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第ニ章

フレンチトースト

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 窓から差し込む朝日で目が覚める。

「んっ、まぶしっ……もう朝か。」

 ゆっくりと起き上がろうとすると、俺のお腹の上でシアが安らかに寝息を立てていた。
 昨日、確かにドーナ達に預かられていたはずだが……いつの間にか抜け出して来たらしい。
 
 シアのことを起こさないようにゆっくりと起き上がり、コーヒーメーカーにスイッチを入れてコーヒーを淹れた。

「はぁ……しみる。」

 やはり朝のコーヒーはいい。体に染み渡る。そうやって朝のコーヒータイムを楽しんでいると……。

「おはようございます。ヒイラギさん。」

「あぁ、おはようございます。」

 ミルタさんが一番に起きてきた。行商人という職業柄故に朝は強いのだろう。

「今から朝ごはんを作るのでちょっと待っててくださいね?」

「朝ごはんですか、何から何まですみません。」

「いえいえ、大丈夫ですよ。気にしないでください。あぁ、それとこれ……コーヒーっていう極東の飲み物なんですけど。よかったらどうぞ。」

 ミルタさんにコーヒーを一杯淹れて差し出した。

「おぉ、いい香りですな。では失礼して……ふむ、少し苦いですが深い味わい。紅茶の代用品としても申し分ない飲料ですな。」

 流石行商人……見るところが違う。

 にしても紅茶の代用品か、商品化できればもしかすると……。

 おっとと、考え込んでいる時間はないな。みんなが起きてくる前に朝食を作らないと。

「それじゃあ、朝ごはん作ってくるので失礼します。座ってゆっくりしていてください。」

「ありがとうございます。」

 俺はミルタさんが席に座ったのを見て厨房へと向かった。

「さて、今日は何を作ろうかな。」

 昨日はベーコンエッグ……今日はパン主体の料理にでもしようか。

「まずは卵に牛乳と生クリームを混ぜて……あとは砂糖とハチミツ。」

 卵に牛乳と生クリームを混ぜ、砂糖とハチミツで味付けをしていく。

「後は食パンをカットにして浸しておこう。」 

 食パンを浸した後フライパンにバターを入れて馴染ませ、浸したパンを焼いていく。

「表面に焼き色がついたらオーブンに入れて、軽く火を入れる。」

 表面に少し焼き色がついたら、250℃に熱したオーブンにいれて中に少し火を入れて半熟にする。

「うん、このぐらいでいいだろう。」

 焼き上がったフレンチトーストを皿に盛り付け、粉砂糖と蜂蜜をかけて完成だ。

「特製外はカリカリ、中は半熟トロトロのフレンチトーストだ。」

 あとは付けあわせにちょっとしたサラダと、コンソメスープを添えてやれば完璧だ。

「さ、みんなを起こしに行こうかな。」

 出来上がって朝食を持って、みんなのもとへと向かうのだった。
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