152 / 194
152 流行に関して
しおりを挟む
貴族って流行とかうるさい…それでお金を回していると言われたら職人としては新規注文がドバドバと入るから悪いことではないが、全員が同じようなものをつけるのが素晴らしい。みたいなのは好きではない。宝石の納品も多少色が違ってもデザインが似たり寄ったりで作っていて楽しくもない。上位の貴族は聞いたところ標準の身長だからヒールで身長を足首のラインを見せるのが流行りだとか。
ローズ嬢がハイヒールなんて履いたら男性並の身長になるし、ドレスは腰を縛り上げてデコルテを見せるのが一般的だ。つまり彼女単体と貴族の令嬢に流行っているドレス等は全く似合わない組み合わせだ。騎士として剣を奮っている人間だから肩幅はあるし筋肉もついている。それをパフスリーブとかにしたら更に太く見える。私の場合平均身長よりも低いし、胸はストンとまな板である。布でボリュームだしても見苦しい、流行に興味もない。自分の事は興味無いだけでドレス等は必要だからとヘラルド様他からプレゼントされたものに袖を通している。その辺はデザイナーが仕上げてくれている。
私自身は作る側として流行を気にしている。たわが、自分の分は気にしていない。そしてラエティ子爵令嬢は個人的にむかつくので報復措置をした方がいい気がする。個人的に。
「私にできると仰っているのですか?」
「知りません。私は私に出来ることをしただけ。責任取れないことを断言しません。お貴族様と平民では価値観も大きく違いますから。」
「…」
「それに気になったのは何故格下の彼女を気にするのですか?」
「スカルラッティ伯爵家とは隣同士で国境を守ってきた間柄でして、同じ地位でもスカルラッティ伯爵家の方が格上何です。それの分家筋で本家の方と婚約予定と言われてしまえばこちらも気にしない訳には行かなくて…領地の線引きで昔から揉めてて…」
親に迷惑掛けたくないから正面衝突は避けたい感じ???詳しいことは知らないがそんな感じがする。向こうは迷惑かけても強気で行く感じがあるけれど…あぁいうお貴族様思考本当に気持ち悪い。
愚痴をある程度聞いてからお帰り頂いたが…あのわがまま娘の性根が気に食わない。個人的な報復をするべきなのか彼女を巻き込むべきなのかだと前者に近い。それで勝手に恩を売るのも違う気がするし、貴族という属性は勝手に恩と感じたら気が済むまで恩返しをする生き物らしい。そういうものだと頭では理解しているけれど…共感は全くできない。部屋で何をすべきかな。と考えているとお茶を給仕された。見上げるとイザーク様が当然の顔をしていた。
「何を考えているのですか。珍しくドレスのデザインまで…そのデザインは低身長の貴方には似合いませんよ。」
「私のではないです。イザーク様、私の自己満足と創作意欲を満たすためにローズ様にドレスと宝石をプレゼントしたらどう見えますか?」
「…主従関係ないしそういう関係には見えるでしょうね。」
「自己満足の比重が高くても??」
「送った事実があります。アルフィアス令嬢に送るのですか?」
「…考え中です。それに送る理由がない。」
身長が高い彼女にドレスを着せるとしたら布のボリュームよりも体のラインや筋肉美を生かすべきだ。それに合わせるドレスと宝飾品を考えるのは楽しい…が裁縫の技量はそんなにない。
「では、エリザベス様に相談してみては如何でしょう。顛末も添えて。それであればデザイナーを紹介していただけるかと思いますよ?」
「…連絡をとっていただいても良いですか?アリアでも良いですけれど。」
相談してみる。黒髪に赤い瞳に長身、鍛えた筋肉美を見せるなら色々と考えるのが楽しい。細身平均身長貴族女性の綺麗、可愛いデザインではなく、ローズ嬢には綺麗、かっこいい系を勧めたい。
エリザベス様と私的なお茶会を休日に設定してもらい、お菓子を食べる。美味しい。エリザベスはニコニコとしている。
「ミカエラからなんて珍しいわね。どうしたのかしら???アンバース子爵令嬢絡み???」
「う…絡みは絡みですけれど、最近勉強していて…自己満足と発散がしたくて…その、かっこいい系の御令嬢とかどうかな???と、思ったんです。高身長でキリっとした感じとか。」
「ミカエラ、詳しく。」
食いついた。ローズ嬢のことの話してみた性格や身長、体格、こういう服やドレスが似合いそうで衣装に合わせた宝飾品を合わせてみたい。髪飾りはこういうのがいいという複数のデザイン案を見せる。
「アルフィアス辺境伯の御令嬢はしっかりもので騎士姫とか呼ばれているみたいだけれど、本当みたいね。王妃様が最近ロマンス小説にハマっているらしいの。」
「…?????ちなみにどんなロマンス小説ですか???」
アリア経由でロマンス小説をエリザベス様におすすめはした。だいぶ前に。デザインとか色々考えるために読んでいた。それで面白かったものを渡した。それが王妃様に渡ったと…?????
「男装の令嬢と王女様の悲恋よ。」
「わぁ…」
「じゃあ、今度本人も呼んでお話ししてみましょうか。王妃様主催の夜会に間に合えばお喜びになるわ。きっと。」
おっと…それはそれは…アルフィアス令嬢勝手に進めてごめんなさい。
ローズ嬢がハイヒールなんて履いたら男性並の身長になるし、ドレスは腰を縛り上げてデコルテを見せるのが一般的だ。つまり彼女単体と貴族の令嬢に流行っているドレス等は全く似合わない組み合わせだ。騎士として剣を奮っている人間だから肩幅はあるし筋肉もついている。それをパフスリーブとかにしたら更に太く見える。私の場合平均身長よりも低いし、胸はストンとまな板である。布でボリュームだしても見苦しい、流行に興味もない。自分の事は興味無いだけでドレス等は必要だからとヘラルド様他からプレゼントされたものに袖を通している。その辺はデザイナーが仕上げてくれている。
私自身は作る側として流行を気にしている。たわが、自分の分は気にしていない。そしてラエティ子爵令嬢は個人的にむかつくので報復措置をした方がいい気がする。個人的に。
「私にできると仰っているのですか?」
「知りません。私は私に出来ることをしただけ。責任取れないことを断言しません。お貴族様と平民では価値観も大きく違いますから。」
「…」
「それに気になったのは何故格下の彼女を気にするのですか?」
「スカルラッティ伯爵家とは隣同士で国境を守ってきた間柄でして、同じ地位でもスカルラッティ伯爵家の方が格上何です。それの分家筋で本家の方と婚約予定と言われてしまえばこちらも気にしない訳には行かなくて…領地の線引きで昔から揉めてて…」
親に迷惑掛けたくないから正面衝突は避けたい感じ???詳しいことは知らないがそんな感じがする。向こうは迷惑かけても強気で行く感じがあるけれど…あぁいうお貴族様思考本当に気持ち悪い。
愚痴をある程度聞いてからお帰り頂いたが…あのわがまま娘の性根が気に食わない。個人的な報復をするべきなのか彼女を巻き込むべきなのかだと前者に近い。それで勝手に恩を売るのも違う気がするし、貴族という属性は勝手に恩と感じたら気が済むまで恩返しをする生き物らしい。そういうものだと頭では理解しているけれど…共感は全くできない。部屋で何をすべきかな。と考えているとお茶を給仕された。見上げるとイザーク様が当然の顔をしていた。
「何を考えているのですか。珍しくドレスのデザインまで…そのデザインは低身長の貴方には似合いませんよ。」
「私のではないです。イザーク様、私の自己満足と創作意欲を満たすためにローズ様にドレスと宝石をプレゼントしたらどう見えますか?」
「…主従関係ないしそういう関係には見えるでしょうね。」
「自己満足の比重が高くても??」
「送った事実があります。アルフィアス令嬢に送るのですか?」
「…考え中です。それに送る理由がない。」
身長が高い彼女にドレスを着せるとしたら布のボリュームよりも体のラインや筋肉美を生かすべきだ。それに合わせるドレスと宝飾品を考えるのは楽しい…が裁縫の技量はそんなにない。
「では、エリザベス様に相談してみては如何でしょう。顛末も添えて。それであればデザイナーを紹介していただけるかと思いますよ?」
「…連絡をとっていただいても良いですか?アリアでも良いですけれど。」
相談してみる。黒髪に赤い瞳に長身、鍛えた筋肉美を見せるなら色々と考えるのが楽しい。細身平均身長貴族女性の綺麗、可愛いデザインではなく、ローズ嬢には綺麗、かっこいい系を勧めたい。
エリザベス様と私的なお茶会を休日に設定してもらい、お菓子を食べる。美味しい。エリザベスはニコニコとしている。
「ミカエラからなんて珍しいわね。どうしたのかしら???アンバース子爵令嬢絡み???」
「う…絡みは絡みですけれど、最近勉強していて…自己満足と発散がしたくて…その、かっこいい系の御令嬢とかどうかな???と、思ったんです。高身長でキリっとした感じとか。」
「ミカエラ、詳しく。」
食いついた。ローズ嬢のことの話してみた性格や身長、体格、こういう服やドレスが似合いそうで衣装に合わせた宝飾品を合わせてみたい。髪飾りはこういうのがいいという複数のデザイン案を見せる。
「アルフィアス辺境伯の御令嬢はしっかりもので騎士姫とか呼ばれているみたいだけれど、本当みたいね。王妃様が最近ロマンス小説にハマっているらしいの。」
「…?????ちなみにどんなロマンス小説ですか???」
アリア経由でロマンス小説をエリザベス様におすすめはした。だいぶ前に。デザインとか色々考えるために読んでいた。それで面白かったものを渡した。それが王妃様に渡ったと…?????
「男装の令嬢と王女様の悲恋よ。」
「わぁ…」
「じゃあ、今度本人も呼んでお話ししてみましょうか。王妃様主催の夜会に間に合えばお喜びになるわ。きっと。」
おっと…それはそれは…アルフィアス令嬢勝手に進めてごめんなさい。
0
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる