77 / 407
第一章
ベーコンエッグ
しおりを挟むまた変わらない朝がやってきた。俺の両腕を拘束しているドーナとランの二人を起こさぬようにすり抜け、朝一のコーヒーを淹れる。
「はぁ、しみる。」
朝一番のコーヒーは本当に体に染み渡る。カフェインが眠気も吹き飛ばしてくれるしな。
「さて、朝ごはん作るか。」
1人ふらっと厨房に向かう。
「あー、昨日の朝食は鶏だったから。今日は無難なやつでいくか。」
冷蔵庫から厚切りのベーコンを取り出し、切り分ける。そしてフライパンに少しオリーブオイルを馴染ませてベーコンを焼いていく。
両面がいい焼き色になったら卵を割ってフライパンに入れる。 後は200℃のオーブンに少し入れれば完成だ。
「お兄しゃあ~ん……おはよぉ。」
「おはようシア。まだできるのに少し時間かかるから寝ててもいいぞ?」
「ううん、大丈夫~。ふあぁぁ~……。」
大きなアクビをしながらシアは、向こうの方へと歩いていった。
「あとはサラダを作るか。」
今回作るのはトマトとアボカドのフレッシュサラダだ。
トマトのヘタをとり半分に切ってスライスする。アボカドは半分に切れ込みを入れて切り離し、種を取り除いて皮を剥く。そして賽の目カットだ。
「あとは上から塩、胡椒、オリーブオイルをかけてっと。」
シンプルだが生のトマトは下手に味をつけない方が美味しい。
「スープは卵スープ。」
水にコンソメ、塩、ホワイトペッパーで味をつけ卵を溶き入れる。ホワイトペッパーがあることで味にしまりが出て美味しくなるのだ。
「よし、こんなもんだな。」
あぁ、グレイス用は別で盛らないとな。
グレイスのご飯は、ご飯の上にベーコンエッグをのせトマトとアボカドをその周りに散らした。
そして料理が完成する間近、パタパタとこちらにグレイスが飛んできた。
「朝から美味しそうな匂いがするっす!!」
「グレイス、おはよう。いまちょうど出来たから座って待っててくれ。あとまだ起きてない人がいたら起こしてくれ。」
「了解っす~。」
パタパタとテーブルの方へ飛んでいった。グレイスは意外と朝は強いっぽいな。
「さぁ、持っていこう。」
料理を持ちテーブルへと向かった。すると、今起きてきたらしいドーナとランの姿があった。
「ヒイラギおはよう、今日は早いのね?」
「おはよう、また美味しそうな匂いがするねぇ。」
「二人ともおはよう、今日のはシンプルだが美味しいぞ?」
みんなの朝食を配膳し、席に着くとみんなで手を合わせた。
「さぁ、食べよう。」
「「「いただきます!!」」」
応援ありがとうございます!
102
お気に入りに追加
565
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる