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第二章 呪われた運命
第117話 結集
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水着姿のアルを見た東雲は、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、ポツリと言った。
「現れたな変態女神め。」
「ずいぶんな言いぐさねっ!?」
「間違ったことを言ったつもりはない。……で?ここに何をしに来たのだ?」
「もちろん、あの子の水着姿をのぞ…………コホン!!わ、私も羽を伸ばしに来たのよ。」
一瞬彼女の本音が口から出てきたが、なんとか彼女はそれを飲み込み至極真っ当な回答をした。
そんな彼女に東雲は疑いの目を向けるが、一つため息を吐いた後に先ほど彼女が言っていたことについて言及した。
「……まぁいい。それで?妾達が神の力を侮っている……というのはどういうことだ?」
「この前の私は、完全に力を取り戻した状態じゃなかったの。だから4割位しか力を使えなかったんだけど、今のあの子は……万全な状態の私と同じ力を扱ってるの。それがどういうことかあなたならわかるんじゃないの?」
「………………ちっ、なんとも馬鹿げた存在だな神というのは。これならば名付きの天使を相手取っていた方がマシだ。」
舌打ちしながら東雲は皮肉を込めた言葉を吐いた。
「そんなに卑屈的になることはないわ。私が強すぎるだけなんだから。」
盛大にドヤ顔をしながら、アルは大きく胸を張った。
そんな彼女の背後から、ある人物が声をあげた。
「あはっ♪じゃあ今のルア君に勝てれば……神にも勝てるってことだよね?」
アルが後ろを振り返ると、そこにはミリアの姿があった。
「あら、日影から出てきて大丈夫なの?」
「あははは、さっきルア君にたっぷり日焼け止めのクリームを塗ってもらったからね。このぐらいの陽射しなら問題ないよ。」
「な、なんて羨ま…………コホン!!後で私もお願いしようかしら。」
「神も日焼けするのかい?」
「当たり前よ。(ホントはしないけど。)」
さらりと息を吐くようにアルは嘘をついた。それもこれも彼女の娯楽のためである。
「ふぅん?……まぁいいや、それよりも~東雲ちゃんに真琴ちゃん、今からは私も混ぜてもらうよ?」
「せいぜい干からびないようにするのだな。」
「あはは、きっついな~東雲ちゃんは。内心は私が来て嬉しいんじゃないの~?」
「こら、くっつくな!!お前の体はクリームでベトベトではないかっ!!」
じゃれあう二人の姿を見て真琴はクスリと笑う。
「東雲はんも、ある意味ではどんくさいどすなぁ~。見てて飽きんわぁ。」
わちゃわちゃとし始めてしまった東雲チームを置いて、アルは由良達のチームの方へと歩み寄った。
「……お主がルアを監視しているという女神じゃな。」
「その通り、別に危害を加えるつもりはないからそんな怖い目を向けなくてもいいんじゃない?」
由良達の警戒の視線の中を悠々自適に歩きながら、アルは自分の力を宿らせているルアに歩み寄る。
「お~…………小さい頃の私そっくり。唯一違うところは性別ぐらいなものかしら。」
まじまじとアルは彼の体を眺める。すると、ルアは恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「あ、あの……そ、そんなに見られると恥ずかしいんですけど。」
「いいじゃない別に減るものじゃないんだし?」
「お主っ!!ルアが嫌がっておるではないか!!」
二人の間に割って入ったのは由良だった。
「あら、残念。ホントはもうちょっと近くで見ていたかったけど…………。」
クスリとアルは笑うと、由良の耳元でポツリと囁く。
「あなたはこの子を独り占め……したいんだものね?」
「なっ……き、貴様まさかっ!!」
「さぁねぇ?それじゃ私はあっちでじっくり見させてもらうわよ。こんなところで日焼けしたくないからね~。」
「ま、待つのじゃっ!!」
由良はアルのことを掴もうとするが、彼女は一瞬で由良の前から消える。そして次の瞬間には、先ほどまでミリアが横になっていたパラソルの下でくつろいでいた。
「くっ…………。」
「由良、あのアルテミスという女神が気に入らないのはわかるが……今はこちらに集中した方がよさそうだぞ?」
「わかっておる。……じゃがこの試合が終わったらあやつを問い詰めねばなるまい。」
由良はアルのことを睨み付けるが、アルはクスクスと笑いながらこちらに手を振ってくるばかりだ。
「ちぃっ……東雲様が神を倒したい気持ちが少しわかった。あやつは危険じゃ。」
そして落ち着いた東雲達のチームからボールがルアへと渡され、試合が再開された。
「現れたな変態女神め。」
「ずいぶんな言いぐさねっ!?」
「間違ったことを言ったつもりはない。……で?ここに何をしに来たのだ?」
「もちろん、あの子の水着姿をのぞ…………コホン!!わ、私も羽を伸ばしに来たのよ。」
一瞬彼女の本音が口から出てきたが、なんとか彼女はそれを飲み込み至極真っ当な回答をした。
そんな彼女に東雲は疑いの目を向けるが、一つため息を吐いた後に先ほど彼女が言っていたことについて言及した。
「……まぁいい。それで?妾達が神の力を侮っている……というのはどういうことだ?」
「この前の私は、完全に力を取り戻した状態じゃなかったの。だから4割位しか力を使えなかったんだけど、今のあの子は……万全な状態の私と同じ力を扱ってるの。それがどういうことかあなたならわかるんじゃないの?」
「………………ちっ、なんとも馬鹿げた存在だな神というのは。これならば名付きの天使を相手取っていた方がマシだ。」
舌打ちしながら東雲は皮肉を込めた言葉を吐いた。
「そんなに卑屈的になることはないわ。私が強すぎるだけなんだから。」
盛大にドヤ顔をしながら、アルは大きく胸を張った。
そんな彼女の背後から、ある人物が声をあげた。
「あはっ♪じゃあ今のルア君に勝てれば……神にも勝てるってことだよね?」
アルが後ろを振り返ると、そこにはミリアの姿があった。
「あら、日影から出てきて大丈夫なの?」
「あははは、さっきルア君にたっぷり日焼け止めのクリームを塗ってもらったからね。このぐらいの陽射しなら問題ないよ。」
「な、なんて羨ま…………コホン!!後で私もお願いしようかしら。」
「神も日焼けするのかい?」
「当たり前よ。(ホントはしないけど。)」
さらりと息を吐くようにアルは嘘をついた。それもこれも彼女の娯楽のためである。
「ふぅん?……まぁいいや、それよりも~東雲ちゃんに真琴ちゃん、今からは私も混ぜてもらうよ?」
「せいぜい干からびないようにするのだな。」
「あはは、きっついな~東雲ちゃんは。内心は私が来て嬉しいんじゃないの~?」
「こら、くっつくな!!お前の体はクリームでベトベトではないかっ!!」
じゃれあう二人の姿を見て真琴はクスリと笑う。
「東雲はんも、ある意味ではどんくさいどすなぁ~。見てて飽きんわぁ。」
わちゃわちゃとし始めてしまった東雲チームを置いて、アルは由良達のチームの方へと歩み寄った。
「……お主がルアを監視しているという女神じゃな。」
「その通り、別に危害を加えるつもりはないからそんな怖い目を向けなくてもいいんじゃない?」
由良達の警戒の視線の中を悠々自適に歩きながら、アルは自分の力を宿らせているルアに歩み寄る。
「お~…………小さい頃の私そっくり。唯一違うところは性別ぐらいなものかしら。」
まじまじとアルは彼の体を眺める。すると、ルアは恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「あ、あの……そ、そんなに見られると恥ずかしいんですけど。」
「いいじゃない別に減るものじゃないんだし?」
「お主っ!!ルアが嫌がっておるではないか!!」
二人の間に割って入ったのは由良だった。
「あら、残念。ホントはもうちょっと近くで見ていたかったけど…………。」
クスリとアルは笑うと、由良の耳元でポツリと囁く。
「あなたはこの子を独り占め……したいんだものね?」
「なっ……き、貴様まさかっ!!」
「さぁねぇ?それじゃ私はあっちでじっくり見させてもらうわよ。こんなところで日焼けしたくないからね~。」
「ま、待つのじゃっ!!」
由良はアルのことを掴もうとするが、彼女は一瞬で由良の前から消える。そして次の瞬間には、先ほどまでミリアが横になっていたパラソルの下でくつろいでいた。
「くっ…………。」
「由良、あのアルテミスという女神が気に入らないのはわかるが……今はこちらに集中した方がよさそうだぞ?」
「わかっておる。……じゃがこの試合が終わったらあやつを問い詰めねばなるまい。」
由良はアルのことを睨み付けるが、アルはクスクスと笑いながらこちらに手を振ってくるばかりだ。
「ちぃっ……東雲様が神を倒したい気持ちが少しわかった。あやつは危険じゃ。」
そして落ち着いた東雲達のチームからボールがルアへと渡され、試合が再開された。
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