たいして好みでは無い、と言われたので婚約解消した令嬢は、伯爵様と交渉する。

らりささ

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3.求愛編

3.スキンシップ

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「あの…アスラン様…?」

馬車の中では、いつも向かい合って座っていたのに、アスラン様は今日はずっと隣に座ってくる。

「うん?なにかな?」
アスラン様が、手を握ってきた。

「ちょっと…な、何があるのですか??」
私の頭は、プチパニックだ。

「何が、とは?」
「ち、近いです!お顔が、近すぎます!」
「嫌ですか…?」
アスラン様は、また仔犬のようにシュンとなってしまった。
私は、これに弱い。

「嫌ではない…です。ただ…」
「ただ?」
「ただ、恥ずかしいです!」
私はそう言うのがやっとだった。

「僕たちは、夫婦ではないですか?これぐらいのスキンシップ、許してくださいませんか?」
アスラン様が、上目遣いをしてくる。

うぉっ!
この上目遣いのビジュは、初めての構図!
やばい!
可愛い!


「いいのですが…いささか急ではないですか?私たちは、言わば、見せかけの夫婦ですよね?」
私は間違っていない。
初めから、そういう話であったはずだ。

「うーん。そうきましたか。確かに、そう言われると、私は言い訳できません」
アスラン様は、何か考えながらそう言われた。

「そうですよ。こういうことは、“ない”はずでしたよね?」
こんなスキンシップ、私の身が持たない。

「ですが、もう容赦はしないと宣言したはずですが?」
アスラン様は、にっこり笑った。

「はい??」
「ルシンダ、僕は、あなたと本当の夫婦になりたいのです。できることなら、初めからやり直したい、とさえ思っています…」

「そうだ!初めからやり直してみませんか?」
アスラン様の瞳がキラキラ輝いている。

「え、どこからでしょうか?」
私は訳がわからなかった。

「そうですね…僕が女性に興味がない、と言ったところからですかね?」
「?!」

「あれは、嘘です」
アスラン様は、開き直って言った。

え?
女性に興味がないっていうのが…

ウソ!!??

はぁぁぁぁぁ!?


「嘘って、どこからどこまでがウソなんですか?」
私の中から、ふつふつと何かが湧き出てくる。

「僕が女性に興味がない、っていうところだけ、嘘です」
アスラン様は、悪びれることなく言った。


て、いうことは、私はなんなんだ?

アスラン様にとって、何なの?

女性に興味はあるけど、私は女性として見れなかったってこと?!

それなのに、私は、こんなにアスラン様の言動に一喜一憂させられてたのか!??

はぁ?

馬鹿にされてんの?私??!


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