やるかやられるか三日以内に決めてくれ

蔵前

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おまけな章 蝶子様だって愛していた!

王様は誰にとっても王様

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「ちょっと、空くん?」

「ごめん、蝶子さん。ちっと、こいつらとお話してくるわ。」

「いや、お話しなくていいから、あたし達とお話しましょうよ?」

「おい、こいつ俺達二人とやりたいらしいよ。」
「女の子の前だからっていきっちゃってさあ。」

 ああ、もう!
 馬鹿は余計な事しかしない!
 ほら!空くんがアハハハと、嬉しそうな笑い声をあげたじゃないか。

「二人がかりかあ!めっちゃ楽しそう。俺はここ二日フラストレーションが溜まってるからね、思いっきりやらしてもらいましょうか!」

「てめっ!」

 二人組の顎髭の方が空くんを小突きに来たが、空くんは顔色も変えずにその拳を交わした。

「わあ!」

 相手の手首をつかんでそのままひねり、その男を床に沈めたのだ。

「うそ!こいつが?」

 金髪が驚くのも当たり前だろう。
 私だって兄が調べた空くんの身上書を読んで、うっそだあ!と笑ったのだ。
 高校時代の彼は、物凄い暴れん坊将軍だったのである。

 品行方正の優等生にも見える彼が、笑顔のままで拳を繰り出してきたら、そりゃどんな不良だって怖いと道を開けるかもしれないなあ。
 後におっそろしい番犬も引き連れているのだし。

 ねえ、という風に番犬を見返したら、奴らはきっと高校時代はそうだったんだな、という風に構えていた。
 余裕しゃくしゃくな顔をして、何時でも参戦しますよという雰囲気を醸し出して、空くんを見守っているのだ。
 その顔つきは私に今まで見せて来たものと違い、恐らく、何も知らない女の子達が見たら惚れちゃうぐらいのいい顔で、私は思ってしまった。

 こいつら勿体無いな、と。

 で、勿体無い奴らは本気で勿体無い顔をした。
 急にいつもの情けないむっつり顔に変えたのだ。

 どうしたのかな、と空くんを再び見返せば、なんと、空くんはナンパ馬鹿野郎組の女の子達に囲まれていたのである。

 私は大きく舌打ちをしていた。

 空くんて、男臭くない可愛い顔をして、そして、スタイルも良いという二重丸どころか花丸をあげたくなる男の子なのである。
 空くんが女の子にこそモテる事を忘れていたよ!
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