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「苺佳、聞いて。前に一度苺佳に酷い意地悪をして傷付けた。
ほんとに私は自分で自分のことをあんなに嫌いになったことはなかった。
すごく反省してる。謝罪もした。
後はどうすれば苺佳の気が済むのか分からない。
言って、どうすればいいのか」
「そんな済んだことはどうでもいいよ。話をすり替えないで」
「だけど、嘘つきとかドロボー猫とか、さっぱり分からない」
「私から英介さんを奪えてうれしい?」
「はぁ~、何だよそれっ。何のことだかさっぱり分からないよ。
英介さんは素敵な男性《ひと》だとは思うけどさ、別に欲しくはないよ。
いらんっ。よく聞け、欲しくもないし、奪いたくもない」
「嘘つきっ」
「苺佳、ちゃんとわかるように説明して」
「イリスの串カツ屋で英介さんと一緒に食事していたの知ってるのよ」
「えーっ、なんで? もしかして旦那から聞いたのか?
いや、けど旦那は私のことなんて知らないよなー。
いやいや、黙ってて悪かったけど最近苺佳と会ってなかったし、わざわざ
あの店で鉢合わせしたことなんて、何かの話のついでにでも話せればいっか、
くらいの気持ちでいたからさぁ~」
やっぱり瑤ちゃんはあの日英介さんと同じ場所にいたのだ。
続けて瑤ちゃんがやたらといろいろ話し掛けてきたけれど、
もう私の耳には届かなかった。
「欲しくないって言ったよね。
私も英介さんなんていらない、もういらないよ」
「何言ってんの? 喧嘩でもした?」
「苺佳、聞いて。前に一度苺佳に酷い意地悪をして傷付けた。
ほんとに私は自分で自分のことをあんなに嫌いになったことはなかった。
すごく反省してる。謝罪もした。
後はどうすれば苺佳の気が済むのか分からない。
言って、どうすればいいのか」
「そんな済んだことはどうでもいいよ。話をすり替えないで」
「だけど、嘘つきとかドロボー猫とか、さっぱり分からない」
「私から英介さんを奪えてうれしい?」
「はぁ~、何だよそれっ。何のことだかさっぱり分からないよ。
英介さんは素敵な男性《ひと》だとは思うけどさ、別に欲しくはないよ。
いらんっ。よく聞け、欲しくもないし、奪いたくもない」
「嘘つきっ」
「苺佳、ちゃんとわかるように説明して」
「イリスの串カツ屋で英介さんと一緒に食事していたの知ってるのよ」
「えーっ、なんで? もしかして旦那から聞いたのか?
いや、けど旦那は私のことなんて知らないよなー。
いやいや、黙ってて悪かったけど最近苺佳と会ってなかったし、わざわざ
あの店で鉢合わせしたことなんて、何かの話のついでにでも話せればいっか、
くらいの気持ちでいたからさぁ~」
やっぱり瑤ちゃんはあの日英介さんと同じ場所にいたのだ。
続けて瑤ちゃんがやたらといろいろ話し掛けてきたけれど、
もう私の耳には届かなかった。
「欲しくないって言ったよね。
私も英介さんなんていらない、もういらないよ」
「何言ってんの? 喧嘩でもした?」
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