けた瞬間、背後から皐月さんを呼ぶ声が聞こえた。
「皐月さん?」
「涼真君、偶然だね」
涼真君と呼ばれたその人は僕とより少し低い身長でクリっとした目が可愛らしい青年だ。ちょっと黒っぽい服装と髪の毛の感じ、キラキラ感がホストっぽい。
「皐月さんこそ、買い物ですか?」
「うん、ちょっと香水を買いにね」
「僕もご一緒させて頂いてもいいですか? 僕、香水は皐月さんに見立てて貰いたいなってずっと思ってたんです。お店でいつも身につけるものだから」
「あー……楓君、彼も一緒でもいいかな。最近、うちの店に入った子なんだ」
「いいですよ」
彼を見ていると皐月さんに憧れているのだという事が良く分かる。
「あの、皐月さんのお友達ですか? すいません、僕もご一緒させていただいて」
「あ、うん。全然、大丈夫、です」
涼真さんは俺と皐月さんの間に入ると、人懐っこく皐月さんの腕をとった。僕が触れたくて仕方なかった腕は気持ちの持ちようでこんなに簡単に奪われる。なんて、大袈裟か。
「そう言えば皐月さん、引っ越しは終わったんですか?」
「終わったよ。まだ荷解きは終わってないけどね」
「確か、アキさんと一緒に暮らすんでしたよね? どうしてですか?」
そうか、職場のみんなには泉と暮らすって言ってあるのか。
「俺の仕事をちょっと手伝って貰おうと思ってね。一緒に暮らした方が何かと都合がいいんだ」
「えーっ、じゃあ、僕にも手伝わせてくださいよ。そして僕も住まわせて欲しい」
「それはダーメ」
二人の話に入っていけるはずもなく、後ろをついて歩く。腕を組んで歩いている二人の方が恋人同士みたいだ。僕があんなに気にしていた視線は腕を組むという行為に関してはそれほど集まらないのだと知った。
「楓君、歩くの速い?」
「あ、いえ、大丈夫です」
「ほら」
皐月さんが僕に手を伸ばす。掴んでいいのか迷っていると皐月さんが僕の手を掴んだ。涼真君と腕を組んでもう片方の手は僕と繋いで、繋いでいる手がぎゅっと握られる。
何かのサインみたいで嬉しい。嬉しさを押し殺すように下を向いて歩いた。
4階にある香水売り場は、フロアに海外ブランドのお店が点在していることもあり少し格式の高い雰囲気がある。普段の僕なら足を踏み入れることもないフロアだ。芸術品のような小瓶に入った香水が並ぶ。
「皐月さん、あの、もう大丈夫だから……」
広くはない店内を三人で横並びに歩くわけにはいかない。
「あぁ、そうだね」
自分から離しておきながら離れた手を名残惜しく思ってしまう。本当に僕、欲張りだな。二人とも好きだという気持ちを受け入れてくれて傍にいてくれる、それだけで十分過ぎるくらいなのに。
「皐月さんはいつもの香水? 何ていう名前の香水なんですか?」
「俺のはオリジナルの香水だから名前は無いよ」
「えっ、そうなんですか?」
「そう、このお店にいる調香師さんと相談して作ったんだ」
「僕も作って貰おうかなぁ。オリジナルの香りってかっこいい。皐月さん、一緒に見立ててくれますか?」
皐月さんが僕を見る。
「僕は大丈夫ですよ。時間はありますから」
「ごめんね。あんまり長くかからないようにするから」
「僕、その辺、見てますね」
お店の隅にある丸テーブルに座って調香師さんと話をしている二人を横目に、僕は店内を見て回った。香水をつけるなんて今まで考えもしなかった。だからこんな風にじっくり香水を眺めることもなかった。
「香水をお探しですか?」
「いや、あの、こういうところに、来るのは、その、初めてなのでちょっと眺めてたというか」
「くす、そうなんですね」
店員さんがにっこりと人懐っこそうな笑みを浮かべた。なんというか、上手な笑顔だ。
「香水を身につけたことは無いですか?」
「無い、です。香水って、華やかで、あの、おしゃれな人が、付けるイメージがあって……僕なんかが、つけるような、ものでは、ないような気がして……」
「そんなことはないですよ。香りって言い直せばシャンプーの香り、柔軟剤の香り、世の中にはたくさんあるでしょう? 好きな香りでシャンプーを選んだりしません?」
「確かに、家にあるシャンプー、香りが、気に入って、買い…ました」
「本当だ。シトラス系の爽やかないい香りがしますね」
ち、近い。
店員さんが僕の髪の毛に顔を寄せて僕たちの距離はぐっと近くなった。顔は離したもののそのままの距離感で店員さんが話し続ける。
「香水もそんな感覚で良いんですよ。好きな香りが近くにあるとテンションが上がる、癒されるでしょう?」
「は、はい」
「それに、香水は忘れないでっていうアピールにもなると思います。香りって記憶に深く刻まれますから。ほら、こうして私の香りを嗅いだら」
うわっ。
店員さんの体がまた近づいて僕が思わず身を硬くした時、優しい香りが僕を包んだ。背後から抱きしめるかのように皐月さんの片手が僕を包む。
「店員さん、ちょっと近いですよ。彼、慣れない人に近づかれるのは苦手なので」
「それは失礼しました」
香りは記憶に深く刻まれるか。確かに、皐月さんの香りを僕、憶えてる。すごく落ち着く……。
涼真君と別れて車に乗り込むと皐月さんの顔が近づいてきて僕は焦った。
「さ、皐月さんっ、ここじゃ人から見られちゃう」
「大丈夫だよ、案外、人って他人には無関心だから。それともキスしたくない?」
「そんなことない、です」
皐月さんの舌で唇を舐められると体の力が抜ける。皐月さんの香りに酔っているみたいだ。
「ん……」
離れそうなる舌を追って、赤ちゃんがミルクを飲むみたいにして口を開けると皐月さんの舌が挿入された。
「あ……ん……ふぁ」
僕の内部に火が付きそうだ。もっと皐月さんを感じたくて体が揺れると、くすっと笑い声と共に唇が離れた。
「これくらいにしておこうね」
「はい……」
「そんなに可愛い顔しないでよ。これから仕事が無かったらこのまま攫っちゃうところだよ」
「だっ、それはダメです。泉、待ってるし」
「楓君のそういうところ、本当に、可愛くて妬ける」
「あっ、あの、皐月さん。僕、昨日、泉と」
「わかってるよ、したんでしょ」
「はい」
皐月さんのハンドルに置いた手に僅かに力が入る。
「だろうなとは思ってたよ。アキと二人で一晩家にいたんだから、何もないはずないしね」
「皐月さん」
僕は空いている方の皐月さんの手を握った。
「僕、泉に皐月さんともこういう時間を作りたいって話したんです。それでOK貰ってるから、皐月さんが時間ある時にどこかに行きませんか? その、どこか泊まれるところでもいいしに……」
僕が言い終わると一瞬目を丸くした皐月さんがハンドルに頭を乗せた。そしてハンドルに頭をくっつけたまま僕の方を見て笑った。
「本当にもう……まいった」
「皐月さん?」
「楽しみにしてるよ」
車が発進すると皐月さんは思い出したように付け足した。
「そうだ、今日の店員さんみたいにあんな風に人が近づくのを許しちゃだめだからね。俺たち以外は認めないから、ちゃんと注意して」
いつもより低い皐月さんの声に、僕は背中をピっと伸ばして返事をした。
5
あなたにおすすめの小説
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
僕の恋人は、超イケメン!!
八乙女 忍
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
学校一のイケメンとひとつ屋根の下
おもちDX
BL
高校二年生の瑞は、母親の再婚で連れ子の同級生と家族になるらしい。顔合わせの時、そこにいたのはボソボソと喋る陰気な男の子。しかしよくよく名前を聞いてみれば、学校一のイケメンと名高い逢坂だった!
学校との激しいギャップに驚きつつも距離を縮めようとする瑞だが、逢坂からの印象は最悪なようで……?
キラキライケメンなのに家ではジメジメ!?なギャップ男子 × 地味グループ所属の能天気な男の子
立場の全く違う二人が家族となり、やがて特別な感情が芽生えるラブストーリー。
全年齢
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる