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おらおらおらぁ
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振り返ると、あの子がじっと僕の顔を見ていた。
背中に流された白い髪、蒼く輝く大きな瞳、そして――その横、髪から僅かに出た尖った耳。あぁ、絶対に人間じゃない!
背は僕より少し低いけど、年齢的な見た目は同じくらいかも。
と、見つめ合うこと数秒――。
「おわっ!?」
突然、彼女が抱き付いてきた。
細い腕を僕の背中に巻き付け、全力で僕を拘束する。
でも、悪意はない様子だ。
制服越しに感じる体温、繰り返し漏れる嗚咽。過呼吸になりながらも、力強く結んだ両腕は僕を逃がさない。
そうか――怖かったよね、襲われそうになったんだもんね。あんな恐怖から解放されたんだ。まぁ、こんな状態になるよな。
こういう場合、恋愛経験のない平凡な中学生に何ができようか。
優しく頭を撫でる?
いやいや、こんな綺麗な髪を触れるわけないじゃん!
肩を、背中を擦ってあげる?
って、もっとハードル高いわっ!
案の定、僕は行き場の分からない両手を空中でわなわなさせ、心臓をバクバク鳴らしたまま、ただひたすら立ち尽くすしかできなかった。
この体勢を維持すること20分以上。彼女の腕から次第に力が抜けてきた。やっと少し落ち着いたようだ。激しかった嗚咽も徐々に収まりかけている。
過度の緊張で強張った首をギギギと下に曲げると、彼女の白く綺麗な髪の毛が揺れているのが見える。
そして――その隙間から覗く押し潰された2つの肉まんに、僕の視線が固定されてしまう。
そのいかがわしい視線に気づいたのか、いきなり彼女は僕を精一杯突き飛ばした。
温もりを急に失った胸元を見る。
あぁ、制服が涙と鼻水でぐっちょぐちょだ――。
視線を上げると、顔と同じく真っ赤に腫らした目と出会う。その白魚のような細い両手で胸元を必死に隠そうとしている。
慌てて視線を外す。
生理的理由から前屈みになったまま、僕は咄嗟に制服の上着を脱いだ。その瞬間、彼女の口元が引き攣るのが視界の隅に映った。
いや、まじで勘違いだってば!
「これ着て下さい!」
彼女に向かって上着を投げる。
「****!? ******?」
全く何を言ってるのか分からないけど、取り敢えず頷いておく。
常識的に考えれば「着て良いの? あなたは寒くないの?」的なことだろう。
マニアック過ぎなければどこの国の言語かくらいは大体分かるんだけど、鈴虫のように鳴かれても分からんわ――。
「******?」
「いや、全く分からないってば。そうだ――」
鞄からノートとシャーペンを取り出す。
そして、隅っこに自分の似顔絵と名前を書く。
“信長”
“のぶなが”
“ノブナガ”
“Nobunaga”
何が楽しいのか、4種類の文字で書かれた名前と僕自身を順に指差し連呼する。
奇跡的に通じる文字があればと込めた淡い期待は、彼女の表情を見て無残に砕け散った。
でも、さすがにそれが僕の名前だと気付いた様子で、彼女は何度か口ずさんでいる。
「どうぞ」
彼シャツ的な着こなしの彼女は、首をきょとんと傾げながらもノートを受け取り、何やら描き始めた。
横から覗きこむと、僕のシャーペンの先が光に包まれている。それ以上に、その隣にひっそり隠れている肉まんさんが気になる。うん、制服のボタンは掛けた方がいい。
「******?」
「はいっ!」
いきなり話し掛けられて焦った。
「お?」
ノートに描かれていたのは○が2つ。
僕の心が読まれたのかと思ったけど、違うみたい。
その1つがくねくね動き出して兎の形になる。ぴょんぴょん跳ねて可愛いぞ。
もう1つは、フラフープのままだ。兎がその輪を潜り抜ける。右から、左から――何度も飛び跳ねて輪を潜る。
彼女が僕の顔を間近に見つめてくる。うっ、なにこれ可愛い。やばい、目を合わせられない。
羞恥心を誤魔化すため、咄嗟に道化を演じてしまう。
「分かった! 君はサーカス団の人か!」
ノートの隅っこにピエロやライオンの絵を付け加えて、バトン代わりにシャーペンをペン回しする。
「****! ******」
うん。違うって言ってるんだよね、知ってる。
はぁ。幽霊みたいな非科学は全否定していたのに、目の前でこんな魔法を使われたら、受け入れるしかないよ。アニメや小説の中だけの設定だと思っていたけど、本当に魔法ってのは実在するんだね。
その後も下手なイラストを通して異文化コミュニケーションを図った結果、彼女についていくつかの推論が得られた。
A.異世界と日本を行き来している。
B.こっちの言語は全く分からない。
C.動物に変身することができる。
D.悪い奴らに追われている。
E.誰も頼れる味方がいない。
僕を無害だと分かってくれたみたいで、彼女は次第に心を開いてくれた。
さっきの三猿の似顔絵を見せた途端、眉を歪めて嫌悪感丸出しの表情になったかと思いきや、猿を裸にして吊るす絵を付け加えたら、くすくすと笑い始める。彼女の裸の絵に対しては、顔を赤くしながら小さな拳でポコポコ殴ってくる。喜怒哀楽の反応は人間と全く同じ。そして、それが極端で激しいところがまた、凄く可愛く感じられた。
「よし、そろそろ脱出しようか」
時計が無いからはっきり分からないけど、かくれんぼが始まってから2時間以上は経っているはず。さすがにもう逃げないとまずい。
僕は彼女の白くて小さな手を掴み、部屋を出た。
道は単純。走れば1分で外に出られるけど、用心して慎重に進む。
来たときよりも闇が深い。前後左右上下の感覚がなくなるほどに。でも、彼女の手の温もりが僕を励ましてくれる。勇気を奮い立たせてくれる。
1階の玄関前まで5分と掛からずに到着した。県道沿いに立つ看板の灯が僅かに射し込んできているようで、玄関に向かうほど明るさが増していく。
建物を出れば何とかなる。
玄関ドアの右下、入ってきた穴から彼女を先に出す。当然、紳士な僕の両目は閉ざされている。
あれ?
彼女に続こうと身を屈めて穴へ潜り込んだけど、何かが引っ掛かって前に進めない。
あ、腰に差した棒が引っ掛かっているのか――そう思って立ち上がった瞬間、思いっきり後ろに引っ張られた。
「俺たちはそっちに居ねーよ!」
「坊主、よくも騙したな!」
「僕ちゃん、たっぷり可愛がってあげないとジャン!」
腕を組んで仁王立ちのロン毛、僕の棒を奪って振り回す細目、仰向けでがら空きの僕の股間を踏むマスク女――三猿に捕まってしまった。
「いいから逃げろ!」
外で心配そうに立ち尽くす彼女に向かって大声で叫ぶ。
「雌を追いかけろ! 絶対逃がすなよ!」
棒を持った男が窓を叩き割って外へと走っていく。目が糸のように細い男だ。こいつの目なら大丈夫。この暗闇ならきっと逃げ切れるはず。何とか無事で――。
「さてと、俺を騙した罪は重いぞ」
ロン毛が僕の左脚を掴み、引っ張ってきた。
「離せ、猿野郎!」
フリーの右脚でマスク女を蹴り飛ばし、左膝を曲げた勢いでロン毛の顔を蹴り上げる。よし、手応えはあった!
「ちっ、ぶっ殺してやる!」
「兄ちゃん、やっちまえ!」
僕の左脚は膝からがっちりと掴まれている。
数度目かの右脚の蹴りが決まった瞬間、そっちの脚も捕まってしまった。
「おらおらおらぁ!」
ジャイアントスイング――僕の身体は勢いよく宙を回される。
「やめて! 離してください!」
僕の願いは全く届かない。
頭から壁に叩きつけられる恐怖心。
腹筋で上体を起こそうとしても、強烈な遠心力に打ち勝てない。
目が回り、頭に血が上り、猛烈な吐き気に襲われた時、僕の身体は解放された。
ガシャーン!
「お望み通り、離してやったぞ」
痛い、骨が折れた!
頭を庇って曲げたはずの腕の感覚がない。柱のような物にぶつかって激痛が走った後、肘から下が曲げられないんだ。
「痛ってぇ!」
「きゃは! どこが痛いのぉ? ここかな?」
「うがっ! やめろ!」
床に転がる僕に、容赦なくマスク女の蹴りが飛んでくる。
「お姉さんが手術してあげるし!」
制服が引き千切られていく音が響き渡る。
終わった。
切り札スキル“快速:50m走6.2秒”を使う前に終わった。
何が花金だよ、家に帰って大人しく寝てれば良かったじゃん。
あ、でも……あの子、可愛かったな。ちょっと小さいけど、綺麗なπも見れたし。うん。我が人生に、悔いなし!
背中に流された白い髪、蒼く輝く大きな瞳、そして――その横、髪から僅かに出た尖った耳。あぁ、絶対に人間じゃない!
背は僕より少し低いけど、年齢的な見た目は同じくらいかも。
と、見つめ合うこと数秒――。
「おわっ!?」
突然、彼女が抱き付いてきた。
細い腕を僕の背中に巻き付け、全力で僕を拘束する。
でも、悪意はない様子だ。
制服越しに感じる体温、繰り返し漏れる嗚咽。過呼吸になりながらも、力強く結んだ両腕は僕を逃がさない。
そうか――怖かったよね、襲われそうになったんだもんね。あんな恐怖から解放されたんだ。まぁ、こんな状態になるよな。
こういう場合、恋愛経験のない平凡な中学生に何ができようか。
優しく頭を撫でる?
いやいや、こんな綺麗な髪を触れるわけないじゃん!
肩を、背中を擦ってあげる?
って、もっとハードル高いわっ!
案の定、僕は行き場の分からない両手を空中でわなわなさせ、心臓をバクバク鳴らしたまま、ただひたすら立ち尽くすしかできなかった。
この体勢を維持すること20分以上。彼女の腕から次第に力が抜けてきた。やっと少し落ち着いたようだ。激しかった嗚咽も徐々に収まりかけている。
過度の緊張で強張った首をギギギと下に曲げると、彼女の白く綺麗な髪の毛が揺れているのが見える。
そして――その隙間から覗く押し潰された2つの肉まんに、僕の視線が固定されてしまう。
そのいかがわしい視線に気づいたのか、いきなり彼女は僕を精一杯突き飛ばした。
温もりを急に失った胸元を見る。
あぁ、制服が涙と鼻水でぐっちょぐちょだ――。
視線を上げると、顔と同じく真っ赤に腫らした目と出会う。その白魚のような細い両手で胸元を必死に隠そうとしている。
慌てて視線を外す。
生理的理由から前屈みになったまま、僕は咄嗟に制服の上着を脱いだ。その瞬間、彼女の口元が引き攣るのが視界の隅に映った。
いや、まじで勘違いだってば!
「これ着て下さい!」
彼女に向かって上着を投げる。
「****!? ******?」
全く何を言ってるのか分からないけど、取り敢えず頷いておく。
常識的に考えれば「着て良いの? あなたは寒くないの?」的なことだろう。
マニアック過ぎなければどこの国の言語かくらいは大体分かるんだけど、鈴虫のように鳴かれても分からんわ――。
「******?」
「いや、全く分からないってば。そうだ――」
鞄からノートとシャーペンを取り出す。
そして、隅っこに自分の似顔絵と名前を書く。
“信長”
“のぶなが”
“ノブナガ”
“Nobunaga”
何が楽しいのか、4種類の文字で書かれた名前と僕自身を順に指差し連呼する。
奇跡的に通じる文字があればと込めた淡い期待は、彼女の表情を見て無残に砕け散った。
でも、さすがにそれが僕の名前だと気付いた様子で、彼女は何度か口ずさんでいる。
「どうぞ」
彼シャツ的な着こなしの彼女は、首をきょとんと傾げながらもノートを受け取り、何やら描き始めた。
横から覗きこむと、僕のシャーペンの先が光に包まれている。それ以上に、その隣にひっそり隠れている肉まんさんが気になる。うん、制服のボタンは掛けた方がいい。
「******?」
「はいっ!」
いきなり話し掛けられて焦った。
「お?」
ノートに描かれていたのは○が2つ。
僕の心が読まれたのかと思ったけど、違うみたい。
その1つがくねくね動き出して兎の形になる。ぴょんぴょん跳ねて可愛いぞ。
もう1つは、フラフープのままだ。兎がその輪を潜り抜ける。右から、左から――何度も飛び跳ねて輪を潜る。
彼女が僕の顔を間近に見つめてくる。うっ、なにこれ可愛い。やばい、目を合わせられない。
羞恥心を誤魔化すため、咄嗟に道化を演じてしまう。
「分かった! 君はサーカス団の人か!」
ノートの隅っこにピエロやライオンの絵を付け加えて、バトン代わりにシャーペンをペン回しする。
「****! ******」
うん。違うって言ってるんだよね、知ってる。
はぁ。幽霊みたいな非科学は全否定していたのに、目の前でこんな魔法を使われたら、受け入れるしかないよ。アニメや小説の中だけの設定だと思っていたけど、本当に魔法ってのは実在するんだね。
その後も下手なイラストを通して異文化コミュニケーションを図った結果、彼女についていくつかの推論が得られた。
A.異世界と日本を行き来している。
B.こっちの言語は全く分からない。
C.動物に変身することができる。
D.悪い奴らに追われている。
E.誰も頼れる味方がいない。
僕を無害だと分かってくれたみたいで、彼女は次第に心を開いてくれた。
さっきの三猿の似顔絵を見せた途端、眉を歪めて嫌悪感丸出しの表情になったかと思いきや、猿を裸にして吊るす絵を付け加えたら、くすくすと笑い始める。彼女の裸の絵に対しては、顔を赤くしながら小さな拳でポコポコ殴ってくる。喜怒哀楽の反応は人間と全く同じ。そして、それが極端で激しいところがまた、凄く可愛く感じられた。
「よし、そろそろ脱出しようか」
時計が無いからはっきり分からないけど、かくれんぼが始まってから2時間以上は経っているはず。さすがにもう逃げないとまずい。
僕は彼女の白くて小さな手を掴み、部屋を出た。
道は単純。走れば1分で外に出られるけど、用心して慎重に進む。
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1階の玄関前まで5分と掛からずに到着した。県道沿いに立つ看板の灯が僅かに射し込んできているようで、玄関に向かうほど明るさが増していく。
建物を出れば何とかなる。
玄関ドアの右下、入ってきた穴から彼女を先に出す。当然、紳士な僕の両目は閉ざされている。
あれ?
彼女に続こうと身を屈めて穴へ潜り込んだけど、何かが引っ掛かって前に進めない。
あ、腰に差した棒が引っ掛かっているのか――そう思って立ち上がった瞬間、思いっきり後ろに引っ張られた。
「俺たちはそっちに居ねーよ!」
「坊主、よくも騙したな!」
「僕ちゃん、たっぷり可愛がってあげないとジャン!」
腕を組んで仁王立ちのロン毛、僕の棒を奪って振り回す細目、仰向けでがら空きの僕の股間を踏むマスク女――三猿に捕まってしまった。
「いいから逃げろ!」
外で心配そうに立ち尽くす彼女に向かって大声で叫ぶ。
「雌を追いかけろ! 絶対逃がすなよ!」
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「さてと、俺を騙した罪は重いぞ」
ロン毛が僕の左脚を掴み、引っ張ってきた。
「離せ、猿野郎!」
フリーの右脚でマスク女を蹴り飛ばし、左膝を曲げた勢いでロン毛の顔を蹴り上げる。よし、手応えはあった!
「ちっ、ぶっ殺してやる!」
「兄ちゃん、やっちまえ!」
僕の左脚は膝からがっちりと掴まれている。
数度目かの右脚の蹴りが決まった瞬間、そっちの脚も捕まってしまった。
「おらおらおらぁ!」
ジャイアントスイング――僕の身体は勢いよく宙を回される。
「やめて! 離してください!」
僕の願いは全く届かない。
頭から壁に叩きつけられる恐怖心。
腹筋で上体を起こそうとしても、強烈な遠心力に打ち勝てない。
目が回り、頭に血が上り、猛烈な吐き気に襲われた時、僕の身体は解放された。
ガシャーン!
「お望み通り、離してやったぞ」
痛い、骨が折れた!
頭を庇って曲げたはずの腕の感覚がない。柱のような物にぶつかって激痛が走った後、肘から下が曲げられないんだ。
「痛ってぇ!」
「きゃは! どこが痛いのぉ? ここかな?」
「うがっ! やめろ!」
床に転がる僕に、容赦なくマスク女の蹴りが飛んでくる。
「お姉さんが手術してあげるし!」
制服が引き千切られていく音が響き渡る。
終わった。
切り札スキル“快速:50m走6.2秒”を使う前に終わった。
何が花金だよ、家に帰って大人しく寝てれば良かったじゃん。
あ、でも……あの子、可愛かったな。ちょっと小さいけど、綺麗なπも見れたし。うん。我が人生に、悔いなし!
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