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180 情報収集
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カリアス男爵の情報を聞いていただけなのに徐々にムッとしてくる膝を枕にする護衛。何故そこまでむすっとしているのか。必要な情報を聞いているんだけれども。眼帯がズレてるので外そうと顔に触れようとしたら指を手に取り噛み付いてきた。
「何故噛むのです。」
「よその男の話はいつ終わるのですか?」
「え?めんどくさいですね。必要な情報を聞いているだけなのに。だめなのですか?」
「そんなに熱心に聞かれると嫉妬いたします。」
そんなことで嫉妬しないでほしい。必要な情報を集めて勉強しているのだけれども。寝よう。ミカエラは資料を1箇所にまとめて寝る準備をする。お風呂は明日起きてからでいいや。
「ミカエラ、片付けておくので入浴に向かわないなら私が洗いますよ。」
「……お風呂行きます。」
「整えておきます。」
お風呂に入り全身磨かれる。髪だけタオルで乾かしただけで終わった。
「アリア???」
「髪はイザーク様がしたいそうなので、最低限だけです。」
「アリア、買収されてない?」
「はい。私の雇用主は侯爵家なので。イザーク様から別途お小遣いを頂いております。ミカエラ様が嫌だと拒絶されるのであれば勿論味方致します。」
欠伸をして濡れたままで部屋に戻ると資料は片付けられてタオル等も用意されていた。既に全身磨かれてお眠である。そう思いながらされるがまま腕の中に入り、半分頭をぽやぽやさせていた。アリアに全身磨かれるともう眠気が勝ってしまう。彼の腕の中で睡魔に負けて爆睡しようが綺麗に整えられて翌朝目を覚ますのだから問題ない。それが抱き枕にされるとしても。
目を覚ますと腕の中だった。起きよう。すり抜けると彼が目を覚ました。ぐいっと引き寄せられた。
「イザーク様……」
「おいで。」
「寝惚けてます?」
抱き寄せられた。ちぅと額に唇を寄せる。起きてくれないと私が動けない。腕でガッツリ拘束されている。抜け出せない。
「起きてますが、足りないんです。」
「……休みですし、やることもないから構いませんけど。」
ぽすっと横になる。頭を撫でられて見つめると抱きしめられた。楽しいのか。ご機嫌なのか。
「ミカエラ、したいことなどあるのですか?」
「そうですね。今日は散歩したいです。」
富豪の娘のような服装で冒険者ギルドに向かう。聖女の父親であるカリアス男爵の人となりとか情報を得られるならその方がいい。書類で侯爵家やヘラルド様が集めただろうけれど、書類に書けないことは直接聞くに限る。そして冒険者ギルドに向かうが、体格のいい冒険者ばかりなので入り口でひょいと抱き上げられた。
「危ないので我慢してください。」
「平気ですよ。私の首に腕を回してください。誰に用事が?」
「依頼の状況を確認したいので話がわかる人に。」
「わかりました。」
何を言ったか知らないけれど、冒険者ギルド長が不在だからと言われたのは仕方ない。けれど、貴族対応できるという担当者が雁首揃えろとは一言も言っていない。
「フィル子爵、これが今わかる情報と進捗です。」
「ありがとうございます。拝見致します。」
様々な冒険者に依頼をばら撒いていて、それで進行中。集まったものもあるけれど、近場のものが多い。今は勉強を優先しておきたい。だから引き取りは後回しにして保管するまたは商業ギルドに回してもらう。あちらであれば倉庫がある。
「依頼はこのまま継続で回収したものは商業ギルドの私の倉庫に回してください。それであれば置き場所もありますので。」
「かしこまりました。」
「それと、カリアス男爵のことをお伺いできればと思いまして。冒険者として、貴族になったカリアス男爵はギルド職員絡みてどのような方でしたか???侯爵家が集めた情報とは違う職員の皆様の愚痴に近い話を聞きたいなと思いまして。」
それから聞いた話をまとめるとカリアス男爵は味方の報酬をピンハネをして強欲で味方も見捨てるようなクソ野郎なんだけれども実力だけはあり、魔力も多い。隣国での評判が悪すぎてこっちに来たら運よく名声を得て貴族となったとあまり知らない情報であった。そして今は聖女を拾った幸運な強欲男爵であると。
「聖女を養女にしてからさらに強欲になりましたね。」
「貴族になって清正しました。」
「フィル子爵も関わらない方がいいですよ。彼はあなたと違って育ちが悪い。欲に忠実です。」
「……ご忠告痛み入ります。どうしたら良いのでしょうね。」
「多分アレには大公や侯爵の後ろ盾があると言っても通じないかと思うので逃げる方がいいと思います。」
最悪な人間が多いな。親しくしてもらっている人がいい人なのか。それともそんな悪い人たちばかりがこっちにくるのか。
「何故噛むのです。」
「よその男の話はいつ終わるのですか?」
「え?めんどくさいですね。必要な情報を聞いているだけなのに。だめなのですか?」
「そんなに熱心に聞かれると嫉妬いたします。」
そんなことで嫉妬しないでほしい。必要な情報を集めて勉強しているのだけれども。寝よう。ミカエラは資料を1箇所にまとめて寝る準備をする。お風呂は明日起きてからでいいや。
「ミカエラ、片付けておくので入浴に向かわないなら私が洗いますよ。」
「……お風呂行きます。」
「整えておきます。」
お風呂に入り全身磨かれる。髪だけタオルで乾かしただけで終わった。
「アリア???」
「髪はイザーク様がしたいそうなので、最低限だけです。」
「アリア、買収されてない?」
「はい。私の雇用主は侯爵家なので。イザーク様から別途お小遣いを頂いております。ミカエラ様が嫌だと拒絶されるのであれば勿論味方致します。」
欠伸をして濡れたままで部屋に戻ると資料は片付けられてタオル等も用意されていた。既に全身磨かれてお眠である。そう思いながらされるがまま腕の中に入り、半分頭をぽやぽやさせていた。アリアに全身磨かれるともう眠気が勝ってしまう。彼の腕の中で睡魔に負けて爆睡しようが綺麗に整えられて翌朝目を覚ますのだから問題ない。それが抱き枕にされるとしても。
目を覚ますと腕の中だった。起きよう。すり抜けると彼が目を覚ました。ぐいっと引き寄せられた。
「イザーク様……」
「おいで。」
「寝惚けてます?」
抱き寄せられた。ちぅと額に唇を寄せる。起きてくれないと私が動けない。腕でガッツリ拘束されている。抜け出せない。
「起きてますが、足りないんです。」
「……休みですし、やることもないから構いませんけど。」
ぽすっと横になる。頭を撫でられて見つめると抱きしめられた。楽しいのか。ご機嫌なのか。
「ミカエラ、したいことなどあるのですか?」
「そうですね。今日は散歩したいです。」
富豪の娘のような服装で冒険者ギルドに向かう。聖女の父親であるカリアス男爵の人となりとか情報を得られるならその方がいい。書類で侯爵家やヘラルド様が集めただろうけれど、書類に書けないことは直接聞くに限る。そして冒険者ギルドに向かうが、体格のいい冒険者ばかりなので入り口でひょいと抱き上げられた。
「危ないので我慢してください。」
「平気ですよ。私の首に腕を回してください。誰に用事が?」
「依頼の状況を確認したいので話がわかる人に。」
「わかりました。」
何を言ったか知らないけれど、冒険者ギルド長が不在だからと言われたのは仕方ない。けれど、貴族対応できるという担当者が雁首揃えろとは一言も言っていない。
「フィル子爵、これが今わかる情報と進捗です。」
「ありがとうございます。拝見致します。」
様々な冒険者に依頼をばら撒いていて、それで進行中。集まったものもあるけれど、近場のものが多い。今は勉強を優先しておきたい。だから引き取りは後回しにして保管するまたは商業ギルドに回してもらう。あちらであれば倉庫がある。
「依頼はこのまま継続で回収したものは商業ギルドの私の倉庫に回してください。それであれば置き場所もありますので。」
「かしこまりました。」
「それと、カリアス男爵のことをお伺いできればと思いまして。冒険者として、貴族になったカリアス男爵はギルド職員絡みてどのような方でしたか???侯爵家が集めた情報とは違う職員の皆様の愚痴に近い話を聞きたいなと思いまして。」
それから聞いた話をまとめるとカリアス男爵は味方の報酬をピンハネをして強欲で味方も見捨てるようなクソ野郎なんだけれども実力だけはあり、魔力も多い。隣国での評判が悪すぎてこっちに来たら運よく名声を得て貴族となったとあまり知らない情報であった。そして今は聖女を拾った幸運な強欲男爵であると。
「聖女を養女にしてからさらに強欲になりましたね。」
「貴族になって清正しました。」
「フィル子爵も関わらない方がいいですよ。彼はあなたと違って育ちが悪い。欲に忠実です。」
「……ご忠告痛み入ります。どうしたら良いのでしょうね。」
「多分アレには大公や侯爵の後ろ盾があると言っても通じないかと思うので逃げる方がいいと思います。」
最悪な人間が多いな。親しくしてもらっている人がいい人なのか。それともそんな悪い人たちばかりがこっちにくるのか。
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