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「うん、そだな。結婚できるのは有難い。
 もうひとつ言っておかなきゃならないことがあるんだ。



 戸籍は男だけど、身体のほうはどちらにでも今ならなれるんだ。




 私のDNAは特殊でな、大抵の場合小さな頃に手術を勧められて

性を決めてしまうっていうのが圧倒的に多いらしいがうちは両親の考えが

柔軟だったため、私が自分で選べるようになるまではっていうことで

身体は生まれた時のままだから手術で性別を選べるんだ。



 男性として結婚するけど苺佳が私の肉体のこと女性でいてほしいなら
女性に、男性でいてほしいなら男性になれるっていうこと。




 ただしどちらになっても肉体的ハンディキャップはつきものだけどな、
たぶん」



 戸籍上男として届けられたのには、瑤の両親の想いが込められていた。




 上流社会の子弟が通う学校に幼稚園の時から入れ、男として生きたほうが
危険な目にあうことも少ないだろうとのことで苦渋の選択だった。



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