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23話 姉妹ツッコミ全開で空港へ
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関西国際空港の外周道路。
冬の風が吹き抜け、滑走路の向こうには巨大な機体が静かに眠っている。
その前を――黒いバイクが低く唸りながら走っていた。
「ねぇ憂ちゃん……スカッとしたぁ~!?」
風を切りながら、漆黒のライダースーツ姿の葉月が、ごきげん全開で叫ぶ。
「……う、うん!! すっごく!!すっごくスカッとしたけど!!あの……スピード……ちょっとだけ控えめでお願いしまぁす!!」
「大丈夫大丈夫、安全運転してるってばぁ。ほら、石田さんにも今から向かいますって連絡済みよ~」
「そういう問題じゃなくて!?わたし今、命を預けてるんだからね!? 姉のノリに!!」
「任されました。 任されると調子乗るタイプです!」
「やだそのタイプーーッ!!」
憂は必死に葉月の腰にしがみつく。
漆黒のライダースーツ越しに伝わる姉の体温が、不安と興奮を同時に揺らしてくる。
スーツは滑らかで硬質なのに、背中のラインだけ妙に柔らかい。
そこがまた余計に混乱を招いた。
そして――
バイクがふっと前に揺れた瞬間。
「きゃっ――!?」
前のめりになった憂の体が、思いきり葉月の背中にぶつかる。
反射的に伸ばした手は、掴む場所を完全に間違えて――
硬い革の表面の下で、何かが異様に張っている感触。
明らかに収まりきってない巨大な膨らみが、スーツの生地を限界まで引っ張り上げている。
まるで巨大なボール二つを無理やり硬いケースに押し込んで、蓋をギリギリ閉めたような張り具合。
革がピンと張って、胸の輪郭がくっきり浮き出てる。
固い素材なのに、そこだけ異様にボリュームが主張してきて、
触れた瞬間、デカさが一瞬で伝わってくる。
「………………………」
1秒。
2秒。
3秒。
「――な、なんでライダースーツ越しで分かるくらい……そんな豊満なのよぉぉぉ!!!?」
憂が爆発した。
「えっ?えっ? なんでって言われても……生まれつき? 努力? 日々の鍛錬?」
「鍛錬でどうにかなる部位じゃないでしょ!!?」
「え~? これでも軽量化と風の抵抗を考えてるんだけど?」
「嘘つけぇぇぇ!! むしろ一番空気抵抗あるでしょそこ!!」
葉月はにやりと笑い、漆黒の背中を軽く揺らした。
ライダースーツが柔らかい曲線を強調する。
「でもね、憂ちゃん……ひとつだけ言わせて?」
「な、なに……?」
「大きくても小さくても、可愛い子は可愛いのよ」
「だれが小さいって言ったぁぁぁぁ!?!?!」
「ぎゃー!! ヘルメット叩かないで! 本当に転ぶからそれは!!」
「言わないのが礼儀でしょぉぉぉ!!」
葉月はにやりと笑い、漆黒の背中を軽く揺らした。
ライダースーツの胸部が、硬い素材の張りでくっきりとした巨大な膨らみを強調している。
固い革なのに、そこだけ異様に目立つシルエットがバレバレで、胸のボリュームが前面に押し出されてくる。
「でもね、憂ちゃん……正直これ、毎日苦労してるのよ?このスーツ、胸周りカスタムでなんとか入れたけど、まだ窮屈で息苦しいし……走ると肩がもうガチガチに凝るし、男の人たちのエッチな視線が刺さってくるし……ほんとに、大きいのも大変なんだから」
憂はヘルメット越しに顔を赤くして、腰にしがみついた手を少し強く握る。
「…………羨ましすぎてムカつく!!そんな苦労話されても、わたしなんか全然だから!! 肩こりとか視線とか、贅沢な悩みすぎるでしょぉぉぉ!!
お姉ちゃんの胸、でかすぎてずるいってばぁぁぁ!!」
「ふふっ、憂ちゃんのそういうとこ、ほんとに可愛い~。お姉ちゃん、憂ちゃんの胸みたいに軽くて楽チンなのも、ちょっと羨ましいんだから」
「だから!! そんなフォローされても余計に悔しいってばぁぁぁ!! ずるい!! ずるいずるいずるい!!葉月姉の胸……ちょっとでいいから分けてよぉぉぉ!!」
そんな馬鹿みたいなやり取りが、風に混じって飛び散っていく。
冷たい冬の風さえも、二人の明るい声に負けて、少しだけ優しくなっていくみたいだった。
憂は葉月の背中にぎゅっとしがみつきながら、ヘルメットの中でくすくす笑いをこらえきれず、心の中でそっと呟いた。
(……葉月姉、いつもありがとう。こんなバカみたいに愚痴言い合えるの、お姉ちゃんだけだよ。だから……ちゃんと千秋に会いに行ける。お姉ちゃんの背中、あったかくて、最高だから)
黒いバイクは冬空を切り裂きながら、
姉妹の笑い声を乗せて、まっすぐ――空港ターミナルへと走り抜けていった。
冬の風が吹き抜け、滑走路の向こうには巨大な機体が静かに眠っている。
その前を――黒いバイクが低く唸りながら走っていた。
「ねぇ憂ちゃん……スカッとしたぁ~!?」
風を切りながら、漆黒のライダースーツ姿の葉月が、ごきげん全開で叫ぶ。
「……う、うん!! すっごく!!すっごくスカッとしたけど!!あの……スピード……ちょっとだけ控えめでお願いしまぁす!!」
「大丈夫大丈夫、安全運転してるってばぁ。ほら、石田さんにも今から向かいますって連絡済みよ~」
「そういう問題じゃなくて!?わたし今、命を預けてるんだからね!? 姉のノリに!!」
「任されました。 任されると調子乗るタイプです!」
「やだそのタイプーーッ!!」
憂は必死に葉月の腰にしがみつく。
漆黒のライダースーツ越しに伝わる姉の体温が、不安と興奮を同時に揺らしてくる。
スーツは滑らかで硬質なのに、背中のラインだけ妙に柔らかい。
そこがまた余計に混乱を招いた。
そして――
バイクがふっと前に揺れた瞬間。
「きゃっ――!?」
前のめりになった憂の体が、思いきり葉月の背中にぶつかる。
反射的に伸ばした手は、掴む場所を完全に間違えて――
硬い革の表面の下で、何かが異様に張っている感触。
明らかに収まりきってない巨大な膨らみが、スーツの生地を限界まで引っ張り上げている。
まるで巨大なボール二つを無理やり硬いケースに押し込んで、蓋をギリギリ閉めたような張り具合。
革がピンと張って、胸の輪郭がくっきり浮き出てる。
固い素材なのに、そこだけ異様にボリュームが主張してきて、
触れた瞬間、デカさが一瞬で伝わってくる。
「………………………」
1秒。
2秒。
3秒。
「――な、なんでライダースーツ越しで分かるくらい……そんな豊満なのよぉぉぉ!!!?」
憂が爆発した。
「えっ?えっ? なんでって言われても……生まれつき? 努力? 日々の鍛錬?」
「鍛錬でどうにかなる部位じゃないでしょ!!?」
「え~? これでも軽量化と風の抵抗を考えてるんだけど?」
「嘘つけぇぇぇ!! むしろ一番空気抵抗あるでしょそこ!!」
葉月はにやりと笑い、漆黒の背中を軽く揺らした。
ライダースーツが柔らかい曲線を強調する。
「でもね、憂ちゃん……ひとつだけ言わせて?」
「な、なに……?」
「大きくても小さくても、可愛い子は可愛いのよ」
「だれが小さいって言ったぁぁぁぁ!?!?!」
「ぎゃー!! ヘルメット叩かないで! 本当に転ぶからそれは!!」
「言わないのが礼儀でしょぉぉぉ!!」
葉月はにやりと笑い、漆黒の背中を軽く揺らした。
ライダースーツの胸部が、硬い素材の張りでくっきりとした巨大な膨らみを強調している。
固い革なのに、そこだけ異様に目立つシルエットがバレバレで、胸のボリュームが前面に押し出されてくる。
「でもね、憂ちゃん……正直これ、毎日苦労してるのよ?このスーツ、胸周りカスタムでなんとか入れたけど、まだ窮屈で息苦しいし……走ると肩がもうガチガチに凝るし、男の人たちのエッチな視線が刺さってくるし……ほんとに、大きいのも大変なんだから」
憂はヘルメット越しに顔を赤くして、腰にしがみついた手を少し強く握る。
「…………羨ましすぎてムカつく!!そんな苦労話されても、わたしなんか全然だから!! 肩こりとか視線とか、贅沢な悩みすぎるでしょぉぉぉ!!
お姉ちゃんの胸、でかすぎてずるいってばぁぁぁ!!」
「ふふっ、憂ちゃんのそういうとこ、ほんとに可愛い~。お姉ちゃん、憂ちゃんの胸みたいに軽くて楽チンなのも、ちょっと羨ましいんだから」
「だから!! そんなフォローされても余計に悔しいってばぁぁぁ!! ずるい!! ずるいずるいずるい!!葉月姉の胸……ちょっとでいいから分けてよぉぉぉ!!」
そんな馬鹿みたいなやり取りが、風に混じって飛び散っていく。
冷たい冬の風さえも、二人の明るい声に負けて、少しだけ優しくなっていくみたいだった。
憂は葉月の背中にぎゅっとしがみつきながら、ヘルメットの中でくすくす笑いをこらえきれず、心の中でそっと呟いた。
(……葉月姉、いつもありがとう。こんなバカみたいに愚痴言い合えるの、お姉ちゃんだけだよ。だから……ちゃんと千秋に会いに行ける。お姉ちゃんの背中、あったかくて、最高だから)
黒いバイクは冬空を切り裂きながら、
姉妹の笑い声を乗せて、まっすぐ――空港ターミナルへと走り抜けていった。
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