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第二章 風子と小さな図書館
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二人を見送り片づけをしてから、広々としたふわふわラグにビーズクッションを抱っこしながら寝転んだ。リビング全面の大窓から雨空を見上げてぼんやりする。
「ヒマ……」
スマホがないとすることがない。このリビングは居心地抜群だが、テレビもない。
ラジオだけがBGMのように静かに流れていて、流行りの曲や、トピックニュースは耳に入る。このラジオのおかげで、社会から情報遮断されている感覚はない。
だがこのラジオもタイマーが入っていて、一時間で勝手にぷつりと切れる。
宗一郎さんは一貫して環境を整え、外からの情報に無目的に「長々と」触れさせることを阻止しているように思う。私はビーズクッションを指先でもみもみしながらラグの上を転がった。
「んー、つまりー情報と触れあうのを『小さく』ってことー?小さく暮らすって、生活費を小さくするってことだけじゃないのかー?」
私はごろごろしながら考える。ここに来て三日。情報摂取を制限すると、やることが一気になくなると知った。考えごとは広がるが、結局はごろごろするしかない。
私が時間に溶けていってしまいそうだった。
転がるのを止めて、寝転んだまま大窓の向こうの灰色雨雲を見上げる。
「あースマホ欲しい……」
つぶやきは静寂に溶けていった。もちろんスマホは戻らない。
ビーズクッションを揉んでいると、さーと耳を抜ける雨音の音量が増した気がする。
別に今知らなくてもいいガチャガチャした情報と距離ができると「私の手と耳がここにあるな」なんて当たり前の感覚が戻ってきたような、そんな感じだ。
さーさーと細い雨が降って。
ぱしっ、ぱしっと雨粒が窓にくっつく。
こうやって雨音に耳を澄ますのは、気持ちいいかもしれない。雨音が響くだけのリビングでぼんやりし続けていると、視界ににゅっと宗一郎さんが入ってきた。
「風子?朝っぱらから昼寝か?」
「いや、もう全然、怖いくらい眠くないです」
雨の庭の様子を見に出ていた宗一郎さんのポロシャツは、肩が少し濡れていた。
朝から庭を見に行くなんて、すでに現役を引退した人みたいだ。私はノーメイクの自分の両頬に手を当てて答えた。
「もう寝すぎて寝すぎて、肌艶が良くなってしまいました」
スマホもテレビもないと、夜中にすることが本当にないのだ。
三日間規則正しく寝続けた私の肌は、張りを取り戻し始めていた。25歳の肌は身体が求めるだけきちんと眠れば、まだ復活できるらしい。
スマホ制限は本当に嫌だが、この肌もち感には心から歓喜してしまった。
私のぽろっとこぼした報告に、宗一郎さんは瞬きを増やしてきょとんとした。初めて見た、虚をつかれたような顔だ。
一拍あってから、いつも厳しい宗一郎さんの目が柔和に弧を描いた。
「そりゃええわ。夜はよう寝たら一番ええ」
私の肌が良くなって、そんなに嬉しいのだろうか。驚くほど素直な笑い顔は意外にも、可愛げがあった。ご機嫌な様子の宗一郎さんは私をソファに手招く。
「話あるからこっちおいで」
二人でソファに並んで座ると、宗一郎さんがガラホを取り出して画面を見せる。宗一郎さんもガラホ使用者だ。画面には電話番号が出ていた。
「これ、紹介するラーメン屋のバイトの連絡先や」
「あ!ありがとうございます」
私はガラホを取り出して番号を登録する。アナログなやり方だ。海街メゾンに無職でやってきた人には宗一郎さんがアルバイト先を斡旋してくれるのだ。
一瞬、危ない店に売られたらどうしようかと思った。
けれど、切腹を背負った宗一郎さんが紹介してくれたのは、安定感たっぷりの地元ラーメン屋さんだ。観光地白良浜で人気があるらしい。
「ラーメン屋のオーナーは、俺の母さんやから」
「そうなんですか?!」
「身内の店で安全なのわかってるからな。紹介しやすいんや。ちなみに父親は白浜で小さいホテルをいくつか経営してる」
「地域密着な家系なんですね」
「うちの神木一家はずっと白浜や。地元の人やったら神木の名前をだいたい知ってるわ」
白浜で大いに存在感があるらしい神木ご一家。32歳だという宗一郎さんはメゾンオーナーで、親は地元のラーメン屋とホテルを経営している。大地主というやつなのだろう。
胸の奥がチリリとした。
本当はカフェで働きたかったが、紗理奈さんの店は今アルバイトを募集していなかった。白浜でカフェの仕事はなかなか見つからない。すぐ収入が必要な私は、仕事を選り好みしていられなかった。私は気合を入れて言った。
「宗一郎さんの顔に泥を塗らないように、がんばります」
「俺の顔なんてどうでもええけど、明日からしっかりやっておいで。それから前も言うたけど、カフェは二週間は禁止や。覚えてるか?」
ここへ来た日に宗一郎さんとじっくり話をした。借金を肩代わりしてもらうに当たって、私の通帳やクレジット履歴まで提示した。その流れで散財癖、特にカフェへの課金の流れまで全て把握されている。
そうして私は、宗一郎さんにカフェの頻度まで握られた。
「カフェは二週間禁止!覚えてます」
「約束やで、守ってや」
海街メゾンの圧迫感から解放されたくて、カフェに行きたくてたまらない。けれど、生き直そうと思ってここに来たのだ。我慢して頷く。
「はい、守ります」
私の頷きを確認した宗一郎さんは、腕を組んで座り直した。
「そんで次の確認や」
鷹の目がカッと見開いた。
「ヒマ……」
スマホがないとすることがない。このリビングは居心地抜群だが、テレビもない。
ラジオだけがBGMのように静かに流れていて、流行りの曲や、トピックニュースは耳に入る。このラジオのおかげで、社会から情報遮断されている感覚はない。
だがこのラジオもタイマーが入っていて、一時間で勝手にぷつりと切れる。
宗一郎さんは一貫して環境を整え、外からの情報に無目的に「長々と」触れさせることを阻止しているように思う。私はビーズクッションを指先でもみもみしながらラグの上を転がった。
「んー、つまりー情報と触れあうのを『小さく』ってことー?小さく暮らすって、生活費を小さくするってことだけじゃないのかー?」
私はごろごろしながら考える。ここに来て三日。情報摂取を制限すると、やることが一気になくなると知った。考えごとは広がるが、結局はごろごろするしかない。
私が時間に溶けていってしまいそうだった。
転がるのを止めて、寝転んだまま大窓の向こうの灰色雨雲を見上げる。
「あースマホ欲しい……」
つぶやきは静寂に溶けていった。もちろんスマホは戻らない。
ビーズクッションを揉んでいると、さーと耳を抜ける雨音の音量が増した気がする。
別に今知らなくてもいいガチャガチャした情報と距離ができると「私の手と耳がここにあるな」なんて当たり前の感覚が戻ってきたような、そんな感じだ。
さーさーと細い雨が降って。
ぱしっ、ぱしっと雨粒が窓にくっつく。
こうやって雨音に耳を澄ますのは、気持ちいいかもしれない。雨音が響くだけのリビングでぼんやりし続けていると、視界ににゅっと宗一郎さんが入ってきた。
「風子?朝っぱらから昼寝か?」
「いや、もう全然、怖いくらい眠くないです」
雨の庭の様子を見に出ていた宗一郎さんのポロシャツは、肩が少し濡れていた。
朝から庭を見に行くなんて、すでに現役を引退した人みたいだ。私はノーメイクの自分の両頬に手を当てて答えた。
「もう寝すぎて寝すぎて、肌艶が良くなってしまいました」
スマホもテレビもないと、夜中にすることが本当にないのだ。
三日間規則正しく寝続けた私の肌は、張りを取り戻し始めていた。25歳の肌は身体が求めるだけきちんと眠れば、まだ復活できるらしい。
スマホ制限は本当に嫌だが、この肌もち感には心から歓喜してしまった。
私のぽろっとこぼした報告に、宗一郎さんは瞬きを増やしてきょとんとした。初めて見た、虚をつかれたような顔だ。
一拍あってから、いつも厳しい宗一郎さんの目が柔和に弧を描いた。
「そりゃええわ。夜はよう寝たら一番ええ」
私の肌が良くなって、そんなに嬉しいのだろうか。驚くほど素直な笑い顔は意外にも、可愛げがあった。ご機嫌な様子の宗一郎さんは私をソファに手招く。
「話あるからこっちおいで」
二人でソファに並んで座ると、宗一郎さんがガラホを取り出して画面を見せる。宗一郎さんもガラホ使用者だ。画面には電話番号が出ていた。
「これ、紹介するラーメン屋のバイトの連絡先や」
「あ!ありがとうございます」
私はガラホを取り出して番号を登録する。アナログなやり方だ。海街メゾンに無職でやってきた人には宗一郎さんがアルバイト先を斡旋してくれるのだ。
一瞬、危ない店に売られたらどうしようかと思った。
けれど、切腹を背負った宗一郎さんが紹介してくれたのは、安定感たっぷりの地元ラーメン屋さんだ。観光地白良浜で人気があるらしい。
「ラーメン屋のオーナーは、俺の母さんやから」
「そうなんですか?!」
「身内の店で安全なのわかってるからな。紹介しやすいんや。ちなみに父親は白浜で小さいホテルをいくつか経営してる」
「地域密着な家系なんですね」
「うちの神木一家はずっと白浜や。地元の人やったら神木の名前をだいたい知ってるわ」
白浜で大いに存在感があるらしい神木ご一家。32歳だという宗一郎さんはメゾンオーナーで、親は地元のラーメン屋とホテルを経営している。大地主というやつなのだろう。
胸の奥がチリリとした。
本当はカフェで働きたかったが、紗理奈さんの店は今アルバイトを募集していなかった。白浜でカフェの仕事はなかなか見つからない。すぐ収入が必要な私は、仕事を選り好みしていられなかった。私は気合を入れて言った。
「宗一郎さんの顔に泥を塗らないように、がんばります」
「俺の顔なんてどうでもええけど、明日からしっかりやっておいで。それから前も言うたけど、カフェは二週間は禁止や。覚えてるか?」
ここへ来た日に宗一郎さんとじっくり話をした。借金を肩代わりしてもらうに当たって、私の通帳やクレジット履歴まで提示した。その流れで散財癖、特にカフェへの課金の流れまで全て把握されている。
そうして私は、宗一郎さんにカフェの頻度まで握られた。
「カフェは二週間禁止!覚えてます」
「約束やで、守ってや」
海街メゾンの圧迫感から解放されたくて、カフェに行きたくてたまらない。けれど、生き直そうと思ってここに来たのだ。我慢して頷く。
「はい、守ります」
私の頷きを確認した宗一郎さんは、腕を組んで座り直した。
「そんで次の確認や」
鷹の目がカッと見開いた。
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