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26. アンクレット
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チャカチャカチャンチャン~
突然鳴り出した携帯に出るなり泉は「あぁ、うん。えぇ~」とそっけない声を出した。
「ああ、わかった。わかった。明日そっち行くよ。でも一泊したら帰るからな!」
電話を切って大きなため息を吐いた泉に皐月さんが声をかける。
「その感じは、家の人?」
「そうです。お正月も帰って来なかったから顔を見せに来いって。泊りで……」
「なるほど、それでそのテンションか」
「いいじゃん、帰れば。きっとすごく歓迎してくれるよ」
「ちぇー、楓のそういう所、ほんとにつれないよなー」
「でもほら、またすぐ会えるし」
僕が微笑むと「あぁ、昨日の寂しがりやな楓はどこへ?」と泉が嘆く。
「写真でも撮っておけば良かったよ」
「それはプライバシーの侵害です!」
「侵害って……。楓ぇ、俺がいないからってあんまり皐月さんとヤリまくんなよ」
「ヤリまくっ、泉っ!!」
泉が背後から僕にくっついてきた。くっつくというよりも、絡みつくの方が正しい。そんな泉の腕になんとなく手を添える。
そうか、泉がいないってことは皐月さんと二人きりなんだ……。家で二人きり……。
「でも、アキはこの間、楓君と二人の時間を過ごしたんでしょ。その時に俺との時間も作っていいって楓君と約束したって聞いたけど」
「うっ……そうですけど。あぁ、もう、日付変わったらすぐ帰ってきますからね」
「それじゃあ泊ったことにはならないでしょ。しかも、俺、その時間はまだ仕事だし。ちゃんとお昼ご飯までご馳走になってから帰っておいで」
なんかこの流れって、つまり、その……泉がいない日、僕が皐月さんと二人でするってことになってない……か?
「あーぁ、もう、楓ったらすっかりその気になってるし……楓、今日時間ある?」
僕は熱を孕みそうな心を逃がすように一生懸命に今日の予定を考えた。
「ん~バイトが17時からだからそれまでならいいけど」
「あと3時間か。じゃ、買い物に行こう」
「買い物?」
ソファに座っている僕の足を泉が持って足首を舐めた。
「ひっ」
「ここに俺のもはめたい」
「いっ、いずみっ!!」
顔が赤くならない様にと僕がしていた努力をあっさりと無にした泉は「早く準備しないと襲うぞ」なんて色っぽい顔で言う。
「す、直ぐに準備する!」
泉が連れて行ってくれたのは駅前にある路面店のアクセサリー屋さんだ。入り口はフランクな感じになっており、学生やOLもチラホラいて入りやすい雰囲気だ。
「ここ?」
「そ。出入り口に近い方は可愛らしい雑貨やアクセサリーなんだけど、奥に行くとちょっと高級なものも扱っているんだ」
泉はさり気なく僕の腕を掴むと奥へと進んだ。奥はガラスの扉で仕切られており、泉の言う通り高級な雰囲気が漂っている。シックな壁の色、明るめの照明のガラスケースの中には宝石のついた指輪も飾られていて、お店の人は手袋をしていた。
「泉……」
「大丈夫だって。お手頃なやつもあるから。ほらこっち」
確かに数百万するようなものもあるし、数万円で買えるものもある。数万円をお手頃価格というのかは謎だが。
「楓はどれが良い? 好きなもの選んでいいよ」
好きなものを選んでと言われても、やはり値段が気になってしまう。「これなんかどう?」と泉が指さしたものでも最初に目に付くのは値段だ。
36万、とか絶対に無理。身につけられる気がしない……。
「それはちょっと……」
「じゃあ、こっちは?」
次に泉が選んだものは5万円のアンクレットで、月を象った飾りがついていた。
「凄く綺麗だけど、僕、こっちの方が好きだな」
その隣にあるアンクレットには泉に声をかけられる前に気が付いた。ゴールドの長い鎖で二重に巻き付けるものらしい。なんの飾りもないシンプルな鎖なので値段も2万8千円と他のアンクレットに比べれば随分安い。
でも、値段よりも二重に巻くところが気に入ったのだ。鎖も二重の方が頑丈な気がして、こんな風に僕をしっかり繋いでいて欲しい、ずっと。
「どうした? 顔、赤くなってるけど」
「嘘っ!?」
「うそ、でも、そういう顔してた」
泉が僕の耳元に口を寄せて呟いた。
「これからセックスするって時と同じ顔」
この後、僕の顔が本当に真っ赤になったのは言うまでもない。
「すみません、このアンクレットに小さなプレートかなんか付けて文字を入れたいんですけど」
「かしこまりました。文字は何に致しますか?」
泉は僕に微笑むと、紙に文字を書いて店員さんに渡した。
「なんて文字?」
「今は内緒」
「えーっ」
「後で見ればいいじゃん」
店を出ると冷たい風が吹いて、僕は体を縮めてぶるっと震えた。時計を見ればもうすでに16時半。ここからバイト先までは20分かかるので、急がなくてはならない。
「僕そろそろ行かないと」
「あ、楓、ちょっとだけ待って。すぐに済むからベンチに座って」
はやる気持ちをおさえながらベンチに座ると、泉は買ったばかりのアンクレットを袋から出した。
「一刻も早くつけたいからさ」
その言葉が嬉しくて、ちょっと照れくさい。
「もー、仕方ないなー。こんなところで素足にならせて風邪引いたらどうすんだよ」
「そりゃ、頭のてっぺんからつま先まで全部お世話させて頂きますよ」
「泉が言うとエロくしか聞こえんわ」
「そう願っているからだろ」
軽口を叩いているうちにアンクレットは僕の足に収まり、さらっと揺れた。今までにない軽やかな重さが泉に繋がれた証のようで、思わず顔が緩む。僕の前に可愛らしい人が立ったのはそんな時だった。
「泉さん?」
「はい?」
泉は振り返ってその人を見ると、驚きを隠さず目を大きくした。
「佐久田……」
「お久しぶりです。お元気でしたか?」
「あぁ、うん。そっちは?」
「ぼちぼち、ですかね」
佐久田という同じ年くらいの青年は僕を上から下までしげしげと見つめた。その視線を受けて何と
なく頭を下げる。
「お友達さんですか?」
「あ……はい」
「佐久田、俺たちもう時間ないから。ごめんな」
「わかりました」
泉に腕を引かれてベンチを後にしたけれど、佐久田さんの視線がずっと泉とその隣にいる僕を捉えているような気がして、僕は落ち着かなかった。
突然鳴り出した携帯に出るなり泉は「あぁ、うん。えぇ~」とそっけない声を出した。
「ああ、わかった。わかった。明日そっち行くよ。でも一泊したら帰るからな!」
電話を切って大きなため息を吐いた泉に皐月さんが声をかける。
「その感じは、家の人?」
「そうです。お正月も帰って来なかったから顔を見せに来いって。泊りで……」
「なるほど、それでそのテンションか」
「いいじゃん、帰れば。きっとすごく歓迎してくれるよ」
「ちぇー、楓のそういう所、ほんとにつれないよなー」
「でもほら、またすぐ会えるし」
僕が微笑むと「あぁ、昨日の寂しがりやな楓はどこへ?」と泉が嘆く。
「写真でも撮っておけば良かったよ」
「それはプライバシーの侵害です!」
「侵害って……。楓ぇ、俺がいないからってあんまり皐月さんとヤリまくんなよ」
「ヤリまくっ、泉っ!!」
泉が背後から僕にくっついてきた。くっつくというよりも、絡みつくの方が正しい。そんな泉の腕になんとなく手を添える。
そうか、泉がいないってことは皐月さんと二人きりなんだ……。家で二人きり……。
「でも、アキはこの間、楓君と二人の時間を過ごしたんでしょ。その時に俺との時間も作っていいって楓君と約束したって聞いたけど」
「うっ……そうですけど。あぁ、もう、日付変わったらすぐ帰ってきますからね」
「それじゃあ泊ったことにはならないでしょ。しかも、俺、その時間はまだ仕事だし。ちゃんとお昼ご飯までご馳走になってから帰っておいで」
なんかこの流れって、つまり、その……泉がいない日、僕が皐月さんと二人でするってことになってない……か?
「あーぁ、もう、楓ったらすっかりその気になってるし……楓、今日時間ある?」
僕は熱を孕みそうな心を逃がすように一生懸命に今日の予定を考えた。
「ん~バイトが17時からだからそれまでならいいけど」
「あと3時間か。じゃ、買い物に行こう」
「買い物?」
ソファに座っている僕の足を泉が持って足首を舐めた。
「ひっ」
「ここに俺のもはめたい」
「いっ、いずみっ!!」
顔が赤くならない様にと僕がしていた努力をあっさりと無にした泉は「早く準備しないと襲うぞ」なんて色っぽい顔で言う。
「す、直ぐに準備する!」
泉が連れて行ってくれたのは駅前にある路面店のアクセサリー屋さんだ。入り口はフランクな感じになっており、学生やOLもチラホラいて入りやすい雰囲気だ。
「ここ?」
「そ。出入り口に近い方は可愛らしい雑貨やアクセサリーなんだけど、奥に行くとちょっと高級なものも扱っているんだ」
泉はさり気なく僕の腕を掴むと奥へと進んだ。奥はガラスの扉で仕切られており、泉の言う通り高級な雰囲気が漂っている。シックな壁の色、明るめの照明のガラスケースの中には宝石のついた指輪も飾られていて、お店の人は手袋をしていた。
「泉……」
「大丈夫だって。お手頃なやつもあるから。ほらこっち」
確かに数百万するようなものもあるし、数万円で買えるものもある。数万円をお手頃価格というのかは謎だが。
「楓はどれが良い? 好きなもの選んでいいよ」
好きなものを選んでと言われても、やはり値段が気になってしまう。「これなんかどう?」と泉が指さしたものでも最初に目に付くのは値段だ。
36万、とか絶対に無理。身につけられる気がしない……。
「それはちょっと……」
「じゃあ、こっちは?」
次に泉が選んだものは5万円のアンクレットで、月を象った飾りがついていた。
「凄く綺麗だけど、僕、こっちの方が好きだな」
その隣にあるアンクレットには泉に声をかけられる前に気が付いた。ゴールドの長い鎖で二重に巻き付けるものらしい。なんの飾りもないシンプルな鎖なので値段も2万8千円と他のアンクレットに比べれば随分安い。
でも、値段よりも二重に巻くところが気に入ったのだ。鎖も二重の方が頑丈な気がして、こんな風に僕をしっかり繋いでいて欲しい、ずっと。
「どうした? 顔、赤くなってるけど」
「嘘っ!?」
「うそ、でも、そういう顔してた」
泉が僕の耳元に口を寄せて呟いた。
「これからセックスするって時と同じ顔」
この後、僕の顔が本当に真っ赤になったのは言うまでもない。
「すみません、このアンクレットに小さなプレートかなんか付けて文字を入れたいんですけど」
「かしこまりました。文字は何に致しますか?」
泉は僕に微笑むと、紙に文字を書いて店員さんに渡した。
「なんて文字?」
「今は内緒」
「えーっ」
「後で見ればいいじゃん」
店を出ると冷たい風が吹いて、僕は体を縮めてぶるっと震えた。時計を見ればもうすでに16時半。ここからバイト先までは20分かかるので、急がなくてはならない。
「僕そろそろ行かないと」
「あ、楓、ちょっとだけ待って。すぐに済むからベンチに座って」
はやる気持ちをおさえながらベンチに座ると、泉は買ったばかりのアンクレットを袋から出した。
「一刻も早くつけたいからさ」
その言葉が嬉しくて、ちょっと照れくさい。
「もー、仕方ないなー。こんなところで素足にならせて風邪引いたらどうすんだよ」
「そりゃ、頭のてっぺんからつま先まで全部お世話させて頂きますよ」
「泉が言うとエロくしか聞こえんわ」
「そう願っているからだろ」
軽口を叩いているうちにアンクレットは僕の足に収まり、さらっと揺れた。今までにない軽やかな重さが泉に繋がれた証のようで、思わず顔が緩む。僕の前に可愛らしい人が立ったのはそんな時だった。
「泉さん?」
「はい?」
泉は振り返ってその人を見ると、驚きを隠さず目を大きくした。
「佐久田……」
「お久しぶりです。お元気でしたか?」
「あぁ、うん。そっちは?」
「ぼちぼち、ですかね」
佐久田という同じ年くらいの青年は僕を上から下までしげしげと見つめた。その視線を受けて何と
なく頭を下げる。
「お友達さんですか?」
「あ……はい」
「佐久田、俺たちもう時間ないから。ごめんな」
「わかりました」
泉に腕を引かれてベンチを後にしたけれど、佐久田さんの視線がずっと泉とその隣にいる僕を捉えているような気がして、僕は落ち着かなかった。
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