7 / 20
第1章
第7話 言い訳は無用のようです
しおりを挟む
「ふーん、小学生の相手をしてたら帰ってくるのが遅くなったんだとねー」
「へー、お兄そんな趣味持ってたんだー」
「……お兄ちゃん?」
お兄ちゃんこと九十九恋は、絶賛説教中である。そしてなぜか幼馴染の白石夕佳といつの間にか帰ってきたクソガキ―――那月もいる。
どうしてこうなったのか、それは数十分前までさかのぼることとなる。
――――――――――――――――――――――――――――――――
「ただいま……」
俺はスーパーに行って買い物をしたのち、夕佳の家に行こうと思ったが買い物の袋を持ったまま行くのは少しはばかられるのでいったん家に帰ることにした。
「―――お兄ちゃん??」
さっきまで小学生を家まで送り疲れ果てた兄を追い打ちするように表面だけ笑顔を張り付けた状態で怒っている様子の愛海が玄関で出迎える。
「あ、愛海???なんで怒ってんだよ……?ちゃんと遅れた理由はあってだな―――」
「あ、お兄、帰ってたんだ」
どうしてこのクソガキはこのタイミングで入ってくるんだよ!!
「あれれ?修羅場かな?」
ちげぇよ!普通に違うから!
「『かな?』じゃねえよ!ちょっと助けてくれよ」
「え、いやだよ、そんなことしたら私まで怒られるじゃん」
「なんでだよ、少し口添えするだけでいいから」
「嫌なものはいや、ちょっと地獄に落ちてきたら?」
コイツ……、面白がって言ってるだろ……それどころじゃねえんだよ俺は。
「お兄ちゃん?その理由とやらをちゃんと説明してもらうからね?」
「……はい」
そしてそのまま愛海にリビングへ連行されることとなった。そして那月は後ろでニヤニヤしてやがる。あとで覚えとけよ……?こってり絞ってやる……。
また、夕佳のことをこの時に言おうとは思っていたものの、勢いに負けて言わなかったことをレンはこの後後悔することになる……。
*――――*――――*――――*――――*――――*
リビングの座卓に、俺は座らされている。
「かくかくしかじかで―――うまうまとらとらで―――」
「ふーん、それで?」
「ほんとに申し訳なく思っています」
愛海のうしろでバレない程度に那月が笑っている―――じゃなくて嗤っている、の方が正しいか。この方が悪意がこもってるし。
「あのー、そろそろ解放してくれませんかねー」
「駄目です」
仕方ない、言わなければこの話し合いはきりがない。
「……実はさー、さっき言い忘れたんだけど、待たせてる人がいる―――」
その小さな望みはすぐに消滅することとなる。
―――ピーンポーン。
「はーい」
愛海が立ち上がって玄関に走っていった。よし、このうちに自分の部屋に逃げようか―――
「お姉ちゃん、ちょっとお兄ちゃんが逃げないか様子見ててー」
「はいはーい」
……愛海は俺の心が読めるのか??
「……なあ那月。少し取引をしないか?」
「んー?聞くだけならタダだよー」
「今度アイスおごってやるから、今のところは見逃してくれないか?」
んー、と深く考える様子を見せた那月だったが、最終的に出した答えは―――
「やっぱ嫌!」
「ちょ……なんでだよ!」
「いやだって、私にとってのメリットがないじゃん?」
「あるじゃないか、アイスが食べれるっていう―――それもあのハー〇ン〇ッツだぜ?」
「はあ……アンタばかぁ?」
コイツ……どこかで聞いたことあるような罵倒を繰り出しよったぞ。
「おまっ、そんなこと言っていいのか?ロン〇ヌスの槍、お前の顔面にぶっさすぞ」
「……アンタばかぁ?妹にセクハラぁ?マジないんですけどー、A〇フィー〇ド全開でそれ折ってやろうか」
と俺の下腹部を指差しながら言ってきやがった。
コイツ勘違いしてやがる……。
「ほう?俺の下腹部はロン〇ヌスの槍レベルだと?」
「……は、はぁ?やめて、きもいってば!」
その卑猥なネタで盛り上がっていた(?)ため、入ってきた人物に気づけなかった。
「……レン?」
「「あ」」
その時の俺の絶望は計り知れない―――。
「へー、お兄そんな趣味持ってたんだー」
「……お兄ちゃん?」
お兄ちゃんこと九十九恋は、絶賛説教中である。そしてなぜか幼馴染の白石夕佳といつの間にか帰ってきたクソガキ―――那月もいる。
どうしてこうなったのか、それは数十分前までさかのぼることとなる。
――――――――――――――――――――――――――――――――
「ただいま……」
俺はスーパーに行って買い物をしたのち、夕佳の家に行こうと思ったが買い物の袋を持ったまま行くのは少しはばかられるのでいったん家に帰ることにした。
「―――お兄ちゃん??」
さっきまで小学生を家まで送り疲れ果てた兄を追い打ちするように表面だけ笑顔を張り付けた状態で怒っている様子の愛海が玄関で出迎える。
「あ、愛海???なんで怒ってんだよ……?ちゃんと遅れた理由はあってだな―――」
「あ、お兄、帰ってたんだ」
どうしてこのクソガキはこのタイミングで入ってくるんだよ!!
「あれれ?修羅場かな?」
ちげぇよ!普通に違うから!
「『かな?』じゃねえよ!ちょっと助けてくれよ」
「え、いやだよ、そんなことしたら私まで怒られるじゃん」
「なんでだよ、少し口添えするだけでいいから」
「嫌なものはいや、ちょっと地獄に落ちてきたら?」
コイツ……、面白がって言ってるだろ……それどころじゃねえんだよ俺は。
「お兄ちゃん?その理由とやらをちゃんと説明してもらうからね?」
「……はい」
そしてそのまま愛海にリビングへ連行されることとなった。そして那月は後ろでニヤニヤしてやがる。あとで覚えとけよ……?こってり絞ってやる……。
また、夕佳のことをこの時に言おうとは思っていたものの、勢いに負けて言わなかったことをレンはこの後後悔することになる……。
*――――*――――*――――*――――*――――*
リビングの座卓に、俺は座らされている。
「かくかくしかじかで―――うまうまとらとらで―――」
「ふーん、それで?」
「ほんとに申し訳なく思っています」
愛海のうしろでバレない程度に那月が笑っている―――じゃなくて嗤っている、の方が正しいか。この方が悪意がこもってるし。
「あのー、そろそろ解放してくれませんかねー」
「駄目です」
仕方ない、言わなければこの話し合いはきりがない。
「……実はさー、さっき言い忘れたんだけど、待たせてる人がいる―――」
その小さな望みはすぐに消滅することとなる。
―――ピーンポーン。
「はーい」
愛海が立ち上がって玄関に走っていった。よし、このうちに自分の部屋に逃げようか―――
「お姉ちゃん、ちょっとお兄ちゃんが逃げないか様子見ててー」
「はいはーい」
……愛海は俺の心が読めるのか??
「……なあ那月。少し取引をしないか?」
「んー?聞くだけならタダだよー」
「今度アイスおごってやるから、今のところは見逃してくれないか?」
んー、と深く考える様子を見せた那月だったが、最終的に出した答えは―――
「やっぱ嫌!」
「ちょ……なんでだよ!」
「いやだって、私にとってのメリットがないじゃん?」
「あるじゃないか、アイスが食べれるっていう―――それもあのハー〇ン〇ッツだぜ?」
「はあ……アンタばかぁ?」
コイツ……どこかで聞いたことあるような罵倒を繰り出しよったぞ。
「おまっ、そんなこと言っていいのか?ロン〇ヌスの槍、お前の顔面にぶっさすぞ」
「……アンタばかぁ?妹にセクハラぁ?マジないんですけどー、A〇フィー〇ド全開でそれ折ってやろうか」
と俺の下腹部を指差しながら言ってきやがった。
コイツ勘違いしてやがる……。
「ほう?俺の下腹部はロン〇ヌスの槍レベルだと?」
「……は、はぁ?やめて、きもいってば!」
その卑猥なネタで盛り上がっていた(?)ため、入ってきた人物に気づけなかった。
「……レン?」
「「あ」」
その時の俺の絶望は計り知れない―――。
11
あなたにおすすめの小説
バイト先の先輩ギャルが実はクラスメイトで、しかも推しが一緒だった件
沢田美
恋愛
「きょ、今日からお世話になります。有馬蓮です……!」
高校二年の有馬蓮は、人生初のアルバイトで緊張しっぱなし。
そんな彼の前に現れたのは、銀髪ピアスのギャル系先輩――白瀬紗良だった。
見た目は派手だけど、話してみるとアニメもゲームも好きな“同類”。
意外な共通点から意気投合する二人。
だけどその日の帰り際、店長から知らされたのは――
> 「白瀬さん、今日で最後のシフトなんだよね」
一期一会の出会い。もう会えないと思っていた。
……翌日、学校で再会するまでは。
実は同じクラスの“白瀬さん”だった――!?
オタクな少年とギャルな少女の、距離ゼロから始まる青春ラブコメ。
【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。
エース皇命
青春
高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。
そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。
最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。
陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。
以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。
※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
※表紙にはAI生成画像を使用しています。
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2025.12.18)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない
七星点灯
青春
雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。
彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。
しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。
彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる